五輪による無駄な再開発激増時代に捧げる『脱資本主義宣言』関連記事

tumblr_mhznu0C9H01s5zl1co1_r1_500.jpg我々が今目にしているこれこそが、”ショック・ドクトリン”(どさくさ紛れの資本主義)に他ならない。

東京五輪を口実にした無駄な再開発と排除のすべてに反対する。
五輪をやるというなら、無用な施設の新設や改築、無用な道路や鉄道の整備、無用な海の埋め立て、野宿者の排除、無用な監視カメラの増設、過剰警備等々は一切なしでやってもらう。
こんなにモノが溢れているのに、さらにもっと作ることを喜んでいるなんて、頭がおかしいんじゃないのか?(下線筆者)。
何度でも言うが、いらないものを作って大企業を儲けさせ、カネを稼いで生きていくのはもうやめて、もっとエネルギーの無駄の少ない楽な生き方をするべきなのだ。「経済成長=大企業の儲け=幸せ」などというのは、もともと高度成長期だったら何とか通じたかもしれないまやかしだ。

なぜ経済成長主義では幸せになれないのかについては、最新刊『脱資本主義宣言』に詳しく書いているので、ぜひ読んでみてほしい。

さてその『脱資本主義宣言』に関して、これまで新聞やネット等に掲載され、今も読むことができる書評などを掲載しておく。かなり時間が経ってしまったので、今読めるものだけを。

antiolympicposter.JPG「経済成長以外の解決策を」『脱資本主義宣言』著者インタビュー (北海道新聞)
⇒「日本のGDPは世界3位。これで幸せになれないなら、GDPが低い国は一体どうすればいいんですか。富の配分が大企業に偏って、中小に回っていないだけです。パイを大きくするのではなく配分を変えればいいだけの話なんです」(鶴見)。

「ぼくらは経済の奴隷じゃない」鶴見済『脱資本主義宣言』刊行記念インタビュー (新潮社サイト)
⇒「『経済のため』と言っているけれど、本当は「大企業のため」であり「カネ儲けのため」だと思います。我々は戦後それ一筋でやってきたけれども、これからは経済の奴隷であることをやめて、カネではない価値観を作っていかねばならない。それが「脱資本主義で行こう」というこの本の主張です」(鶴見)。ここが重要。

マックの「60秒サービス」に見た 「速さ」と「安さ」が絶対か 究極の効率追求に悲鳴も
(毎日新聞)
⇒マクドナルドや銀座の服屋に行って記者氏と話した記事。「物はあふれているのに、経済が成り立たないから、もっと速く、もっとたくさん作らなきゃいけない、なんて、素の感覚で考えればおかしいでしょう」(鶴見)。

「書物の森」『脱資本主義宣言』書評 (東京新聞
⇒「抵抗するには買わされず食わされず、少しでも自分たちの手で生産し加工し流通させること。そうしてこそ人生は生きるに値するものに戻る」。

tumblr_m73go6JWnV1qb4vddo1_1280.jpg●「俺たちダマされているんだぜというのが分かる本」(久保憲司さんの書評/Riquid Room
⇒「だから、鶴見さん、農業とか言っていたらダメですよ。革命しないと、みんなで立ち上がりましょう」。

●「やりたいことしかもうやらない──「直線」の時間は成り立たない。借金なんて返さない。わたしはビールが好きだ」(栗原康さんの書評/『図書新聞』)
⇒「はじめから答えはあきらかだ。資本主義がわるい、カネ儲けしか考えていない大企業や国家がわるいのである」。

●「脱資本主義宣言/鶴見済」(加藤梅造さんの書評/『Rooftop』)
⇒「ロフトプラスワンがオープンした1995年当時、来ていたお客さんの必携書の1つが鶴見済の『完全自殺マニュアル』だった」。

脱資本主義宣言書評 (夕刊フジ)
⇒「著者は言う。永遠の経済成長なんてあり得ない、みんな本当はわかっているはずだろう、と」。


olympicspolicebw25pc.gifおまけ
「ダンスは身体の解放運動」 /鶴見済さんに聞くThe Asahi Simbun Globe June 9, 2013

⇒『檻のなかのダンス』という本の骨子となる部分を話した。「体育」を通した身体への規律・訓練は、自分の学校時代よりもむしろひどくなっているかもしれない。

七尾旅人氏のイベント(2010年)での鶴見済ポエトリーリーディング・レポ(bounce)
⇒このリーディングは、七尾さんと勝井祐二さん協力を得て、とても満足できるものになった。終わった後にステージの上から聞こえた拍手と歓声は、これまで聞いたことがなかったもので、忘れられない。お二方に感謝したい。

図は東京とロンドン五輪を批判したカルチャージャム作品。一番上は反東京五輪。