たまにはちょっと変わったテーマで書こう。
本の作業が終わったので、ブログを書く余裕が出てきた。
「少しは合ってるところがやっかいだ」
少し前に友人と、ユダヤ陰謀論についてこんなふうに話した。
ユダヤ陰謀論というのは簡単に言えば、ロスチャイルド家、ロックフェラー家といった、ユダヤ系の金融資本(金貸し)が陰で世界を自由自在に操っているというものだ。
これについても、いつかは考えを書いておきたかった。
例えば、日露戦争の時、ロスチャイルド家は日本にもロシアにもお金を貸していた。
これをもって、「ロスチャイルドは日本とロシアに戦争をさせて……」のように言われる。
貸していたのが確かだと確認できたら、
「少なくとも日露戦争は支配していた」
なんて思ってしまうのではないか。
そして、ロスチャイルドやロックフェラーが世界を操っているという説の根拠も、大体こんなものだと思う。
お金を貸せば貸した相手にある程度は影響力を持てるのだから、確かに少しは支配している。
けれども彼らの仕事はお金を貸すことなのだ。
それをすべて「支配した」「〇〇をやらせた」ととらえるから、世界を操ってきたように見えてしまう。
〇〇産業界に資金を出せば、「〇〇産業を支配」なんて簡単に言ってしまう。
✕✕にお金を貸していたことを「✕✕と陰でつながっていた」「結びついていた」なんて見ることもあるだろう。それも同じだ。
たしかにつながってはいるけれども、グルになっているというわけではない。
もちろん「もうお金を貸さないぞ」と強く出れば、相手はひるむだろうから、影響力は持っているだろう。
時には支配的な口出しもしたかもしれない。
情報を流して、株価や為替相場を操作することもあっただろう。
なので「そんなの嘘だよ」と気にも留めないのも、とてもまずい。
けれどもお金を貸すのが本業なのだから、悪い事業にお金を貸すのはよくないとは言え、まずはそういう仕事と考えるべきなのだ。
我々だって金を借りた相手には、確かに頭が上がらない。けれども支配されているわけではない。
そんな感じだろう。
一応グローバル経済や国際金融については徹底的に調べて本を書いた自分から見たらこんなところだ。
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