新刊の紹介記事と蛇足的な自己解説 その2

FcDnFcYagAQ4QAn.jpg新刊がらみでありがたいことに、その後も紹介記事が出続けたため、さらにここにまとめを。
この取材の多さは前の本、その前の本よりもはるかに多く、注目度がまるで違うなと驚いた。
おかげ様でよく読んでもらえていて、3刷が決まりました。



こだまさんの本では、自分は『夫のちんぽが入らない』にはもちろん感動したのだが、『ここは、おしまいの地』『いまだ、おしまいの地』に入っている「学校の話」にもガンと来た。
心の病のことだけでなく、消極的であることがそもそも大きなマイナスである世界のことが赤裸々に描かれていた。
それが笑えるところがまたすごい。
そしてこの『ずっと、おしまいの地』めぐる対談では、色々経験してしまった後で、物事を肯定的に見られるようになるにはどうすればいいのか聞きたいと思っていたため、答えらしきものが見つかってよかった。
いい対談になっていると思う。



村田らむさんの東洋経済オンラインでの、来歴を語るインタビュー連載。
高校時代は精神病院に行きたかった。どう見ても頭がおかしいから。
(自分が意識することを意識する状態で、テストの最中にもそれが始まる)。
部活をやめるために骨折したかった。
救いはロックだけだった。
(ここのところは、「その当時は世界が三つあるわけですよ。学校と家庭と、もうひとつがロック」みたいに話した)。
などなど、新刊よりも多少詳しく過去のことを語っている。
新刊の話も含め、読み応えたっぷりにまとめていただけているのはさすがだと思った。



「書く人」はよく読んでいる欄なので、依頼が来た時は嬉しかった。
「人と人はくっつけば仲良くなるという性善説がある」
「相手から否定される関係よりは孤独の方がマシだが、自分を肯定してくれる関係なら、そちらの方が良い」
など、新聞紙上で言いたいことを言えて、とても嬉しい。


朝日新聞 好書好日

朝日新聞の『好書好日』で、ライターの小沼理さんに新刊のインタビューをしていただいた。
90年代からの生きづらさ問題の変遷、「生きることは素晴らしい」という価値観、山上容疑者と家族問題など、関連する色々な話ができた。
「生きづらさ」がここまで語られるなんて想像もできなかった、なんて話も。
(90年代に自分は「生き苦しさ」という自家製の言葉を使っていた。今の「生きづらさ」に相当する言葉は存在しなかった。はっきり言って、その問題が大事だと最初に主張したと思う)。



Yahoo!の多様性応援サイト『コトナル』で新刊のインタビュー。
本で言っている「みんなと少し違う人でいい」「みんな同じなんて気持ち悪い」も、多様性の主張なのだった。
そこに目をつけてもらって、ライターの小野和哉さんに多様性の面からうまくまとめてもらえた。
「集団の中にいると、みんなに気に入られようと、自然とその集団の規範(ルール)に同調するような行動を取ってしまう」。
このあたり、大声で言いたいことだった。

サラリーマン向け媒体だけあって、「副業」なんかの会社っぽいテーマについても語っている。
そして最後のほうで後書きにも書いた、世の中の残酷さを経験した人の気持ちについて話しているのも特徴。
興味ある人は無料登録してぜひ読んでほしい。
「例えば「神様が必ず見ている」とか「誰かが救いの手を差し伸べてくれる」と言う人に対して、「神様なんていない」「甘ったれたことを言っている」と思ってしまう自分もいる。僕に限らず、極端に非情な出来事を経験した人が、そういう考えになるのは自然なことだと思う」。
これについては、あらためてブログに書きたい。引き出してくれたライターは佐藤隼秀さん。


「「人間関係の形成」を目的とする部活が異常である理由 子供にも必要なサードプレイス」
というタイトルで、新刊のなかの部活の問題について書いた。


歌人の枡野浩一さんと漫画家の吉泉智彦さんが新刊を紹介してくださった。
枡野さんとは実は90年代からつき合いがあって、一番最初の詩集から秀でているなと感じた。この間枡野書店にうかがった時に久々に再会。



心の距離を置いたり、もうひとつの居場所を持ったり、本で提唱しているやり方を試してみた話は、書いた側としても参考になるし、とても説得力がある。

『自動思考に抗う術「少し離れたつながり」と「弱い絆」』というタイトルで、弱い絆の観点から紹介していただいた。
『週刊読書人』掲載の書評を書き手の土佐有明さんがnoteに。



『QJ』本文から一部抜粋
「社会が認めるべき中高年の“ゆるい恋愛”。「もう若くないのに」圧力の理不尽さ」のタイトルで、QJがwebに掲載してくれた。

※写真は『ダ・ヴィンチ』10月号に、『ルポ西成』の國友公司さんが書いてくれたインタビュー(ネット未掲載)。

※ネット未掲載のものには他にも、雨宮処凛さんが『新潟日報』(9/22)と『ちいさいなかま』(11月号)という育児系雑誌の連載で紹介してくださった記事がある。
自分は『生き地獄天国』からの雨宮さんの本の読者。どちらの記事も苦しむ側の視点から書かれていて、共感するところが大きかった。


しかしこういうことまとめてる自分も、「いい加減でいい」と主張しつつ、相当まめな人間だなと思う。
これやるのに意外と時間がかかるので。

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