雨宮処凛さんの記事への疑問

雨宮処凛さんが、自分の以前の文章を引いてある記事を書いていたので、それについて少し言いたい。「普通の生活がしたい」という悲鳴。の巻(雨宮処凛) 引かれているのは、自分が『完全自殺マニュアル』の前書きに書いた、「学校や塾に通いながら、よりいい高校・大学に進学して、会社に入っていい地位について、勤め上げる」という人生はきつい、という部分だ。それが、「なんて贅沢なもの」「ほとんど貴族のよう」と書かれている。 雨宮さんの非正規雇用や貧困についての問題提起は素晴らしいので、これまで何度も対談をしてきた。けれども、こうした昭和期というか、正社員的な人生みたいなものについての評価については疑問がある。 マスコミ全般に言えることだが、昭和期の生き方や正社員的な生き方については、収入・金銭のことばかり取り上げられて、この上なく恵まれていたかのように言われる。そこでは、金銭面以外の働くきつさ、学校のきつさなどの「生きづらさ」への視点は、必ず抜け落ちてしまう。 自分のこの文章には、当時、言わなくても広く共有されていることだったので、わざわざ書いていない。けれども週休1日で長時間残業が当たり前の長時間労働、パワハラに満ちた職場、満員電車で毎日出社、転勤も含め一生を会社に捧げる人生など、「社畜」と呼ばれてしまうような人生がそこにあった。全体的に見れば、今よりも働く環境は劣悪だっただろう。もちろん、今の正社員だっていいとは言えない。電通に勤めていても自殺してしまう人もいる。 自分はいわゆる一流の大学を出て大手メー…

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6月の居場所は植物観察など

6月の不適応者の居場所は、また石神井公園での三宝寺池生物群観察+休憩だった。Twitterの石神井公園アカウントが宣伝していた、園内に咲いている「ボタンクサギ」を見に行ったりした。どこにあるかわからなかったのだが、行ってみたらいきなり見つかって、そのくらいのことでも結構感激したり。休憩しながら、不安障害や向精神薬の減薬の話もした。もちろんその手の話が中心の集まりではまったくないのだが、話そうと思えばそんな話も簡単にできるのは気が楽だ。自分としてはそういう環境は、この居場所を始めることで、20年ぶりくらいに戻ってきたものなのだが。 参加者は23人?だったかな。自分的にはそんなふうに穏やかと言えば穏やかな日だった。この植物で鬱蒼とした公園の影響を受けたかも。そんな一日もよかった。※いやでも、シューゲイザーとグランジの話ばっかりしてたタイムもあったか、例によって、、、 【見ごろの生き物】野鳥誘致林でボタンクサギが咲き始めました❣牡丹みたいな美しい花に、葉を触ると仲間のクサギと同じ臭いが発せられ、確かに『牡丹臭木』ですね花は甘い香りだそうですが、周囲に充満してしまった『クサギ臭』に打ち消されました😅先に花を嗅げば良かったです…#石神井公園 pic.twitter.com/YRXMyn1EfQ— 都立石神井公園 (@ParksSyakujii) June 15, 2021

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社会の激動より個人の激動のほうが大きい

「バブル崩壊前は、誰もが明るい未来を信じることができる時代だった」こんな言い方をよく耳にするようになった。明るい未来? 自分と自分のまわりを思い出すにつけ疑問に思うのだが、それ、信じられていただろうか?80年代の頃の一般的な未来像は、ブレードランナーやAKIRAや北斗の拳のような、全面核戦争(やそれクラスの大惨事)後の廃墟と化した世界ばかりだったので、明るい未来のはずはない。米ソ全面核戦争の危機におびえていたのだから。でも、そんなことも関係あったかなと思ってしまう。 では、「バブル崩壊によって未来は絶望的になった」はどうだろう? これについても、少なくとも世相は、そういう感じではなかった。むしろその頃、米ソの冷戦が終わって全面核戦争の恐怖がなくなり、西側陣営だった日本はある程度戦勝気分だった。これこそ世界の大ニュースであり、むしろ未来は明るく見えた時期と言えるかもしれない。けれどもそれですら、個人の未来観を変えるほどのものだったか怪しい。これについてはまた別に改めて書くことにしよう。 ここで言いたいのは、未来が明るいかどうかは、その人個人のやっていることがうまくいっているかどうかの影響がはるかに大きくて、社会の状況はそれほど影響していないのではないかということだ。個人のこととは例えば、人との出会い、別れ、交際、同居、加害・被害、病気、怪我、進学、学習、就職、退職、転職、起業、引っ越し、結婚、出産、留学、家庭環境、不仲、技術を学ぶ、新分野開拓、配属、転職、趣味等々、そういったことだ。 …

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6月の居場所はまた石神井公園で

6月の「不適応者の居場所」はまた石神井公園でやりたいです。石神井公園はアクセスが若干悪いのですが、他の公園にない「生物観察ができる」というメリットがあって、繰り返し使うのに向いている気がしてきました。いきなり座ってもいいのですが、歩かないのもつまらないので、最初に歩いてから休憩にしようと思います。そういうイベント性があったほうがいい気がする。 前回は最初に池を見てから、くつろぎ広場まで戻りましたが、今回は三宝寺池近くの「さくら広場」で休憩しようかと思ってます。 日時:6月26日(土) 14時(集合)~日没 場所:石神井公園(図の右上赤丸印<ボート乗り場付近>に14時集合)。 やること:三宝寺池の天然記念物植物群を観察(40分くらい?)してから、さくら広場(?)で休憩(休憩がメイン)。場所が決まり次第、Twitterで告知します。休憩から参加も可。 必要なもの:飲み物食べ物は、基本的に各自が用意してください。飲酒可。美味しい食べ物はカンパ制で、おそらくそこそこあります。シートは用意します。さくら広場の近くには、コンビニなどあまりありません。 目的:つながりをなくしがちな人がつながる。 対象:ひきこもりがち、フリーランス、労働週4以下、心の病、社内ニートなど、様々な理由でつながりをなくしがちな人(とは言え、実質的には誰でも可) 注意:支援活動ではないので、各自が相手の気持ちを思いやって成り立ってます。他の人へのハラスメント(嫌がらせ)や攻撃を抑えられない方の参加はできません。   …

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