不適応者の居場所@紅葉見の報告

11月の不適応者の居場所は、紅葉も見れる代々木公園でやった。参加者は入れ代わりながら30数人。最初に話していた両隣の人に年齢を聞いてみたら21歳と22歳で、若い人が多めだった。代々木公園は紅葉見物というほどの場所ではないが、歩いていると銀杏の葉が落ちて地面が一面黄色になっていたりして、普段歩く時より気持ちがはずむ。 予想に反して夕方まで暖かくて、写真のような(クリックして見てください)いい景色のなかで駄弁ったり飲んだりできた。そんな話ばかりの会ではないよと念を押しておきたいが、不安障害の細かい話を3人4人でできたのも爽快なものがあった。話せたとしても二人だろう、普通は。 個人的な話になるが、最近やるべきことが立て込んでいるなど色々あって、精神的にちょっとやばかった。前の前の週末に関西で講義をする仕事があって、ついでに京都と滋賀を観光してきた。一昨日の日曜は0円ショップをやった。そして今日はこの居場所。この三つがあったおかげで、相当回復できた。(特に旅行の回復力が高いことに驚いた)。しかも回復して初めて、それまでひどい状態だったことに気づいた。 それやらなくても死なないから、やらなくていいよね、不要不急だよねなどと言って、こういうものをやらずにいると、どんどん生命力が落ちていくらしい。そして落ちていても、そこそこ生きているので、よくわからない。健康診断の測定値のように数値化できないので、わかることはない。それでも生き生きと生きられているかどうかは、こういう体験をとおして常に気づいて…

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11月の不適応者の居場所は、また公園で

11月もまた代々木公園で「不適応者の居場所」をやりたいです。去年と同様、紅葉を見ながら駄弁って、せいぜいいい思いをしてやりましょう。せっかく生きてるので。「紅葉見」は去年やりましたが、いい思いなんて意外に簡単なことだなという感想です。 日時:11月23日(火・祝)(雨天の場合27日に延期) 時間:11時半から4時間くらい(夕方は寒いので) 場所:代々木公園。今回は原宿門から入って、バラ園や渋谷門よりも向こう側の、地図赤印のあたりを予定(いつもの場所は木が茂っていて寒く、そうかと言って入口近辺も目立つので)。当日正確な場所が決まったらTwitterで告知します。 やること:つながりをなくしがちな人がつながる。具体的には飲み食いをしながら駄弁る。 持ち物:飲食物(アルコール可)。シートは用意します。おいしい食べ物がカンパ制でそこそこあると思います。 対象:ひきこもりがち、フリーランス、労働週4以下、心の病、社内ニートなど、様々理由でつながりをなくしがちな人。 注意:●参加者がおたがいさまの気持ちで相手を思いやれないと、集まりが成り立ちません(支援活動ではなく相互扶助の会)。ハラスメント、中傷など、相手への攻撃を抑えられない人の参加はできません。攻撃を抑えられない方は、この集まりとの相性はよくありません。●去年の経験から、夕方は想像以上に寒くなります。防寒をしてきてください。 ※代々木公園は、いまだに謎の独自ルールにより、広大な中央広場を立ち入り禁止にしています。おかしいと思う人…

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贈与には見返りを求めてはならない、か?

『アナキズムを読む』という本に、人間関係とか贈り物とお返しなんかについて、短い文を書いたので(それだけではないけど)、ちょっとそれに関連して。「贈与にはお返しがあってはならない」「無償の贈与でなければ…」などと非常に頻繁に言われることについて。 くにたち0円ショップをはじめて、もう9年になった。ここではもちろん道行く人に自分の物をあげるのが基本なのだが、参加者どうしでもさんざん、「これいらない?」などと物のやり取りや貸し借りをしている。もちろんお土産や差し入れも飛び交っている。それを9年もやっているのだから、贈与とお返しについては、相当経験を積んだ自覚はある。 その経験から思うのは、ギフト・「エコノミー」などと言われるが、贈与とお返しも実は人間関係の一部というか、下部構造でしかないなということ。人間関係では、常に誰かに気づかってもらったり、それに対するお礼の気持ちが湧いたりを繰り返している。その気持ちが言葉になったり、世話という無形の何かになったりする。そしてある時は、物やお金という形のある物になり、それが贈与とお返しと呼ばれるだけだ。 贈与は経済ではないということだ。 それを経済と見る見方は、人間関係と物のやり取りが売り買いによって完全に切り離されてしまった今の世の中の視点で、昔からずっと続いているものを見てしまっている。そういう過ちを犯しているように思える。もともと贈与に限らず、経済だって人間関係と一体化していた。 贈与を人間関係のほんの一部分と、あるいはひとつになったものと見る…

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