2013年08月16日

トークイベント・ブームと音声サイト「tsurmi's talk」

IMG_0021.jpg90年代に比べると、00年代以降のトークイベントの多さには驚かされる。
トークに限らず、映像の上映や音楽の演奏があり、そこにちょっとした食べ物がついているといった手作りイベントは全盛期を迎えていると言っても過言ではない。自分もこんなに人前で話すことになるとは思わなかった。
その分だけ「自律した経済空間」は広がっているわけなので、とてもいい傾向だ。あとはその料金やドネーションである程度生活できれば、それに越したことはないのだが…。
というわけで、そんなトーク仕事をフォローするために音声専用のサイトを立ち上げた。

turumi's talk 鶴見済公式音声サイト

反転地トーク.jpg第一弾は去年8月に行われた、桑原茂一さんのスペース、渋谷・ディクショナリー倶楽部での「脱資本主義講座」。1部、2部を通じて、今の経済の仕組みの批判と、別の経済の仕組みの模索を行っている。
以後続々とトークやスピーチの音源や映像等を紹介していく予定。
こういうものが増えることこそ、「もう一つの世界」が近づいている証だ。

(註)写真上は、今年5月の鶴見済×二木信「砂漠の思考」@新宿bookunion。下は昨年の福岡・反転地でのトークイベント(photo by Kenichiro Egami)
 
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2013年04月03日

フィリピン報告会やります!

フィリピン 103.JPG2〜3月にフィリピンに行き、街や村を見て、現地アナキストが主催するエコ・キャンプに参加してきたので、その報告会をします。

自分が回ったのは、首都マニラ、セブ島・ネグロス島・ボホール島、そしてエコ・キャンプが行われたマニラ近郊のタナイ、同じくマニラ近郊の汚染された川と湖など。
フィリピンの街や村を見て印象に残ったのは、野宿者・物乞いの多さもさることながら、小さい商店や屋台が道の両脇にずらりと並んで、活況を呈していること(売れているかどうかは別として)。あらゆる食べ物と衣料品が売られ、電気製品の修理や刃物研ぎまでが路上の屋台で行われている。有象無象としか言いようのない老若男女がそこにたむろし、コミュニティを形成している。町の商店街を失うというのは、同時に何を失うことなのか痛感した。

フィリピン 282.JPG
こには大きなスーパーやショッピングモールやファストフードも進出していて、入口には警備員が自動小銃を持って立ち、入店者全員のバッグの中をチェックする。ショッピングモールやマクドナルドにはもちろん小ぎれいな小金持ちがたむろし(自分だってその一人だった)、大人しくバッグのなかを見せ、大人しくアーバンな行動をしている。声のでかい、服の汚れた、荒っぽい路上の人々はそこに入って来(られ)ない。
大商店はいずれ路上屋台を駆逐するかもしれないが、それが駆逐されつくし、モール内部が社会全体に行き渡ったのが日本なのだろうな、と思わざるを得なかった。ここではもう、いい歳をした大人が平日にそこらへんをブラブラすることはできないし、ビジネスマナーを身につけなければ大人になることも難しい。
まず自分からは、そんな話を写真を見ながら。

そして我々日本人にも深い関係があるフィリピンのモノカルチャー経済のこと(ネグロス島全体がサトウキビ畑になっていた)、川がゴミ溜め同然になっている都市の環境汚染の話なども。

現地のアナキストたちが主催するエコ・キャンプも素晴らしかった。郊外の村で、自律生活をしながら、ワークショップや討論会をやった。樋口氏がアナキストのフォーラムとエコ・キャンプの報告をしてくれます。
そしてフィリピン料理はまずいなどと言われるが、本当にそうなのか!? サパ子さんがメヌードなどのフィリピン料理を作ってくれます。

onsite flood.jpgまたこのイベントからは、今回つながりを持ったフィリピンのマニラ近郊にある二つのインフォショップ「Etnikobandido」 と「OnSite Infoshop」へのカンパを集めて送りたいと思います。
特にOnsiteという場所では、雨季には日本の我々には信じられないような洪水の被害にあっていて、広く支援を求めています。何しろ、雨季になると腰くらいまで床上浸水しっぱなしで、水は滞留し、そこには大小便も垂れ流され、蚊が大量発生し、特にその時期に医療品をはじめとする生活物資が不足するという大変なことにーー。

OnSiteからの支援の呼びかけ(日本語訳、英語)


ぜひ、デモ後、花見後にお立ち寄りください!

フィリピン 027.JPGフィリピン紀行報告会
「アンチ・キャピタリズム・カフェ#4 フィリピンー日本連帯編」
日時:4月7日(日)19:00〜
会場:IRREGULAR RHYTHM ASYLUM(新宿)

参加費:カンパ制(フィリピンのインフォショップへの支援に使います)
内容:
鶴見済「フィリピンの街とプランテーションを見てきた!」
樋口拓朗「群島のアナキスト達:フォーラムとエコ・キャンプ報告」
サパ子のフィリピンフードと解説

Etnikobandido

OnSite Infoshop
(洪水被害の報告あり)

ブラック&グリーンフォーラム
エコ・キャンプ(去年のレポート)

写真は上から、屋台の携帯電話修理屋の人々。エコ・キャンプの様子。OnSite の洪水被害。夜のマニラ湾沿岸に何百メートルにもわたって寝ている野宿者。

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2012年09月01日

鶴見済『脱資本主義宣言』 自律スペースツアー開始!

social center.jpg●9月1日から、下記のような新刊『脱資本主義宣言』関連ツアー(?)を敢行します! どれも個性の違うイベントなので、話す内容も変わります。
これらのイベントが行われる場所、運営のされ方、などにも注目してほしい。こういう場所での集まり自体が、資本主義後を生きようとする我々にとって必要不可欠なものです(長崎での予定を追加しました)。

9月1日(土) 19:00〜 野方・こたか商店 
幸せだ大学 第2部トーク 500円
宗教がテーマらしいので、我々の死や再生、我々自身の物質循環、そして自然界から切り離された不幸、ヒトの世界・カネと経済しか見えなくなった不幸、等々について話す予定。

9月4日(火) 19:30〜 新宿の特殊書店・模索舎 
ブックフェア「脱資本主義読書宣言」関連トーク・交流会 投げ銭制
ブックフェアで選んだ30冊について選者・鶴見が解説しながら交流を。鶴見の宣言文と各選書への一言コメントがついた無料小冊子はマスト・アイテム。

9月10日(月) 19:30〜 下北沢・気流舎 ワンドリンクオーダーと投げ銭制
『脱資本主義宣言』読書会(夜明け前の社会学カフェ)
テキストにじっくり向き合いながら、じっくり話し、じっくり質問などを受ける会。自分としては、これが一番言いたいことが言えるスタイル。気流舎のシリーズイベント、夜明け前の社会学カフェの一環です。カフェの主催者のお話もあります。
本を持っている人は、持って参加しよう。

9月22日(土) 19:00〜 福岡市のインフォショップ・反転地 4F
『鶴見済と話す・脱資本主義宣言』 参加費スライディングスケール(\500〜2000)/飲食持ち込み大歓迎
1部 『脱資本主義宣言』深い読書会 2部 フリートーク

9月24日(月) 20:00〜 長崎市のShare空間&BookBar "原田" 500円目安のカンパ制
鶴見済の脱資本主義宣言トークとRadio Freedom長崎編 


●ロフトプラスワンでのイベントで言ったことの一部
ヒトが「自分がどう思われているか」を気にしながら他人の内面ばかり読んでいる様は、「合わせ鏡」の中を熱心に覗いているかのようだ。合わせ鏡の間に広がる無限の世界は、物凄く奥深いように見えるが、実は見入っても大した意味がない。「合わせ鏡」の向こうにある木や鳥は見えていない。

●ディクショナリー倶楽部でのイベント(満員御礼)で言ったことの一部
1.今4%の服の自給率は、90年にはまだ50%以上あった。その間、我々は何も気づかなかった。
参考:衣類の輸入量と輸入浸透率経産省、6ページ)
2.50年代のアメリカでは、重複して買わせる戦略として、「家庭に一人一つのトイレ」をとまで宣伝された!

●こんな新刊の書評が「martingale & Brownian motion」というブログに。
同感。何か新しい「いい傾向」であるかのような「グローバリゼーション」という言葉に隠されているのは、相も変わらない植民地主義主義だ。

他にこんな評も。
ブログ「ニューテンの部屋
吉田司氏の『中日新聞』での書評(アップしてくれた方、ありがとうございます)

写真は、本にも載っているベルリンにあるKarmanoiaソーシャルセンター。本のなかではこのペイントをカラーで見せられなかったのが残念。自分の一連のイベントが行われるスペースもまた、日本でのソーシャルセンターの役割を果たしている。
posted by 鶴見済 at 11:27| 日記 | 更新情報をチェックする

2012年08月12日

鶴見済「脱資本主義講座」が渋谷・ディクショナリー倶楽部で開催!

283541832_934b72135e_z.jpg●桑原茂一さんによるスペース、渋谷・ディクショナリー倶楽部で、トークイベントをやります。
第1部は鶴見が新刊『脱資本主義宣言』に即して、このクソな経済の仕組みが、我々の人生をどれだけ貧しくしているか、そしてその解決策を、本に書けなかったことを盛り込みながら話します。例えば、今も社会を牛耳る経済界のこと、「経済のため」主義による洗脳、消費と輸入漬けにされる我々とアジアの貧困・環境破壊の関係、誰にでもできる対抗手段、自然界とのつながり直し方、等々。編集者の大久保さんに、聞き手役をやってもらう予定。

そして第2部は、小川てつオさん、いちむらみさこさんと鶴見のトーク。
小川さんといちむらさんは、もう10年も都内の公園で暮らしています。そのカネに依存しない暮らしとはどういうものか、食べ物はどうしているのか、いいところと大変なところなど、あれこれ聞こうと思います。他にも、公園の生活からこっちの世界はどう見えるのか、カネに頼りきった我々は何を失っているのか、等々、聞きたいことばかり。
入場料は無料! このイベントは同会場で行われている「ART PICNIC#6 ROCKN ARROW」の一環として行われるもので、会場も展示など見所が満載。これに来ない理由がよくわからない。

脱資本主義講座 出演:鶴見済、小川てつオいちむらみさこ

/19(日) 1部18:00〜 2部19:30〜(予定)、入場無料
詳細 ⇒ 鶴見済 脱資本主義講座 (ディクショナリー倶楽部HP

5625978303_7212fc4ba5_z.jpg●『脱資本主義宣言』は残念なことに、ほとんどの書店で経済・ビジネス書のコーナーに入ってしまっています。「書店で見つからない」「経済の棚でやっと見つけた」という声が多く聞かれますが、見つからない方は、経済・ビジネス書の棚を探してみてください。
書店の方々には、ぜひこの本を「格差・貧困」や「社会問題」などのコーナーに置いていただくようお願いします。この本は確かに経済の仕組みを扱っていますが、いわゆる経済書とはまったく異なり、我々の生活や生き方について書かれたものです。対象としているのも、サラリーマン層よりは、“オルタナティブ系”の読者層です。

●現在本書のメッセージ入りサイン本を置いてもらっているお店は、下北沢・気流舎、新宿・IRA、新宿・模索舎、三軒茶屋・ふろむあーすカフェオハナです。すべて自分の一押しの店ばかり。この機会に、まだ行ったことのないお店を覗いてみよう。IRAなど、通販で買えるお店もあり。

●新潮社の『脱資本主義宣言』のページは使えます。「書評/対談」をクリックすると、鶴見済インタビューが読め、「感想を送る」の欄から感想を送ってもらえれば、著者・鶴見が見ることができます。
立ち読み」では前書きも読めます。
『脱資本主義宣言』 (新潮社HP)

●現在発売中の雑誌『atプラス』で、「経済至上主義と原発――脱資本主義を迫られる日本」という記事を書いてます。この国の原発がいかに産業界のものであるか、この国がどういう経緯で「エコノミック・アニマルの国」になったか、経済学には何が欠けていたのか、などを解き明かしています。

写真上は、本の表紙に載っているインド北西部のスラムの少年。下は同じく表紙にある、世界最悪といわれるタイ・バンコクの交通渋滞。
posted by 鶴見済 at 23:08| 日記 | 更新情報をチェックする

2012年07月22日

『脱資本主義宣言』発売記念、鶴見済トークイベントやります

4966209782_000c7172a6_z.jpg「資本主義後をどう生きる!?」というサブタイトルのついた『脱資本主義宣言』発売記念イベントをやります。
まずプロローグとして、自分がこういう本を出すことになった経緯について、など。
第1部は本のひとつのテーマである、我々のこの輸入・ゴミ輸出生活が、海外、特にアジアにどんな迷惑をかけているのかを中心に、色々な話を。
そして第2部では、これも本のもうひとつのテーマである、経済至上主義の国・日本の変化について。我々の生きづらさは、かつてと今とではどう変わり、今後は企業にすがらずに生きていけるのかどうか、など多岐にわたって話をします(だめ連がかつてを振り返るのは、極めて珍しいこと。この面子でないと話せないことがある)。


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『脱資本主義宣言』発売記念ライブ──資本主義後をどう生きる!?

7月24日(火) 18:30開場 19:30開演

プロローグ 鶴見済
第1部 日本とグローバル化の問題 (内田聖子<PARC事務局長>(註1)×鶴見済)
第2部 生きづらい社会の過去・現在・未来 (雨宮処凛×だめ連<神長恒一、ペペ長谷川>×鶴見済)(註2)
(本は会場でも販売します。イベント終了後サインなどします)

会場:ロフトプラスワン
前売¥1000/当日¥1300(飲食代別) ⇒ スケジュール/予約受付方法

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(註1)内田さんが事務局長を勤めるPARCは、自分も連載させてもらっていた『オルタ』を出している大御所NPO。⇒ PARC HP 
会員になると、『オルタ』も送ってもらえ、活動を支えられる。自分も会員。
日本では、こうしたNPO、NGOが注目・サポートされないので、我々も輸入したものがやってくる先で起きている問題を知ることができないし、企業もやりたい放題ができてしまうという事情がある。
(註2)雨宮さんとの対談の一例。松本哉×雨宮処凛×鶴見済、『貧乏人の逆襲』鼎談
神長氏とは一緒に、ネットラジオRadio Freedomを長らくやっていた。
写真は、新刊の表紙をよく見ると載っているブラジル、リオ・デ・ジャネイロのスラム。
posted by 鶴見済 at 18:18| 日記 | 更新情報をチェックする

2012年06月26日

新刊『脱資本主義宣言』と「カネではない価値観」

帯つき表紙.jpg『「経済のためだから、理想論ではなく現実問題として、仕方がない」。
こんな言葉の前に我々は、どれだけ多くのことを諦め、思考を停止させられてきたことだろうか。』(前書きより)

こういう書き出しで始まる『脱資本主義宣言──グローバル経済が蝕む暮らし』(新潮社)という本を出した。

『レイヴ力』(対談集)以来12年ぶり、自分で書いた本としては『檻のなかのダンス』以来14年ぶりの本になる。
ここしばらくデモやイベントや畑に足しげく通いながら考えたことを詰め込んだつもりだ。レイヴを通して考えたことももちろん大きな柱になっている。

自分はこの大量生産、大量消費、大量廃棄、大量輸入のあり方を疑わない社会の空気を、どう考えてもおかしいと思う。
自分だってこれまでは知らなかったので、偉そうなことは言えない。けれども、自分の服や食べ物、買っている物が、どこで誰に迷惑をかけながら作られているのかも考えもせずに買い捨てに浮かれているとしたら、やはりそれは愚かなんじゃないかと思う。けれども、我々だって悪意でそうしているわけではなく、愚かにさせられているんじゃないか?
経済のためだとか、景気回復がすべてを解決するとか、そんなことばかり聞かされてきたが、結局は大企業のカネ儲けのためだったんじゃないか?
カネがなくて困る人が多いのは、経済の成長が足りないからではなく、富の分配の仕方が間違っているからなんじゃないのか!?
──この本には、こんな「資本主義」という経済の仕組みに対する自分なりの怒りが、身近なものに関する細かいデータを満載しつつ、ぶつけてある(もちろん原発についても書いている)。


では資本主義ではない「依って立つもの」「カネではない価値観」をどこに求めたらいいか?
その答は人により場所により様々だと思う。ある人にとっては、「フリー・エコノミー(タダの経済)」かもしれないし、「有象無象(マルチチュード)の連帯」を考える人もいるだろう(自分もそう考えてもいる)。
だからこの本では、それは何々だ、という書き方はしていない。けれども自分が何かひとつ挙げるなら、それは「自然界とのつながり」になってしまう。
この本の最後の章「自然界とのつながり」の冒頭にある「人間界の外側」という文章は、他のページは斜め読みであっても、ぜひじっくりと読んでもらえたらと思う(BGMはルイ・アームストロングの『この素晴らしき世界』か?)。
この世界は相変わらずどうしようもなくひどいが、時にはこういう気分になるのもいい。そうでなければ、やっていられない。


この本は、書き下ろしに加えて、『オルタ』やこのブログに書いてきたことを大幅に書き直して一編にまとめたものだ。なのでこれまで自分の書いたものを丁寧に読んできてくれた人には、見覚えのある文章が並んでいるかもしれない。が、ぜひ手に取って、そのまとまった質感を感じてほしい。
この本はもしかしたら、自分が今まで作った本のなかで一番いいんじゃないかと思うこともある。


●新潮社のHPでは、目次と前書きの前半が読めるようになってます。⇒『脱資本主義宣言』立ち読み
●7月24日(火)には、ロフトプラスワンで発売記念イベントをやります。出演は、鶴見済、だめ連(神長恒一、ペペ長谷川)、雨宮処凛、内田聖子(PARC事務局長)。前売り:1000円、当日1300円(飲食代別)(脱資本主義的スペシャルプライス!!)。詳細はあらためて告知します。
●本はどこで取り寄せても同じなので、なるべく地元の書店で買えば、自分の地域の活性化につながります。
●下北沢・気流舎、新宿・IRAでは、メッセージ付きサイン本を売ってくれています。他にもこの後、サイン本を置いてもらえる店が増えるかも。
●ブログはなかなか更新できませんが、twitterで言いたいことを言っています。最新情報などはこちらを ⇒ twitter(@wtsurumi鶴見済)  過去のツイート ⇒ twilog  favstar


posted by 鶴見済 at 12:30| 日記 | 更新情報をチェックする

2011年08月18日

twitter始めました

広告宣伝費 上位10社.gifわけあって、やるまいと思っていたtwitterをついに始めました。

短い言葉で言えることはこっちで、長くなることはブログで書くことになると思います。どうぞうよろしく。

鶴見済twitter  

図は、関係あるわけないが、07年度の宣伝広告費上位10社。東京電力など入っていない。つまりメディアにとって東電以上に批判禁止である大企業はまだまだある。特にトヨタ、電通などは敵に回してはならないことで知られる。

posted by 鶴見済 at 17:54| 日記 | 更新情報をチェックする

2011年08月10日

原爆に二度目はないと思われていた

世界の核実験地点.jpg1945年の8月9日、日本の上層部は、2番目の原爆を載せた飛行機が飛んできたことを、投下の5時間前に無線を傍受して気づいた。そこですぐに人々を避難させておけば、被害は少なくてすんだ。けれども何の対応もせず、空襲警報すら出さなかったため、被害は甚大になった。それは「アメリカがいくつも原爆を落とせるはずがない」と、何の根拠もなく考えていたからだった(!)。

それを明かしたNHKのドキュメンタリーが非常にいい。

原爆投下─活かされなかった極秘情報 (NHKスペシャル、字幕切れてるが)

 

まったく愚かしい。そして今の政治の愚かしさは、その頃にそっくりだ(註1)。

けれども「原爆は二発」という我々にとっての“常識”から離れてみたら、一発目の威力があまりにもすさまじかった場合、愚かにもそう思ってしまうかもしれない。

ならば福島はどうなのか? 我々はそのすさまじさに、こんなことは一回だけしかないような気がしていないか?(そうでなければ原発維持だなんて言えるわけがない。)(註2) 


(註1)唯一まともなことを言っている首相を引きずりおろして行われる、レベル7の真っ最中の民主党代表選の争点は、「消費税増税」になりそうだという! 開戦も徹底抗戦も、原発維持も、やっても無駄だとわかっているのに、言い出せずにズルズルと進んでしまう。大惨事の責任を追及できないところは、戦後にそっくり。そしてこんなニュースがまた。

メルトダウンの可能性、12日には認識保安院長 (読売)

(註2)世界では、大事故は3回しか起きないような気もしていないか? 原発輸出先の「南」の国で大事故が起きることを想像できているだろうか?

(参考)
税金で「国民洗脳マニュアル」を作っていた「原発推進」行政(現代ビジネス)

「〈父親層がオピニオンリーダーとなった時、効果は大きい〉〈母親の常識形成にも影響が大きい。父親は社会の働き手の最大集団であり、彼らに原子力の理解者になっていただくことが、まず、何より必要〉」

『原子力PA方策の考え方』についてのより詳しい記事が出た。日本の推進派はこのパブリック・アクセプタンス(PA)を特に重視していて、アジアにも広めていた。そして「父親層」は、あらゆるPA戦略の最大の被害者だ。

図は世界の核実験場。現カザフスタンにソ連の、新疆ウイグルに中国の核実験場があり、今も放射能の被害(癌や先天的な障害など)が続いていることを知らなかった。
posted by 鶴見済 at 23:03| 原発 | 更新情報をチェックする

2011年07月22日

それでも社会は浪費を促す(追記あり)

東電管内の産業別電力消費.jpg●これほど節電しよう、エネルギーについて考えようと言っている時に、地デジ移行で薄型テレビの売れ行きが絶好調だと騒がれている(註1)。またエコポイントを導入して、「節電のための省エネ家電の販売促進」(!)まで国は検討している(註2)。ついでに東京でオリンピックをやって、でかい施設を作って日本経済を活気づかせようとも騒いでいる。

自分にはこういうことは、「気が狂っている」としか思えない。

日本で一番電力を浪費しているのは製造業であり、なかでも「機械」はトップだ(註3)、なんてことを言わなくても、誰だって感覚的にわかる。そういうことでは、我々は幸せにはならないと。

原発も建物もダムも、自動車も家電も、もう一杯だからいらないのだ。そんなものより、汚れていない食べ物や空気や水や土のほうが、はるかに大事だ。あとは少なく稼いで、それを公平に分けて、のんびり生きていけばいいのだ。

「経済のために原発を」と言っている連中が、こんな目にあってもまだわかっていないのは、「豊かさとは何か」ということだ。

(註1)薄型TV、駆け込み需要ピーク 地デジ移行まで1週間 (日経)

(註2)今冬に家電エコポイント復活も 玄葉氏、電力不足対策で具体案 (SankeiBiz
薄型テレビは、去年11月にエコポイントの半減効果で、空前の売り上げを記録したばかり。
(註3)業種別電力消費の内訳PDF、26p) (経済産業省)
2位鉄鋼、3位化学、4位パルプ紙板紙、5位窯業土石(セメントなど)(06年)。ただし数あるエネルギーのなかから電力の消費量だけ取り上げても、あまり意味はないかも。 ⇒家庭、業務など部門別電力消費の内訳

●23日()にまたtwitter発の脱原発デモがある。集合は渋谷・宮下公園。31日(日)には原発なくても大丈夫!!パレード、そして8月6日(土)はまたまた「原発やめろデモ!!!!」が、今度は東電本社前から

日本全国デモ情報(マガジン9)


(関係リンク)

日本に原発必要、核兵器持つべき 石原都知事インタビューAFP

「原発に対する「一種のヒステリー」が起きると予想されるが、日本には原発がまだ必要だとの認識を示した。」

これほど“民意”というもの軽んじている人間を選挙で圧勝させてやるんだから、ますます人々がバカに見えてしょうがないだろう。

風評懸念し市長に原発再起動を要望 敦賀・西浦地区 (中日)

敦賀原発ともんじゅの地元が、原発が止まったままだと観光などで“風評被害”があるから、早く再稼動しろと市長に申し入れた。理屈じゃないんだ、とにかく動かしたいんだ、と。

玄海原発再稼働の裏に! 知事と町長と九電の「ズブズブの関係」 (現代ビジネス)

玄海町の岸本町長の弟は、公共事業の多くを受注し、原発でも潤った土木建設業「岸本組」の社長。こういうことは、原発関係でなくてもいくらでもあるはず。

原発推進用「世論操作マニュアル」を取り上げたTV番組


(無関係リンク)

田代まさし被告実刑確定=懲役3年6月、双方控訴せず (時事)

覚醒剤やコカインの所持や使用だけで(それも大量ではない)、3年半も刑務所に入る罰を受けるだなんて考えられない。誰にそれほどの迷惑をかけたんだ?

図は、東電管内の産業別電力消費。3月24日、読売新聞より。1位は自動車・電機などで、476万世帯分。

(追記)
8・6原発やめろデモ!!!!!は、コースが変更になって、日比谷公園から。東電前を3回も通る、すごいコース。集会では自分も話す予定。

(追加参考リンク)

50年代米公文書:「日本は核に無知 原子力協力で治療」(毎日)
「(アメリカの)国務省極東局は大統領あて極秘覚書で「日本人は病的なまでに核兵器に敏感で、自分たちが選ばれた犠牲者だと思っている」と分析。(…)「放射能」に関する日米交流が「日本人の(核への)感情や無知に対する最善の治療法」になると指摘した。」

石原慎太郎 原発についての冷静な討論を (産経)

「日本は世界で唯一の被爆国であり、その痛ましい経験が一種のトラウマを造成し、それがさらにこと原子力に関しては、それを疑い忌避する強いセンチメントをもたらしていることは否めない。」
原発導入期から今に至るまで、社会を牛耳っている連中にとっての一般の人々は「無知」で「感情(センチメント)的」で、その怒りは単なるヒステリー(精神障害のひとつ)にすぎない。
「民主主義」なんていうのは単なる建前で、前近代と同じく上の人間が人々を導いてやらなきゃいけないと思っている。それはある程度ハッキリした。
だったら黙っているわけにはいかない。

posted by 鶴見済 at 12:18| 原発 | 更新情報をチェックする

2011年07月06日

なぜ日本人は世論操作されやすいのか?

世界と日本の新聞の発行部数比較.jpg「灰色の存在に気がつくと、偽造された歴史、ねつ造された『普通の感覚』、というものが見えてくる。一度気がつくと、周りにあるものが、今までとは全然違う風に見えてくる。(…)『何だ、こんな簡単なことに騙されていたのか。考えてみれば当たり前だ。何で気づかなかったんだろう』って、自分にも腹が立つ。」
  ───小沢健二 『うさぎ!』第7話より(註1)

「ひとつはっきりしているのは、単に原発の問題ではないと、みんな思っている。むしろ日本の社会が持っていたそもそもの構造の問題だ。」
  ―――毛利嘉孝(社会学者)(註2)

(註1)『子どもと昔話』31号掲載。この雑誌は図書館にあるかもしれない。

(註2)radioactivist 』予告編より


●「原発は安全」という明らかな嘘に、これほど完璧にだまされていたことを、我々はこの機会によくよく考えてみなければならない。なぜ日本に住む我々は、これほどあっさりとだまされるのか、を。

自分なりに理由を考えてみると──、


@まず、少数の全国紙が国中で圧倒的に読まれているので(それも朝夕2回も)、それらを押さえてしまえば世論操作しやすい(註3)。

A記者クラブの存在。全国紙とその系列化したテレビ局(註4)、NHK、通信社2社(共同、時事。地方紙はここから配信を受けている)。これらの大メディアばかりが記者クラブのメンバーとなって、官僚や政治家や経済界と癒着しつつニュースを貰っているため、ニュースも社説も「全部同じ」になりやすい(例:TPP参加、消費税増税。対抗できるのは『週刊金曜日』『世界』『赤旗』くらいか?)。

新聞発行紙数.jpgBスポンサーに対する弱さ。スポンサーを降りる、広告を出さないと脅されれば、テレビに出る人の私生活での発言にまで口出しを許してしまう、この国のメディア(特にテレビ)の大企業に対する弱さも原因。

これは原発に限った話であるはずがない。大企業の利益がらみで進めている大事は、同じように批判禁止になっているはずだ。

C人々が怒らないこと。『赤旗』が明かした、日本原子力文化振興財団の「世論操作マニュアル」は、我々が戦時中も正力松太郎の頃も、今も、変わらずエリートに世論操作されていることを教えてくれる、戦慄すべき内容(註5)。それでも人々が文句を言わなかったことも大きな原因だ。

(註3)世界の新聞の発行部数上位100位(05年)World Association of Newspapers

1位読売、2位朝日、3位毎日、4位日経、5位中日、7位産経。これは日本のではなく、世界のランキングである。

(註4)言うまでもないが、日本テレビ=読売、TBS=毎日、フジテレビ=産経、テレビ朝日=朝日、テレビ東京=日経。
(註5)
原発推進へ国民分断、メディア懐柔/これが世論対策マニュアル (赤旗、この記事は必見!)

「読者は三日すれば忘れる。繰り返し書くことによって、刷り込み効果が出る」「停電は困るが、原子力はいやだ、という虫のいいことをいっているのが、大衆であることを忘れないように」


●7月9日(土)は、渋谷で久々の脱原発デモがある。文句があるなら言わないと、ナメられるだけだ。

福島/青森/新潟にリスクを押し付けるな!デモ@東京・渋谷


(参考)

「反原発の機運抑えろ」 英政府 産業界に働きかけ (東京)

「英政府が反原発の機運が高まらないよう、産業界に世論を誘導するよう求める電子メールを送っていたことが1日分かった。」

NHKの「シリーズ原発危機」では番組で使うアンケートを受け付けている。答えよう。

図上は、世界と日本の新聞発行部数比較。データは、外国紙が96年、国内が98年とやや古い。下は各国の新聞紙数、つまり新聞の種類数(08年)。日本は16位と少ない。つまり、日本ほどいくつかの新聞だけが読まれている国は珍しい。

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