2006年11月06日

書評:『スロー・イズ・ビューティフル』

slow is beutiful.jpg書評:『スロー・イズ・ビューティフルー遅さとしての文化』(辻信一、平凡社ライブラリー) 

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近代・現代社会の様々な問題点を、「スピードが速すぎる」というポイントに絞って、「遅くしていく」ことでそれらを解決しようと提案している本。
実にホッとする。まったくその通りだ。

「早くしろ! 急げ! 頑張れ!」とあおられるのにうんざりした人にとっての「人生論」としても、地球環境問題を憂えている人へのガイドとしても、幅広く支持されてると思う。

また、全編に散りばめられた環境問題的なデータ(例えば、”今やこの国は二三人に一台の割合で自販機をもつ自販機大国だ”、とか)は、気がつかなかったけれども、よくよく考えてみれば由々しいことばかりで、まるで広瀬隆氏の『危険な話』を読んだ時にも似た驚きを覚えた(実際に『危険な話』の時のように、この本を知人に紹介するという動きがあった気もする)。

戦争になりそうな時とか、「スローなんて言ってる場合じゃない」時期も世の中にはあるだろう(今がそうなのかもしれない)。
が、そのくらいのことでは否定されない、幅広く奥深い効果を、「スロー」という提案はも持っていると思う。

ラベル:スローライフ
posted by 鶴見済 at 11:38| レヴュー | 更新情報をチェックする