巨大台風が来ると盛り上がるわけ(みんな一緒編1)
「この特殊なメカニズムは、現代社会において、大部分の正常なひとびとのとっている解決方法である。簡単にいえば、個人が自分自身であることをやめるのである。すなわち、かれは文化的な鋳型によってあたえられるパースナリティを、完全に受けいれる。そして他のすべてのひとびととまったく同じような、また他のひとびとが彼に期待するような状態になりきってしまう。「私」と外界の矛盾は消失し、それと同時に、孤独や無力を恐れる意識も消える。」
「個人的な自己をすてて自動人形となり、周囲の何百万というほかの自動人形と同一になった人間は、もはや孤独や不安を感ずる必要はない。しかし、かれの払う代価は高価である。すなわち自己の喪失である。」
これは、社会心理学者E・フロム『自由からの逃走』(1941年)の一節。彼は大衆社会やファシズムに熱狂する人々の心理を研究して、この歴史的名著を書いた。彼はナチスによってドイツを追われ、この頃はまだナチスの全盛期だった。ただし、ナチスのことを中心に語っている本ではない。この本の趣旨は、自由を追求すると人は孤独で不安になるというもの。ここは、人がどのようにそこから逃れようとするかの三つのメカニズムのうち、どの社会でも人々が最も普通に取っているやり方を述べているところだ。つまり大衆の心理について語っている。ここは自分がこの本のなかでも一番気に入った部分で、大学のレポートなどに何度引用したかわからない。
さて、すでにここまでで長くなってしまった。巨大台風が来ると盛り上がる話の続きを書こうと…




