不適応者でも生きやすい領域を作る 鶴見済
『波』という雑誌に書いた記事。ここに書いた、泊めてくれたカフェのオーナーとは、今も連絡を取りあっている。
「これは、単なるお金の節約だけの問題ではないのだ。この社会に適応したくない人間のための、もうひとつの世界を作るための試みだと思っている」。
●インタビュー
「0円生活」で居場所見つける 脱・お金依存の先にあるもの(Yahoo!ニュース)
90年代から『脱資本主義宣言』のあたりの経緯まで含め、今言いたいことを上手くまとめてくれているインタビュー。
出だしの部分では、「戦後の若者文化は一貫して抑圧に抵抗して自由になろうとしていて、『道徳的なもの』もその抑圧のなかに含まれていた」という話もしていて、ここの内容はそれとも関連している。
ゼロ円で生きることを提唱するライター 鶴見済さん (中外日報)
『中外日報』は歴史ある仏教系の専門紙。
生や死、そして無料の経済について話している。メインは無料経済の話なのだが、「自分としては人生をもっと軽く考えたい」「個人が集団の犠牲になる」といった部分が自分としては心に残ったりする。
ここでは載らなかったが、「色即是空、空即是色」の話もしていた。
「一切の価値が空しくなったとき、かえって鮮烈によみがえってくる価値というものがある。仏教のいちばんいい部分には、万象を空しいと観じた時に、逆にふわっと浮かび上がってくる万象への価値の感覚があるように思う」(真木悠介『気流の鳴る音』)。
これは自分が、生涯で最も大切にしてきた感覚と言えるかもしれない。特に仏教とは関係なく、楽になるので、いつの間にか身についていたものだが。90年代に書いた本には、大体この感覚が入っている。
生きにくい現代人の心のゆるめ方「0円で生きる」こととは? 私たちがお金で買っているものの正体(Money Plus 前半)
老後の不安を減らす、貯金「以外」の方法は? 「0円で生きる」著者のお金に頼りすぎない生活(Money Plus 後半)
お返しについて強調しているが、考えてみればあまりこれを言いすぎると、自分が何かあげる時に相手に警戒されてしまう。なので、「自分に対しては、お返しは気にしなくていいですよ」と付け加えておきたい。誰でもそんなものだと思う。けれども、世の中全体について言うなら、やはりあげたりお返ししたりで何かを作っていくのがいいですねと言わざるを得ない。
これも最後の最後に人間関係について言っていて、そこが割と印象深い。
Book Reviews 0円で生きる――小さくても豊かな経済の作り方 鈴木孝弥(ele-king)
鶴見済「0円で生きる」 〜貫かれた倫理〜 佐々木典士(Minimal&ism)
がんじがらめの資本主義からの脱出 大西赤人 (レイバーネット)
皆さんよく読みこんでいただけて、とても光栄。
●関連インタビュー
「生きづらい」社会をどうするか (NewStory)
座間の事件に関連して受けた自殺に関するインタビュー。
「『みんながやっているからやらないといけない』としがみつくのを辞めることでしょうか。学校の部活動についてもそう思います。誰もが孤立することを恐れて辞めることができないことがあるなら、みんなで降りてしまえばいいと思います」。
種子を巡る冒険③鶴見済さん達が自主耕作している放棄されていた国有地に種子をまきに出かける(8bit News)
種子法廃止に関連して受けた、畑に関する動画インタビュー。
●本の感想を書いてもらったブログ
A1理論はミニマリスト
グッバイ社畜
なうひあdiary
カレジョの七転八起ライフ
神田神保町でのまなびニート気質な僕の生きる道
徒手空拳日記
エンログ
俺、まちがってねぇよな?
スズイチのブログ
あさよるネット
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