「放射能は海では薄まるので問題ない」というのが、“放射能安全キャンペーン”の最新バージョンだ(註1)。けれども、「魚には蓄積されない」として検査すらされていなかった放射性ヨウ素が(註2)、コウナゴという魚から高濃度で検出されてしまった(註3)。
彼ら推進派はもう、まるっきりダメである。農民や漁民、人々の怒りも高まっているのをひしひしと感じる(註4)。けれどもこの怒りは、推進派の猿芝居を止めるまでには、なかなか至らない(註5)。「偽りの民主主義」(註6)を打ち破るまで、あと一歩だ。
(註1)汚染水、大量に流れ出ても…専門家「魚などに蓄積ない」 (日経)
「専門家は「ただちに魚介類や海藻に蓄積していくとは考えにくい」と話す。」
汚染水を海に流すことについても、「環境への影響は軽微」だの「この濃度なら問題にならない」だのと言いたい放題だ。海や土は漁民や農民の財産であり、我々皆の貴重なコモンズだぞ!
(註2)放射性物質 茨城3漁協、魚介類の「安全宣言」 (毎日)
「放射性ヨウ素については規制がないため調べていないという。」
他にも規制がない放射性物質があるが、大丈夫なのか? 特にストロンチウム90がまったく出てこないのが、とても気になる。
(註3)コウナゴから高濃度ヨウ素 北茨城市沖、魚も基準値検討 (共同)
「厚労省は「放射性ヨウ素は魚に蓄積されず、暫定基準値は必要ないという原子力安全委員会の見解を覆す結果だ」としている。」
(註4)高円寺4.10原発やめろデモ!!!!!!!の賛同メッセージが素晴らしい!
(註5)このまま行くと、東海村原発事故の時のように、完全にうやむやにされてしまうかもしれない。何年かたってガンになる人が増えても、彼らは今言っていることをそのまま繰り返して、「因果関係を立証できない」と強弁すればいいわけだし。イギリスのセラフィールド再処理工場の周辺では白血病の発生率があきらかに大きかったのに、英国保健省は放射能による被爆との関係を否定した。⇒セラフィールド再処理工場からの放射能放出と白血病
(註6)こんな時に、原発を推進してきた自民党が大連立を呼びかけられていて、「原発推進派」を公言している石原慎太郎が優勢とは! これが民主主義か? 今東京都民が、原発推進の都知事を選ぶことが、福島の人たちに対してどういう意味を持つのかわかってるのか?
⇒ 石原慎太郎の原発推進発言 (朝日新聞福島総局のツイッターより)
「私は原発推進論者です、今でも。日本のような資源のない国で原発を欠かしてしまったら経済は立っていかないと思う」。
図は米国・コロンビア川での放射能濃縮