中身がギュッと濃縮されて詰まっているもの

若い頃は文章も音楽も、とにかくたくさん読み聴いていた。その頃いつも思っていたのは、「中身がギュッと詰まったものを出してくれないかな」ということだった。 接していた作品が多すぎたせいか、たいていのものを「つまらない」と感じていた。今にして思えば、必要以上にそう思っていた。読んだり聴いたりするのも大変で(今とは違っていちいちお金もかかる)、薄いものを大量に出すタイプの作者さんには、「作品は少なくていいから、出したいもの、言いたいことをギュッと絞って出してくれれば」と思った。(そうしてくれるとこっちも楽なのに、という勝手な願望なのだが)。 例えば、ビートルズのホワイトアルバムという2枚組のアルバムがある。リンゴ・スターがのちにあれを「1枚でもよかった」と言っていた。ホワイトアルバムには珠玉の曲がたくさんあるのだが、確かにいつも飛ばしてしまう、わけのわからない曲も多かった。自分なりに1枚だけのホワイトアルバムの曲目リストを作ってみると、あまりのカッコよさにしげしげとリストを眺めてしまったものだ(「ロックバンド・ビートルズ」が立ち現れた)。ギュッと詰まっているというのはそういうイメージだ。 70~80年代に2~4年に1枚、ポツポツと大作アルバムを出すスタイルを取ったピンク・フロイドにも畏敬の念を感じた。そうなると絶対に外すわけにはいかないのだが、それらの大作がどれも捨て曲がなくて素晴らしく、大ヒットしていた。 『ア・ロング・バケーション』の大ヒット以降、出せば売れるのはわかっていながら、…

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猛暑日の居場所の報告

8月の居場所で個人的に忘れられないのは、なんと言ってもエアコンだ。当日の10日ほど前に貸しスペースの業者から連絡があり、猛暑でエアコンが効かず、室温が下がらないと言う。あわてて下見に行ったら、確かに部屋の空気が生ぬるい。万一当日が大変な暑さだったら、これは危ない。入ってみたら暑くて集まりはできない、なんてことになったらどうすればいい? さっそく参加者に注意を促し、当日の気温に注目していたら、前日に台風が来た。そして当日は台風一過のスーパー猛暑が訪れ、大変な暑さというよりこの夏一番38℃の予報になったのだった。 もう終わりだよと、もう一度参加者に「部屋が暑いぞ」と注意を促した。さすがにこんなに言われたら来る人なんか4~5人だろう。そんな少人数ならいつもと違って気がねなく飲める。そう思って当日、いつもより1本多い酒3缶を持って行った。 いよいよこわごわ部屋に入ってみると、、、なんとエアコンの調子がよく、部屋は普通に涼しいのだった。そしていつもどおりにやってくる参加者。 結局参加者は、エアコンが調子よかろうが悪かろうが、いつもどおりの37人だった。あまり気にしてなかったのかもしれない。買い足した酒は一本余ってしまった。 この日はくにたち0円ショップによく来られている方が来てくれた。逆はたまにあるけれども、こういうケースは考えてみたらなかった。音楽話では『サラダデイズ』という映画や、CHEHONの『みどり』の話なんかができてよかった。 あとはうつ対策をあれこれあげながら話していて、「自然が…

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