2018年02月28日

自然が無料でくれる大きなもの

201504151609000.jpg『0円で生きる』では、自然界から無料で貰う方法もあれこれ書いている。

鶴見は最近すっかり変わって、自然がいいと言っている、などと言われることもあるが、そういうことは90年代から言っている。


本には、野菜栽培、野草採取、茶葉作りなど色々な技を書いているが、平凡な雑木林でも、眺め方しだいで十分楽しめる(その眺め方まで書いた)。

ひとつの林でも、季節はもちろん、雪・霧などの天気、夕方・曇りなどの光の加減、鳥・虫などの他の生き物の有無によってもまるで違ってくる。こうしたタイミングに、和歌や俳句を詠んできた人々は、最も神経を研ぎ澄ませてきたのだなと思うと、その無料で自然を楽しむ「技」に恐れ入るばかりだ。


こうしていると、自然物との関係というものに思いを馳せるようになる。

「野菜を作って食べる」という行為ひとつを取ってみても、このなかに光、水、空気、土といった、あらゆるものとの関係が含まれている。

「食べていく」とは本来これだけ単純なことで、面接を受けて就職をして月々何万円稼ぎ、そのお金をあれとこれの支払いにあてて、という途方もなく複雑なものではなかった。

また「関係」とは「人間関係」のことではなく、他の生き物や生きていない物(無機物)全般との関わりのことであって、それが見えなくなっているのだな、と気づく。


すべての人間関係に失敗してしまったとしても、それで一巻の終わりではない。けれども、そう思えてしまうような世界に、我々は生きるようになったのだ。


もう少し書こう。

我々はどれだけわめいても全員が死ぬわけだが、死んだらどこに行くのだろうか。

あの世などというものは存在しない。死んだ人たちは、この地球上の「そのあたり」に有機物や無機物として散らばったのだ。

それらの物質は、他の植物や動物に吸収され、それをさらに他の動物が食べている。もちろん我々人間もそれを食べる。この自分もそのように他の生き物を食べて育ち、死ねば「このあたり」に散らばる。

これを思った時に、自然界というものに(そして「このあたり」に)、愛着のようなものが湧いてきた。


人が自殺するうえでは、この世界に興味を失う(愛想が尽きる)という要因が大きいと思う。確かに、人間だけが生きる世界には愛想も尽きやすい。
けれども、世界とはこういうところなのだと思えば、まさかの「世界への興味」が湧いてくるのではないか?


こうした気づきや癒し全般が、自然界から貰えるものならば、自然界がくれるものは確かに安すぎると言える。何しろ0円なので。

これは新刊だけでなく、色々なところに書いてきたことだが、多くの人に読んでもらいたいことなので、また書いた。


※写真は近所の雑木林で、この色は素晴らしいと思い、撮った新緑なのだが、こうしたものは見たとおりに撮れることがない。そのうえこのブログ上ではピンボケするので、クリックしてみてほしい。Seesaaブログ、色々勘弁してほしいことが多い。

posted by 鶴見済 at 11:49| Comment(0) | 0円で生きる | 更新情報をチェックする

2018年02月13日

0円で生きるために役立つ無料サービス一覧

新刊『0円で生きる』で紹介した、無料で貰ったり共有したりするためのサイト等々の一部を掲載する。

お金が稼ぐのが苦手な人も軽んじられない世のなかにするために。

また、労働と消費だけの人生から脱却するために。


●不要品を無料で放出するサイト

ジモティー(不要品無料・有料放出、その他募集全般。近くで無料品が出るとメールを受け取るように設定するのがいい)

mixiあげます&くださいコミュニティ (mixiでもまだ使われているコミュ)


●不要品放出+募集

くにたち0円ショップ(路上、東京)

くるくるひろば(常設店、東京)

ほげ0円ショップ(河原、京都)

かなやまFreeshop(路上、名古屋)

くるくるひろばinつくば (公園、つくば)


●住まい、交換労働

カウチサーフィン(無料宿泊者募集、英語)

WWOOF(有機農場無料滞在+手伝い)

Workaway (宿泊・食事と手伝い、英語)
HelpX (同)


●無料相談

精神保健福祉センター(心の悩み無料相談)

弁護士による無料法律相談(東京都の区役所)

総合労働相談コーナー  (厚生労働省)

法務局人権相談 (人権侵害全般の相談)

●無料での作品などの共有

青空文庫(著作権切れ作品無料公開)

Flickr(共有写真検索が便利)

ナイン・インチ・ネイルズ『ゴースト』(無料アルバムダウンロード)

マーク・ボイル『無銭経済宣言』全文掲載サイト(英語)


●公の無料施設など

海と陸からの見学会(東京湾無料見学。大推薦)

Tokyo霊園さんぽ (公園として使える公共の墓地紹介)

農林水産省食堂 (いい食材で安く多めに食べられる)

東京大学総合研究博物館 (構内散策と併せて)


●車の相乗り 

notteco(相乗り募集。お金は運賃ではなく、かかる実費の割り勘なので法的な問題はない)


●小商いなど

フリマガイド(フリマ出店募集)

軒先新聞(空きスペースの有料貸し借り)

軒先ビジネス(同)


●寄付・合宿型ボランティア

チャリボン(古本による寄付)

GiveOne(寄付サイト)

ジャパンギビング(同)

NICE(海外ボランティア募集)

posted by 鶴見済 at 12:42| Comment(0) | 0円で生きる | 更新情報をチェックする

2018年02月04日

私はなぜ『0円で生きる』を書こうと思ったのか

IMG_7814.JPG例えば一方に、ただでもいいから自分の演奏を聴いてほしい人がいて、もう一方には、誰かの演奏を聴きたい人がいるとする。マイクを一本置いて両者を集めれば、基本的には無料で双方の望みが叶うことになる。これが「オープンマイク」だ。


こんな組み合わせは、誰かに泊まってほしい人と泊まりたい人、ある物がいらない人と欲しい人、ヒマをつぶしたい人と人手が足りない人、空きスペースのある人とスペースが欲しい人など、無限に考えられる。


こうした組み合わせが成功した場合、そこには単にお金を使わわずに済ませた以上のことが起きている。こうしたほうが、お金を払って事を済ませるよりも豊かだと感じられる。個人的には「美しい」とさえ感じてしまう。


こんな「お金は使わないけれどもより豊かなやり方」は、お金を使いたくない人の間で、もちろん自分の身のまわりでも、錬金術のように練りに練られているのを近年感じてきた。気がつけば、自分でも色々とやるようになっていた。ネットの普及がそれを広めてもいるし、国内よりも欧米のほうがもっと練られ、実践されているとも感じた。

考えてみれば、お金をそれほど使わず、物や人手が足りなかったかつての社会では、毎日がこんな工夫の連続だっただろう。

こういう発想は、物をもっと売ったり(ひとりにひとつ!)、お金を使わせるための商業戦略のせいで抑えられてきたのだ。


こうした流れをもっと推し進めて、お金を稼ぐのが苦手な人でも、つながりを持って豊かに生きることができる社会にしたいものだ。もっと、お金を稼ぐことが重要でない社会になればいい。

『0円で生きる』のような本を書こうと思った動機はいくつかあるのだが、そのひとつは、こんなところにある。


本の意図については、こんな記事も参照してほしい。

不適応者でも生きやすい領域を作る(鶴見済)

版元・新潮社のこの本のサイトでは、この記事の他に、目次と前書きが読める

『0円で生きる小さくても豊かな経済の作り方

写真は、ベトナムでただで寝かせてもらったカフェの閉店後の空きスペース。ここのオーナーはカウチサーフィンを使い、毎日のように旅行客をただでこのスペースに泊めている。

posted by 鶴見済 at 18:33| Comment(0) | 0円で生きる | 更新情報をチェックする