リタリンの規制はやむを得ない

「リタリン」という覚醒作用のある向精神薬(精神刺激剤)がうつ病に対して処方できなくなる。つまり事実上、ほとんど出せなくなる。

参考記事
「リタリン:製造元、うつ病を適応症除外へ 乱用に歯止め」

http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20070921k0000m040162000c.html


患者の減薬期間をある程度設けないで、いきなり処方停止するのであれば、上手く使いこなしていた患者にとってはとんでもないことだが、結果的に処方できなくすることもやむを得ない事情もある。
うつに適用される向精神薬としてリタリンは強すぎるからだ。

自分もリタリンの処方を受けていた。
それも1日3錠という規定量だったにもかかわらず、今にして思えばそれでも強かった。1回2分の1から4分の1錠、しかも数日に1回程度でもよかったと思う。
しかも医者が処方した医薬品なのだからと安心して、減薬や休薬など考えなくなっていた。

『人格改造マニュアル』という本のなかで、リタリンについて「依存性もなく食欲もなくならないという」と書いているが、これは医師に幅広く利用されている治療薬の専門書(『優秀処方とその解説』など)に当時書かれていたことだった。その専門書が間違っていたわけなので、ここに訂正しておく。

そもそも本来、こういったものを使ってまで覚醒しまくらなければやっていけない世の中のほうがどうかしている、我々はもっとのんびりと安心して生きられるはずだ。
やる気を出す方法や落ち着く方法については、クスリ以外でも相変わらず熱心に試行錯誤しているが(それでも向精神薬は飲んでいる)、「自然界に含まれている実感を持つこと」などは、最高の落ち着く方法だと思っている。