浜岡原発を誘致したのは産経の社長である(追記あり)

都内環境放射線測定結果.png産経新聞は今最も原発推進的な新聞と言えるが、浜岡原発を今の場所に誘致したのも、元産経新聞社長・会長の水野成夫(しげお)だった。
この男は、文化放送初代社長、フジテレビ初代社長を歴任して、「メディア三冠王」と呼ばれ、フジサンケイグループの基盤を確立した。経団連理事も努め、「財界四天王」の一人とも言われた。その彼が、生まれ故郷の浜岡町(現・御前崎市)に、「泥田に金の卵を生む鶴が舞い降りたようなものだ」と原発を勧めたのだ。

読売新聞・日テレの正力、フジサンケイの水野、こういう連中が推進してきたのだから、メディアが原発を批判できないのもよくわかる。さらに、こういう少数の人間にマスコミ、経済産業界、政界を牛耳られていることに怒るべきだ(註)。

浜岡原発の歴史の記事
 (朝日)

「地元出身で、「財界四天王」の一人と称された故水野成夫・元産経新聞会長が当時の町長に原発受け入れを勧めた」

水野成夫 (ウィキペディア)

(註)参考本:『持丸長者─戦後復興編』(広瀬隆)

「浜岡原発建設主導者」として水野成夫が紹介されている。また、この本で暴かれている日本の「閨閥(けいばつ)」には驚く。閨閥とは、婚姻関係で有力者の家が網目状に結びついている血縁ネットワークで、日本では経済界と政界を縦横無尽に結んでいる。格差社会の上にいるのも、民主主義を無視して社会を動かしているのも、この連中だと思う。知らなかったわけじゃないのに、そうハッキリとは意識していなかった。

(参考ニュース)
原子力発電 首相は再稼働を命じよ 電力不足は経済の活力を奪う (産経)
産経新聞への文句は ⇒ msnニュ-スへのご意見・ご感想 産経新聞・記事に対するご意見・ご要望 (自分も言っておいた)

図は、関係ないが、3月以降東京で測定した環境放射線量。15日の異常に高い値が、何の爆発のせいだったのか、わからないで済まされるのか?

(追記)

福島の牛乳、給食で復活.jpg5月22日(日)には渋谷で、「さよなら原発 野菜デモ」の第2弾。5月23日(月)には、子ども20ミリシーベルト撤回のための、「文部科学省包囲・要請行動&院内集会」がある。福島の親たちも駆けつける。

「不正に慣れた」「怒らなくなった」などという声も聞くが、自分はまったくそうならない。「メルトダウンは予想していたので驚きはない(斑目)」だの、「プルトニウムが見つかったが、核実験の時のもの(文科省)」だの(註)、「福島の小学校給食で福島産の牛乳が復活」だのと、いちいちが怒りの種であって、デモや抗議行動があってくれるととても助かる。


(註)ウラン・プルトニウムは確認されず 原発10キロ圏内 (朝日)

「プルトニウムは3カ所で微量の239と240を検出したが、1980年代までの大気圏内核実験によるもので、今回の事故による飛散は確認されなかったという。」

こういう報告は以前にもあったが、どうすればわかるんだ、そんなこと。

 

(その他の怒りの種)
「原発ほぼ制御不能のところまで行った」細野補佐官 (読売)

4号機、燃料溶融寸前だった…偶然水流入し回避 (読売)
だったらその時にそう言え!

東芝:原子力事業に事故「影響ない」…副社長 (毎日)

「売上高の約9%を占める原子力発電事業について、「(福島第1原発事故に伴う)影響が出るとは思わない」と述べ、12年3月期も同事業の増益を確保できるとの認識を示した。」
福島第一原発を作った責任を取らずに、ソロバン勘定だけはしっかりやっているとは!
写真は福島の牛乳の給食復活を喜ぶ小学生。