花は互いに恩恵を与えあう関係のシンボル

コロナ自粛期間がちょうど春だったこともあって、花を飾ったり花の写真をSNSにアップしたりするのが流行ったのはなかなかよかった。
自分も花を摘んでは飾っていた。

DSC_3287.JPG食べられる植物を育てる前は、90年代終わり頃からずっと主に花を栽培していた。その頃は花が好きだとよく言っていた(今はその頃より、男が花のよさを語りやすくなったのもいい)。
そのうち花に限らず、食虫植物など、面白い植物全般に対象が広がっていったのだが、それでも中心は花だった。ありとあらゆる花を栽培した。鉢は常に10以上はあったはずだ。
始めたきっかけは、近所の林に咲いていたムラサキノハナナ(通称ダイコンの花)を根ごと持って帰って鉢に植えたら、それだけでもかなりいけるとわかったからだった。
それ以降は、花を摘んで花瓶に活けるのもずっとやっている。


花を見ながら
、なぜ花がこんなにいいのかよく考えた。
そもそも、花は何のためにあるのか? 
もちろん虫をおびき寄せて、受粉を成功させるためだ。甘い蜜も、心地よい匂いも虫への贈り物だ。花は虫に受粉の手伝いをしてもらうために、ここまで手の込んだもてなしをしている。

我々の目に見える範囲にも、花(顕花植物=種子植物)と昆虫はたくさん存在している。

「進化史上最もめざましい成功をおさめた種間関係は、昆虫と『顕花植物』の共進化である」。
(真木悠介『自我の起源』)

ということなのだ。

互いに恩恵を与えあう「共進化」は、生物が最も得をする関係性だ。
花とミツバチの関係では、どちらが得をしているのかよくわからない。寄生のようにどちらか一方に利益が偏っている関係も共進化と呼ぶことがあるが、両者を爆発的に繁栄させるのは、こうした双方が同じように得をする形であるようだ。
花はそれを発見したと言える。

自分が繁栄したいと思ったら、真っ先に頭に浮かぶのは、周囲を攻撃していって、相手を倒していくやり方だ。
けれども、百獣の王と言われるライオンは決して繁栄していない。草食動物のシマウマのほうが個体数が多い。シマウマを力で倒して食い殺す”強者”ライオンは、だからと言って栄えているわけではない。

こうしたやり方は、相手の反撃を呼び起こすからよくないと言われる。
確かに反撃(対抗戦略)は必要だ。この世のなかも人間も、そんなに素晴らしいものではないので、反撃をしないと攻撃をしかけてくる相手が増えるだろう。

花の形や色、そして匂いや蜜も、人間に向けて作られていない。それなのに我々は、勝手にそれを愛でている。さらに勝手に種を蒔いてそれを増やしているのだから、すでに人間も花と共進化しているかもしれない(これは疑問符付きだが)。

それでも我々人間が花をいいと思うのは、そこに恩恵を与えあう共進化関係のよさを感じ取っているからだというのが、昔からの自分の説だ。

人間と人間の関係でも同じことだ。相手の気持ちを思いやって、やっていけばいい。

(写真はかつて育てていた花。もっと変わったのがたくさんあったのだが、あまり写真に残さなかったのが残念)。

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