新年の「不適応者の居場所」はゆる哲学カフェでどうか?

相変わらず感染者が減らず、しかも寒い。となるとまた、居場所もオンラインでやらざるを得ない。そこで今回は「哲学カフェ」(または哲学対話)をやってみてはどうか、と考えた。哲学カフェと言っても、別に難しいことをするわけではなく、あるひとつの一般的なテーマ(例えば「死」とか「学校は必要か?」など何でも)について議論をするというものだ。ただ通常の哲学カフェは、純粋な議論のみでちょっと硬いし、頭が忙しい。司会者が話をふったりはするものの、弁の立つ人が有利になるので、そんな人ばかりの集まりになりがちだ。なのでここでは「ゆる哲学カフェ」として、「いつもよりもちょっとテーマがある雑談」くらいにすればいいんじゃないかと考えた。 日時:1月24日(日)16時から2時間 参加:Zoomで。一度居場所に来られた方に限らせてもらいます。鶴見までTwitterなどでご連絡を。その時に、いつ参加したか、ご自身の名前や特徴などお伝えいただければ、URLをお知らせします。 やること:ゆる哲学カフェ(テーマに沿ったゆるい討論。まず自己紹介をしてもらって、その後そのテーマについての考えなど。話したい人が適当に話してもらって可。司会者も適当に交通整理をしながら振ったりします)。これまでのように単に雑談するだけではなく(自分はそれが理想だったので残念ですが)、ちょっと話しやすいようにテーマが決まってるだけ、くらいに思ってもらえれば。話を聞いているだけでもOK。 そして議論から離れたい人は、ブレイクアウトルームに行ってもらって…

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「気が弱い人」というまだ市民権を得られない人種

まだ市民権を得ていないマイノリティ、というか不当に低く見られている人種はたくさんいる。LGBTなんかは、最近ようやく市民権を得たマイノリティということになるだろう。 「気が弱い人」もそのひとつだ。慎重であることは、決して劣っているとは言えない(不安を感じやすいかどうかが、気の弱さと大きく関わっているだろう)。争いを好まないのは、むしろいいこととさえ言える。それなのに「気が弱い人」は「小心者」「臆病者」と見下さてきた。悪いことなど何もしていないのに。逆に「気が強い」っていうのはそんなに偉いのかというと、これも善し悪しなのだが、とにかく社会で幅を利かせることができるのは確かだ。「気が強い」「気が弱い」という切り口で世の中やTwitter界なんかを見ると、ものすごく興味深いのでぜひお薦めする。 人間の歴史は「気が強い人」の勝利の歴史だったはずだ。気の強さによって相手を威嚇したり圧倒したり、時には相手を殴り倒して従わせた者が上に立ってきた。今でもそうだ。特に学校のような一般社会に比べて野蛮さの残る場所では、まだ「オラ、やんのかよ」みたいな態度が大きな力を持てる。TwitterなどSNSのように個人が十分に守られておらず、むき出しで戦わねばならない新しい場所も同じだ。こういう気の強さ、「武士の魂」みたいなものにその一番純粋な形を見ることができるのではないか。すごく武士っぽいなと感じる。「度胸」なんて言葉が浮かんでくる。自分の子供の頃でも、気の強さが崇められるがゆえに、気の弱さは不当に蔑まれ、克服すべき気…

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不適応者の居場所@オンライン忘年会の報告

年末の不適応者の居場所は、苦肉の策のオンライン忘年会だった。参加者は15人で、オンラインらしく地方からの参加も。 今回はメインルームでの大人数の話が多かった。ブレイクアウトルームがあるとは言っても、そこにすんなり分かれる技法が確立されていないので(リアルな居場所なら、それが確立されていると言える)、こういうことがあるのもいいだろう。 コロナ禍中でもストレスを発散して心の健康を保つ方法や、散策にいい所、オンライン会のやり方にどんなものがあるかなど、3時間たっぷり話せた。色々なオンライン会に参加している人も多く、他の会がやられている工夫の話はとても刺激的だった。 一年を振り返って、あっという間だったという話が出たが、自分もそのとおりかもしれない。どこかに行ったりしていないので、一年がつるんとしている。そうなると、一年経つのは遅いのではなく早いのだと再認識した。10代の頃の一年は、今とは比較にならないほど長かった。歳を取るほど何も起こらなくなるので一年は早い。それと同じかな。いいことが多くて長く感じる一年を、来年は過ごしたい。

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心のなかにある「人には言えないこと」の意味

悪いことをしたわけでもないのに、それどころか被害を受けたのに、人には言えず隠してしまうことがある。例えば、「いじめ被害にあった」なんかはそうだろう。これほど「いじめはいけません」と言われているのに。それどころか「お前いじめられていただろう」などと、脅しに使う人間までまだいそうだ。泥棒にあったことを言えない人はいないのに、何が違うのだろう? 軽い精神病については、随分自分から公言できるようになってきた。「うつ病」「発達障害(ADHDなど)」などは、本人が堂々と公言しているし、今は「過敏症(HSP)」が市民権を得ている真っ最中だ。けれども例えば「社交不安障害(対人恐怖症)」は、今でも言いづらいだろう。何か違いがある。 つまり「気が弱い」なんてことは、まだまだ市民権を得ていないのだ。人に対してガーッと強気で行けることが、いまだに偉いのだ。市民権がないとは、やんわりと見下されているということ。そして、誰でも自分のイメージをよくしようと日々がんばっているのだから、そんなことを言いたくなるわけがない。 ちなみに、自分は96年に出した『人格改造マニュアル』のなかで、精神科に10年以上も通院していることを初めて明かした。『完全自殺マニュアル』を出してすぐにそれを言っていれば、もっと受け止められ方が違ったのだろうが、その当時はとうてい言える空気ではなかった。80年代はネクラを笑う社会だったことは周知のとおりだが、90年代前半もそんなに変わったわけではない。「暗い」などと言って、公然と他人を笑っている有名人もま…

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不適応者の居場所、オンライン大忘年会のお知らせ

つながりをなくしがちな人がつながるための「不適応者の居場所」、年末はオンラインで大忘年会をやりたいと思います。広めの屋内でやる、屋外のどこかを散策のみ(寒いので)、そしてオンラインの三つの選択肢がありましたが(一番やりたかったのは屋内)、感染が拡大しやがったためまず屋内が無理に。そして気温の様子を見るうちに、やはり散策のみの会も難しくなりました(暖かい日に当たればいいが、寒い日だったらまずい)。というわけでやむを得ずオンラインに。でも散策より、オンラインのほうがちゃんと駄弁りができると思います。ちなみに散策地で考えたのは上野動物園でした。 オンラインの例により、中の安全やプライバシー確保のため、残念ですが参加はこれまでに居場所に参加された方のみで。せっかくメディアでも取り上げられたばかりなのに残念。 日時:12月26日(土)16時~3時間くらい? 参加方法:Twitterで連絡をいただければ、ZoomのURLをお送りします。すでにオンラインに参加済みの方は同じURLです。初めて連絡をいただく際には、いつ頃参加されたか、自己紹介で言った名前など、ご自身の特徴がわかる情報をお知らせください。Twitter以外で鶴見とつながりのある方は、そちらからでもOKです。今回は、16時ちょうどからの参加が理想的ですが、途中からでもいいです。適当に覗いたり、外れたりしてもらえれば。2時間も話すと疲れるので、適当なところで勝手に退出してもらってOK。 参加資格:これまでこの居場所に一度は参加された方。 …

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DANROに「不適応者」インタビューが載った

DANROという孤独マガジンからインタビューを受けた。 鶴見済さんが語る「不適応者」の生きづらさ というタイトルで、「不適応者の居場所」メインの取材は初めて。こちらの活動や考えをよく知っていただけていて、話したいところを訊いてもらえた。おかげで居場所のことも、自分の就職のことも、資本主義社会のことも話している。 どこもいい話だと思うのだが、 「俺たちが真剣に悩むことって、国際問題だとか内閣改造だとか、そんなことじゃないだろうっていう気持ちがずっとあったんです。みんな、立派な問題については声を大にして語るんですけど、内心では、自分のプライドとかよく見られたいとか友達が少ないとか、そういうことで悩んでいるんでしょう?」 の部分が個人的にはよかった。 これは自分が一番初めの頃、90年代の前半あたりによく言っていたことだ。「友だちにどう思われたか」とか、そういうことで皆が悩んでいるなら、それが一番重大な問題だ、ということ。これは立派な問題、これはつまらない問題なんて区別していると、問題設定のところで間違ってしまって、不幸を改善できなくなる。例えば、政治・経済・国際関係といった問題にどれだけ精通しても、身近な家族や同僚と喧嘩ばかりしていたら幸せになれない。そんな感じのことだ。30年くらい時間が経った今でも、やはり大事なことだと思える。

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「誰がどうした」ばかり考えるのをやめる

SNSがなかった頃のことはよく思い出せないのだが、その頃は「誰が週末にどこに行ったか」「何を食べたか」なんてことを、どうやって知ったのだろうか。当たり前だが、時々近しい人から伝え聞く以外は、会わないような人がどうしたかなんてことは知ることができなかったのだ。それを思うと我々が人間のこと、「誰がどうした」なんてことばかり考えるようになったのに呆れてしまう。 もちろんかつても「誰がどうした」を考えてはいた。けれどもそれは、ごく近い人間やテレビで見る有名人などに限られていて、そこから簡単に離れることもできたはずだ。 人間のことを考えるのでも、人間社会の問題を考えるのと、具体的な個人がどう振る舞ったかを考えるのは別ものと見なしたい。バッドなのは後者だ。具体的な個人について考えると共感も生まれるけれども、劣等感、疑い、違和感、反感なんかもとても生まれやすい。 前々回書いたように、「誰がどうした」で頭を一杯にしている状態でストレス、イライラが高まった場合、そのストレスは気に入らない相手にはけ口を求めるだろう。 殺人の半数以上が親族間で起きているのは、そもそも頻繁に接していないような相手は、殺したいほど憎めないからだ。けれどもSNSでいつもいつも見ていれば、同じように憎しみは高まる。 我々は嫌な情報を見ないわけではない。穴がブツブツ空いた気味悪い画像を凝視してしまう時、そこに何らかの気持ちの高まりがある。その性質を利用している広告もある。嫌な相手が発信する情報をわざわざ見る時にも、それはあるだ…

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「不適応者の居場所@紅葉ピクニック」の報告

11月の「不適応者の居場所@紅葉ピクニック」は、35人ほどの参加、初めての人は5人ほどで盛況だった。この居場所も、今月でちょうど2周年目という区切りだった。心配した気温には恵まれて、昼は暑いくらい。けれども風があったため、終了予定の16時頃にはもう寒くていづらくなってしまった。この寒さがもっと早く来ていたら、危ないところだった。 紅葉はなんだかんだ言っても、自分が一年で一番好きな自然現象で、なんで花見があるのに「紅葉見」がないのかとかねがね思っていた。とうとうこの会で、紅葉を見ながら駄弁ることができたのは感慨がある。視界の色が違う。こういう景色のなかで過ごすだけでも、頭のもやもやが晴れる。外でやった後は毎度こんなことを書いている気がするが、やはり中でやった後とは違うのだ。外、いい眺め、広さなんかは心にいい。集まりでなくても同じだろう。それを痛感できたのはコロナのおかげだ。けれども世に「紅葉見」がない理由もわかったかな。寒くなる危険があるので。 よく行っている真夜中の散歩イベントがなくなってしまったので、自分で開きたいと言っている人もいた。夜の街を大勢で歩くのが人気であることも知らなかったが、こうしたらいいんじゃないかとあれこれ言い合ってみるのも面白い。 さあ、いよいよ冬だなと思う。

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ストレスを人にぶつけて解消しない方法

ストレスがたまらない人はいないし、気に入らない人がいない人もいない。聖人君子なんてどこにもいないのだから(そういう顔をしている人がいるだけ)、それはないことにしても始まらない。そして時には、両者の回路がつながって、ストレスがたまると、気に入らない人に悪意をぶつけることでそれを解消してしまう。些細な失態や犯罪を犯した芸能人や犯罪者を攻撃する心理も、そんなところだろう。 それが常態化している人もいる。ある著名人に10年近くもネットで誹謗中傷を続けた末に、告訴され有罪になった人の話を聞いたことがある。そういう人は、 ストレスがたまる→その著名人を中傷して解消 という回路が、習慣化していたに違いない。そうでなければ、10年も同じ人を中傷し続ける動機があるとは思えない。 インターネット登場前なら、身のまわりにいる「やり返してこなさそうな人間」が、そのストレス発散の対象だっただろう。ムカムカする、カッとした、などと言って、いじめ、DV、ハラスメント等々を行って解消していたのだ。そうした人がまわりにいなければ、そういう解消法は不可能だった。 けれども今はネットがあって「書き込み」ができる。こうして「たまったストレスを人間にぶつけて解消」という不幸な回路が、全盛期を迎えてしまったのだ。 なぜいじめをするのか? ハラスメント、マウンティングは? そんなことをこのブログでは書いてきたが、その仕組みは大体こんなところだろう。 それなら、この両者をつなげないことは、ネットの書き込みによって人が死んで…

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11月の不適応者の居場所は紅葉ピクニックでどうか

つながりをなくしがちな人がつながる「不適応者の居場所」、11月は紅葉ピクニックでどうでしょう。確かに寒さは気になるけれども、例年のこの時期の気温は花見の季節と大体同じくらい。花見のように紅葉を見てもいいじゃないかと。紅葉ピクニックのチャンスなんか、多分一生のうちでこれしかないでしょう。コロナがなかったら、間違いなく屋内でやってます。 日時:11月23日(祝)11時~16時くらい(雨予報の場合はずらします。低温の場合もずらすかも。前にずらす可能性もあるので流動的に考えていてください)場所:代々木公園の噴水池そば(渋谷門から向かって右の池の向こう側。いつもの木の下、図の赤丸印)持ち物:食べ物と酒など飲み物は基本的には各自持参ですが、食べ物はカンパ制でそこそこあります。適度な距離を保てるくらいの巨大シートは用意します。注意:お互い様の精神で、互いの気持ちを考えて、ハラスメントなどなきようにお願いします。支援活動ではありません。気温が低い予報が出ていたら、寒さ対策をお忘れなく。対象:ひきこもりがち、フリーランス、労働週4以下、心の病、社内ぼっちなど、様々な理由でつながりをなくしがちな人(とは言え適当)。 途中参加、途中帰りもあり。参加者の3分の1くらいは初めての人です。紅葉の本番はもう少し後ですが、気温を考えたらこのあたりしかなし。途中で席をはずして周囲の紅葉を見に行くのもいいと思います。(写真下はフリー素材から、紅葉の代々木公園噴水池) 追記:会場に0円ショップ(使わない物の放出・持ち帰り…

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