運次第の残酷な世界に生きている
最深部の問題とか最終的な問題と呼んでいる問題がある。例えば誰かとのつきあいとか、社会の制度といった浮いては消える問題よりも、はるかに深いところにある問題という意味だ。生き物の生死とか、地球環境とか、宇宙とか物理とか、そういった問題よりももっと深いと思う。我々が持ってしまう世界への絶望やムカつきの根源に何があるのか。人が生きるうえでもこれが一番深い思いになったりするので、書くのにも慎重になる。*********************まずどれだけ科学や理性を発達させたところで、やはりこの世の中は「運次第(あるいは偶然)」で成り立っている。「でたらめ」ということだ。生まれる家族や土地。人の持つすべての遺伝子、人の容姿。これらは100%運で決まる。人生において出会う相手も、運の力がはるかに大きい。(自分にとって人生最悪レベルの人物との出会いは、自分で選んだものだっただろうか?)いや、それよりも、ちょっとした「つき」の有無で、誠実さや頑張りなどが吹き飛んだりすることがどれだけ多いだろう。人生において努力で何とかなっている部分なんか、3割くらいなんじゃないだろうか。人間は科学を発達させて結果を制御したり、社会を整えて「正直者がバカを見る」ことが少ないように工夫してきた。それでもやはり、これだけのことが運次第であるところを見ても、この世界はまったく「できが悪い」のだ。(実際に途上国では、もっと運や偶然の力が大きいだろう。大人の世界より子どもの世界のほうが、運や偶然に左右されやすいとも思う)。どんなに誠実にコツ…