2014年04月02日

新しい形のつながり、共有、贈与『ニートの歩き方』書評

51SWyFzNj8L__SL500_AA300_.jpgキッパリとした「だるさの肯定」がいい。面倒臭いものは面倒臭いのだ。そして脱成長、つながり、贈与等々は、環境系の人たちの専売特許ではない。こうした方面からも働きたくないという脱成長、ネットを通した新しい「つながり」、新しい形の贈与や共有が追求され実践されている。自分好みの価値観と言える。

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日本人ほど頑張ることが好きな国民が他にいるだろうか? 日本が工業製品の輸出に特化できた理由は「勤勉な労働力が豊富にあったから」というのが定説であり、電車は日夜分刻みの比類のない正確さで運行している。「頑張ります」「頑張ってください」という言葉抜きには、日常会話さえ難しい。
けれども我々はいつまで頑張らなくてはいけないのか? 頑張って技術を進歩させ生産効率を上げたのに、働くのが楽にならないのはおかしいではないか。

ニートの生き方について書かれた本書は、この社会を支配する“努力教”に対して、「そんなに働かなくていい、もっといい加減でいい」と反旗を翻す。現在三三歳の著者は通学や通勤が苦手で、就職しても社内での仕事がほとんどなく、こんな人生は嫌だと三年ほどで退社。その後は住居など生活上のインフラを最少限にとどめ、共有や贈与や小さなコミュニティを大切にしながら暮らしている。生活の中心にあるのはインターネットで、必要なお金はネットでの広告収入などで賄っている。
こうした生き方を選んでいる人は、最早少数ではない。そして社会の表舞台にこそ登場しない彼らのなかでも著者が異彩を放つのは、ネガティブに見られがちな働かない生き方を肯定的に捉えかえし、その正しさを堂々と主張しているところだ。

さらに著者は、オープンソースのプログラムの方法論を取り入れて、独自のシェアハウスの運営の仕方をネット上に公開し、勝手に広めてくれる人を増やしている。こうして現実の社会を生きやすく改造(ハック)することが、著者なりの社会変革なのだ。
 高度成長期に全員に押しつけられた生き方が、今でも最善であるはずがない。むしろその頑張る空気こそが、この社会の生きづらさの原因なのではないか。著者に限らず、ますます多くの人がそう感じているはずだ。
(『東京新聞』2012年9月23日)
posted by 鶴見済 at 17:50| 書評など | 更新情報をチェックする

できることがあると教えてくれる本『コンバ』書評

51+Hiul7aFL__SL500_AA300_.jpgこれまでに書いた書評などのなかから、ここでも紹介しておくべきものはアップしていこうと思う。やや遅きに失した感があるけれども。
まずはマティルド・セレル著、鈴木孝弥訳の『コンバ』から。反抗のために誰にでもできることが書かれている本。
ちなみにseesaaブログの機能が劣化してしまい、文字の大きさを細かく調整できなくなったため、見苦しくて申し訳ない。劣化反対。

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間接民主制の社会なのだから、社会をよくするためには政治を変えねばならず、我々は政治家を怒鳴り続けていなければならない──。もちろんその通りだ。けれどもそのことだけにとらわれていると、自分では何もできないような気がしてくる。そんな時に、本当はできることなどいくらでもあると気づけば、途端に世界は一変して見えるだろう。直接行動を知ることの大きなメリットはそれだ。

本書は、そんな普通の人にもできる直接行動の方法を網羅した実践のためのテキストだ。著者はフランスのジャーナリスト/ラジオ・パーソナリティのマティルド・セレル。パリのFM局“ラジオ・ノヴァ”で彼女が毎日放送していた人気コーナーの内容がまとめられている。
ゴミ箱に捨てられた食べ物を回収しよう。シャワー中におしっこをしてトイレの水を節約しよう。いいことをしている店に大勢で詰めかけて、大繁盛を演出しよう。さらには、強制国外退去になる移民を飛行機から降ろしてしまおう、などという大それたものまで。環境破壊や人権侵害や経済的搾取に反対しながらも、まったく優等生的ではない88ものアイデアは、読むだけでも解放的な気分になる。けれどもそれらは著者の奇抜な思いつきではなく、すでに広く行われていたり、綿密な計算のもとに提唱されたものだ。こうした直接行動は、2000年代に入って欧米で盛んに行われるようになっており、その方法も広く共有されている。

そして是非この本の膨大な註釈に圧倒されてほしい。異議申し立てが根づいていない日本とはまるで違う、フランスという国の空気を感じ取ることができる。同時に、デモや抗議に足しげく通いつめ、ドラムを叩く訳者・鈴木孝弥氏の抵抗の戦い(コンバ)への誘いが行間から溢れてくる。その熱意がなければこんな註釈は書けない。こういう力作は、無力感に苛まれている多くの人に読んでほしい。

(『ミュージックマガジン』2013年5月号)
posted by 鶴見済 at 12:05| 書評など | 更新情報をチェックする

2013年09月12日

五輪による無駄な再開発激増時代に捧げる『脱資本主義宣言』関連記事

tumblr_mhznu0C9H01s5zl1co1_r1_500.jpg我々が今目にしているこれこそが、”ショック・ドクトリン”(どさくさ紛れの資本主義)に他ならない。

東京五輪を口実にした無駄な再開発と排除のすべてに反対する。
五輪をやるというなら、無用な施設の新設や改築、無用な道路や鉄道の整備、無用な海の埋め立て、野宿者の排除、無用な監視カメラの増設、過剰警備等々は一切なしでやってもらう。
こんなにモノが溢れているのに、さらにもっと作ることを喜んでいるなんて、頭がおかしいんじゃないのか?(下線筆者)。
何度でも言うが、いらないものを作って大企業を儲けさせ、カネを稼いで生きていくのはもうやめて、もっとエネルギーの無駄の少ない楽な生き方をするべきなのだ。「経済成長=大企業の儲け=幸せ」などというのは、もともと高度成長期だったら何とか通じたかもしれないまやかしだ。

なぜ経済成長主義では幸せになれないのかについては、最新刊『脱資本主義宣言』に詳しく書いているので、ぜひ読んでみてほしい。

さてその『脱資本主義宣言』に関して、これまで新聞やネット等に掲載され、今も読むことができる書評などを掲載しておく。かなり時間が経ってしまったので、今読めるものだけを。

antiolympicposter.JPG「経済成長以外の解決策を」『脱資本主義宣言』著者インタビュー (北海道新聞)
⇒「日本のGDPは世界3位。これで幸せになれないなら、GDPが低い国は一体どうすればいいんですか。富の配分が大企業に偏って、中小に回っていないだけです。パイを大きくするのではなく配分を変えればいいだけの話なんです」(鶴見)。

「ぼくらは経済の奴隷じゃない」鶴見済『脱資本主義宣言』刊行記念インタビュー (新潮社サイト)
⇒「『経済のため』と言っているけれど、本当は「大企業のため」であり「カネ儲けのため」だと思います。我々は戦後それ一筋でやってきたけれども、これからは経済の奴隷であることをやめて、カネではない価値観を作っていかねばならない。それが「脱資本主義で行こう」というこの本の主張です」(鶴見)。ここが重要。

マックの「60秒サービス」に見た 「速さ」と「安さ」が絶対か 究極の効率追求に悲鳴も
(毎日新聞)
⇒マクドナルドや銀座の服屋に行って記者氏と話した記事。「物はあふれているのに、経済が成り立たないから、もっと速く、もっとたくさん作らなきゃいけない、なんて、素の感覚で考えればおかしいでしょう」(鶴見)。

「書物の森」『脱資本主義宣言』書評 (東京新聞
⇒「抵抗するには買わされず食わされず、少しでも自分たちの手で生産し加工し流通させること。そうしてこそ人生は生きるに値するものに戻る」。

tumblr_m73go6JWnV1qb4vddo1_1280.jpg●「俺たちダマされているんだぜというのが分かる本」(久保憲司さんの書評/Riquid Room
⇒「だから、鶴見さん、農業とか言っていたらダメですよ。革命しないと、みんなで立ち上がりましょう」。

●「やりたいことしかもうやらない──「直線」の時間は成り立たない。借金なんて返さない。わたしはビールが好きだ」(栗原康さんの書評/『図書新聞』)
⇒「はじめから答えはあきらかだ。資本主義がわるい、カネ儲けしか考えていない大企業や国家がわるいのである」。

●「脱資本主義宣言/鶴見済」(加藤梅造さんの書評/『Rooftop』)
⇒「ロフトプラスワンがオープンした1995年当時、来ていたお客さんの必携書の1つが鶴見済の『完全自殺マニュアル』だった」。

脱資本主義宣言書評 (夕刊フジ)
⇒「著者は言う。永遠の経済成長なんてあり得ない、みんな本当はわかっているはずだろう、と」。


olympicspolicebw25pc.gifおまけ
「ダンスは身体の解放運動」 /鶴見済さんに聞くThe Asahi Simbun Globe June 9, 2013

⇒『檻のなかのダンス』という本の骨子となる部分を話した。「体育」を通した身体への規律・訓練は、自分の学校時代よりもむしろひどくなっているかもしれない。

七尾旅人氏のイベント(2010年)での鶴見済ポエトリーリーディング・レポ(bounce)
⇒このリーディングは、七尾さんと勝井祐二さん協力を得て、とても満足できるものになった。終わった後にステージの上から聞こえた拍手と歓声は、これまで聞いたことがなかったもので、忘れられない。お二方に感謝したい。

図は東京とロンドン五輪を批判したカルチャージャム作品。一番上は反東京五輪。
posted by 鶴見済 at 12:16| 日記 | 更新情報をチェックする

2013年08月16日

トークイベント・ブームと音声サイト「tsurmi's talk」

IMG_0021.jpg90年代に比べると、00年代以降のトークイベントの多さには驚かされる。
トークに限らず、映像の上映や音楽の演奏があり、そこにちょっとした食べ物がついているといった手作りイベントは全盛期を迎えていると言っても過言ではない。自分もこんなに人前で話すことになるとは思わなかった。
その分だけ「自律した経済空間」は広がっているわけなので、とてもいい傾向だ。あとはその料金やドネーションである程度生活できれば、それに越したことはないのだが…。
というわけで、そんなトーク仕事をフォローするために音声専用のサイトを立ち上げた。

turumi's talk 鶴見済公式音声サイト

反転地トーク.jpg第一弾は去年8月に行われた、桑原茂一さんのスペース、渋谷・ディクショナリー倶楽部での「脱資本主義講座」。1部、2部を通じて、今の経済の仕組みの批判と、別の経済の仕組みの模索を行っている。
以後続々とトークやスピーチの音源や映像等を紹介していく予定。
こういうものが増えることこそ、「もう一つの世界」が近づいている証だ。

(註)写真上は、今年5月の鶴見済×二木信「砂漠の思考」@新宿bookunion。下は昨年の福岡・反転地でのトークイベント(photo by Kenichiro Egami)
 
posted by 鶴見済 at 12:57| 日記 | 更新情報をチェックする

2013年04月03日

フィリピン報告会やります!

フィリピン 103.JPG2〜3月にフィリピンに行き、街や村を見て、現地アナキストが主催するエコ・キャンプに参加してきたので、その報告会をします。

自分が回ったのは、首都マニラ、セブ島・ネグロス島・ボホール島、そしてエコ・キャンプが行われたマニラ近郊のタナイ、同じくマニラ近郊の汚染された川と湖など。
フィリピンの街や村を見て印象に残ったのは、野宿者・物乞いの多さもさることながら、小さい商店や屋台が道の両脇にずらりと並んで、活況を呈していること(売れているかどうかは別として)。あらゆる食べ物と衣料品が売られ、電気製品の修理や刃物研ぎまでが路上の屋台で行われている。有象無象としか言いようのない老若男女がそこにたむろし、コミュニティを形成している。町の商店街を失うというのは、同時に何を失うことなのか痛感した。

フィリピン 282.JPG
こには大きなスーパーやショッピングモールやファストフードも進出していて、入口には警備員が自動小銃を持って立ち、入店者全員のバッグの中をチェックする。ショッピングモールやマクドナルドにはもちろん小ぎれいな小金持ちがたむろし(自分だってその一人だった)、大人しくバッグのなかを見せ、大人しくアーバンな行動をしている。声のでかい、服の汚れた、荒っぽい路上の人々はそこに入って来(られ)ない。
大商店はいずれ路上屋台を駆逐するかもしれないが、それが駆逐されつくし、モール内部が社会全体に行き渡ったのが日本なのだろうな、と思わざるを得なかった。ここではもう、いい歳をした大人が平日にそこらへんをブラブラすることはできないし、ビジネスマナーを身につけなければ大人になることも難しい。
まず自分からは、そんな話を写真を見ながら。

そして我々日本人にも深い関係があるフィリピンのモノカルチャー経済のこと(ネグロス島全体がサトウキビ畑になっていた)、川がゴミ溜め同然になっている都市の環境汚染の話なども。

現地のアナキストたちが主催するエコ・キャンプも素晴らしかった。郊外の村で、自律生活をしながら、ワークショップや討論会をやった。樋口氏がアナキストのフォーラムとエコ・キャンプの報告をしてくれます。
そしてフィリピン料理はまずいなどと言われるが、本当にそうなのか!? サパ子さんがメヌードなどのフィリピン料理を作ってくれます。

onsite flood.jpgまたこのイベントからは、今回つながりを持ったフィリピンのマニラ近郊にある二つのインフォショップ「Etnikobandido」 と「OnSite Infoshop」へのカンパを集めて送りたいと思います。
特にOnsiteという場所では、雨季には日本の我々には信じられないような洪水の被害にあっていて、広く支援を求めています。何しろ、雨季になると腰くらいまで床上浸水しっぱなしで、水は滞留し、そこには大小便も垂れ流され、蚊が大量発生し、特にその時期に医療品をはじめとする生活物資が不足するという大変なことにーー。

OnSiteからの支援の呼びかけ(日本語訳、英語)


ぜひ、デモ後、花見後にお立ち寄りください!

フィリピン 027.JPGフィリピン紀行報告会
「アンチ・キャピタリズム・カフェ#4 フィリピンー日本連帯編」
日時:4月7日(日)19:00〜
会場:IRREGULAR RHYTHM ASYLUM(新宿)

参加費:カンパ制(フィリピンのインフォショップへの支援に使います)
内容:
鶴見済「フィリピンの街とプランテーションを見てきた!」
樋口拓朗「群島のアナキスト達:フォーラムとエコ・キャンプ報告」
サパ子のフィリピンフードと解説

Etnikobandido

OnSite Infoshop
(洪水被害の報告あり)

ブラック&グリーンフォーラム
エコ・キャンプ(去年のレポート)

写真は上から、屋台の携帯電話修理屋の人々。エコ・キャンプの様子。OnSite の洪水被害。夜のマニラ湾沿岸に何百メートルにもわたって寝ている野宿者。

posted by 鶴見済 at 13:06| 日記 | 更新情報をチェックする

2012年09月01日

鶴見済『脱資本主義宣言』 自律スペースツアー開始!

social center.jpg●9月1日から、下記のような新刊『脱資本主義宣言』関連ツアー(?)を敢行します! どれも個性の違うイベントなので、話す内容も変わります。
これらのイベントが行われる場所、運営のされ方、などにも注目してほしい。こういう場所での集まり自体が、資本主義後を生きようとする我々にとって必要不可欠なものです(長崎での予定を追加しました)。

9月1日(土) 19:00〜 野方・こたか商店 
幸せだ大学 第2部トーク 500円
宗教がテーマらしいので、我々の死や再生、我々自身の物質循環、そして自然界から切り離された不幸、ヒトの世界・カネと経済しか見えなくなった不幸、等々について話す予定。

9月4日(火) 19:30〜 新宿の特殊書店・模索舎 
ブックフェア「脱資本主義読書宣言」関連トーク・交流会 投げ銭制
ブックフェアで選んだ30冊について選者・鶴見が解説しながら交流を。鶴見の宣言文と各選書への一言コメントがついた無料小冊子はマスト・アイテム。

9月10日(月) 19:30〜 下北沢・気流舎 ワンドリンクオーダーと投げ銭制
『脱資本主義宣言』読書会(夜明け前の社会学カフェ)
テキストにじっくり向き合いながら、じっくり話し、じっくり質問などを受ける会。自分としては、これが一番言いたいことが言えるスタイル。気流舎のシリーズイベント、夜明け前の社会学カフェの一環です。カフェの主催者のお話もあります。
本を持っている人は、持って参加しよう。

9月22日(土) 19:00〜 福岡市のインフォショップ・反転地 4F
『鶴見済と話す・脱資本主義宣言』 参加費スライディングスケール(\500〜2000)/飲食持ち込み大歓迎
1部 『脱資本主義宣言』深い読書会 2部 フリートーク

9月24日(月) 20:00〜 長崎市のShare空間&BookBar "原田" 500円目安のカンパ制
鶴見済の脱資本主義宣言トークとRadio Freedom長崎編 


●ロフトプラスワンでのイベントで言ったことの一部
ヒトが「自分がどう思われているか」を気にしながら他人の内面ばかり読んでいる様は、「合わせ鏡」の中を熱心に覗いているかのようだ。合わせ鏡の間に広がる無限の世界は、物凄く奥深いように見えるが、実は見入っても大した意味がない。「合わせ鏡」の向こうにある木や鳥は見えていない。

●ディクショナリー倶楽部でのイベント(満員御礼)で言ったことの一部
1.今4%の服の自給率は、90年にはまだ50%以上あった。その間、我々は何も気づかなかった。
参考:衣類の輸入量と輸入浸透率経産省、6ページ)
2.50年代のアメリカでは、重複して買わせる戦略として、「家庭に一人一つのトイレ」をとまで宣伝された!

●こんな新刊の書評が「martingale & Brownian motion」というブログに。
同感。何か新しい「いい傾向」であるかのような「グローバリゼーション」という言葉に隠されているのは、相も変わらない植民地主義主義だ。

他にこんな評も。
ブログ「ニューテンの部屋
吉田司氏の『中日新聞』での書評(アップしてくれた方、ありがとうございます)

写真は、本にも載っているベルリンにあるKarmanoiaソーシャルセンター。本のなかではこのペイントをカラーで見せられなかったのが残念。自分の一連のイベントが行われるスペースもまた、日本でのソーシャルセンターの役割を果たしている。
posted by 鶴見済 at 11:27| 日記 | 更新情報をチェックする

2012年08月12日

鶴見済「脱資本主義講座」が渋谷・ディクショナリー倶楽部で開催!

283541832_934b72135e_z.jpg●桑原茂一さんによるスペース、渋谷・ディクショナリー倶楽部で、トークイベントをやります。
第1部は鶴見が新刊『脱資本主義宣言』に即して、このクソな経済の仕組みが、我々の人生をどれだけ貧しくしているか、そしてその解決策を、本に書けなかったことを盛り込みながら話します。例えば、今も社会を牛耳る経済界のこと、「経済のため」主義による洗脳、消費と輸入漬けにされる我々とアジアの貧困・環境破壊の関係、誰にでもできる対抗手段、自然界とのつながり直し方、等々。編集者の大久保さんに、聞き手役をやってもらう予定。

そして第2部は、小川てつオさん、いちむらみさこさんと鶴見のトーク。
小川さんといちむらさんは、もう10年も都内の公園で暮らしています。そのカネに依存しない暮らしとはどういうものか、食べ物はどうしているのか、いいところと大変なところなど、あれこれ聞こうと思います。他にも、公園の生活からこっちの世界はどう見えるのか、カネに頼りきった我々は何を失っているのか、等々、聞きたいことばかり。
入場料は無料! このイベントは同会場で行われている「ART PICNIC#6 ROCKN ARROW」の一環として行われるもので、会場も展示など見所が満載。これに来ない理由がよくわからない。

脱資本主義講座 出演:鶴見済、小川てつオいちむらみさこ

/19(日) 1部18:00〜 2部19:30〜(予定)、入場無料
詳細 ⇒ 鶴見済 脱資本主義講座 (ディクショナリー倶楽部HP

5625978303_7212fc4ba5_z.jpg●『脱資本主義宣言』は残念なことに、ほとんどの書店で経済・ビジネス書のコーナーに入ってしまっています。「書店で見つからない」「経済の棚でやっと見つけた」という声が多く聞かれますが、見つからない方は、経済・ビジネス書の棚を探してみてください。
書店の方々には、ぜひこの本を「格差・貧困」や「社会問題」などのコーナーに置いていただくようお願いします。この本は確かに経済の仕組みを扱っていますが、いわゆる経済書とはまったく異なり、我々の生活や生き方について書かれたものです。対象としているのも、サラリーマン層よりは、“オルタナティブ系”の読者層です。

●現在本書のメッセージ入りサイン本を置いてもらっているお店は、下北沢・気流舎、新宿・IRA、新宿・模索舎、三軒茶屋・ふろむあーすカフェオハナです。すべて自分の一押しの店ばかり。この機会に、まだ行ったことのないお店を覗いてみよう。IRAなど、通販で買えるお店もあり。

●新潮社の『脱資本主義宣言』のページは使えます。「書評/対談」をクリックすると、鶴見済インタビューが読め、「感想を送る」の欄から感想を送ってもらえれば、著者・鶴見が見ることができます。
立ち読み」では前書きも読めます。
『脱資本主義宣言』 (新潮社HP)

●現在発売中の雑誌『atプラス』で、「経済至上主義と原発――脱資本主義を迫られる日本」という記事を書いてます。この国の原発がいかに産業界のものであるか、この国がどういう経緯で「エコノミック・アニマルの国」になったか、経済学には何が欠けていたのか、などを解き明かしています。

写真上は、本の表紙に載っているインド北西部のスラムの少年。下は同じく表紙にある、世界最悪といわれるタイ・バンコクの交通渋滞。
posted by 鶴見済 at 23:08| 日記 | 更新情報をチェックする

2012年07月22日

『脱資本主義宣言』発売記念、鶴見済トークイベントやります

4966209782_000c7172a6_z.jpg「資本主義後をどう生きる!?」というサブタイトルのついた『脱資本主義宣言』発売記念イベントをやります。
まずプロローグとして、自分がこういう本を出すことになった経緯について、など。
第1部は本のひとつのテーマである、我々のこの輸入・ゴミ輸出生活が、海外、特にアジアにどんな迷惑をかけているのかを中心に、色々な話を。
そして第2部では、これも本のもうひとつのテーマである、経済至上主義の国・日本の変化について。我々の生きづらさは、かつてと今とではどう変わり、今後は企業にすがらずに生きていけるのかどうか、など多岐にわたって話をします(だめ連がかつてを振り返るのは、極めて珍しいこと。この面子でないと話せないことがある)。


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『脱資本主義宣言』発売記念ライブ──資本主義後をどう生きる!?

7月24日(火) 18:30開場 19:30開演

プロローグ 鶴見済
第1部 日本とグローバル化の問題 (内田聖子<PARC事務局長>(註1)×鶴見済)
第2部 生きづらい社会の過去・現在・未来 (雨宮処凛×だめ連<神長恒一、ペペ長谷川>×鶴見済)(註2)
(本は会場でも販売します。イベント終了後サインなどします)

会場:ロフトプラスワン
前売¥1000/当日¥1300(飲食代別) ⇒ スケジュール/予約受付方法

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(註1)内田さんが事務局長を勤めるPARCは、自分も連載させてもらっていた『オルタ』を出している大御所NPO。⇒ PARC HP 
会員になると、『オルタ』も送ってもらえ、活動を支えられる。自分も会員。
日本では、こうしたNPO、NGOが注目・サポートされないので、我々も輸入したものがやってくる先で起きている問題を知ることができないし、企業もやりたい放題ができてしまうという事情がある。
(註2)雨宮さんとの対談の一例。松本哉×雨宮処凛×鶴見済、『貧乏人の逆襲』鼎談
神長氏とは一緒に、ネットラジオRadio Freedomを長らくやっていた。
写真は、新刊の表紙をよく見ると載っているブラジル、リオ・デ・ジャネイロのスラム。
posted by 鶴見済 at 18:18| 日記 | 更新情報をチェックする

2012年06月26日

新刊『脱資本主義宣言』と「カネではない価値観」

帯つき表紙.jpg『「経済のためだから、理想論ではなく現実問題として、仕方がない」。
こんな言葉の前に我々は、どれだけ多くのことを諦め、思考を停止させられてきたことだろうか。』(前書きより)

こういう書き出しで始まる『脱資本主義宣言──グローバル経済が蝕む暮らし』(新潮社)という本を出した。

『レイヴ力』(対談集)以来12年ぶり、自分で書いた本としては『檻のなかのダンス』以来14年ぶりの本になる。
ここしばらくデモやイベントや畑に足しげく通いながら考えたことを詰め込んだつもりだ。レイヴを通して考えたことももちろん大きな柱になっている。

自分はこの大量生産、大量消費、大量廃棄、大量輸入のあり方を疑わない社会の空気を、どう考えてもおかしいと思う。
自分だってこれまでは知らなかったので、偉そうなことは言えない。けれども、自分の服や食べ物、買っている物が、どこで誰に迷惑をかけながら作られているのかも考えもせずに買い捨てに浮かれているとしたら、やはりそれは愚かなんじゃないかと思う。けれども、我々だって悪意でそうしているわけではなく、愚かにさせられているんじゃないか?
経済のためだとか、景気回復がすべてを解決するとか、そんなことばかり聞かされてきたが、結局は大企業のカネ儲けのためだったんじゃないか?
カネがなくて困る人が多いのは、経済の成長が足りないからではなく、富の分配の仕方が間違っているからなんじゃないのか!?
──この本には、こんな「資本主義」という経済の仕組みに対する自分なりの怒りが、身近なものに関する細かいデータを満載しつつ、ぶつけてある(もちろん原発についても書いている)。


では資本主義ではない「依って立つもの」「カネではない価値観」をどこに求めたらいいか?
その答は人により場所により様々だと思う。ある人にとっては、「フリー・エコノミー(タダの経済)」かもしれないし、「有象無象(マルチチュード)の連帯」を考える人もいるだろう(自分もそう考えてもいる)。
だからこの本では、それは何々だ、という書き方はしていない。けれども自分が何かひとつ挙げるなら、それは「自然界とのつながり」になってしまう。
この本の最後の章「自然界とのつながり」の冒頭にある「人間界の外側」という文章は、他のページは斜め読みであっても、ぜひじっくりと読んでもらえたらと思う(BGMはルイ・アームストロングの『この素晴らしき世界』か?)。
この世界は相変わらずどうしようもなくひどいが、時にはこういう気分になるのもいい。そうでなければ、やっていられない。


この本は、書き下ろしに加えて、『オルタ』やこのブログに書いてきたことを大幅に書き直して一編にまとめたものだ。なのでこれまで自分の書いたものを丁寧に読んできてくれた人には、見覚えのある文章が並んでいるかもしれない。が、ぜひ手に取って、そのまとまった質感を感じてほしい。
この本はもしかしたら、自分が今まで作った本のなかで一番いいんじゃないかと思うこともある。


●新潮社のHPでは、目次と前書きの前半が読めるようになってます。⇒『脱資本主義宣言』立ち読み
●7月24日(火)には、ロフトプラスワンで発売記念イベントをやります。出演は、鶴見済、だめ連(神長恒一、ペペ長谷川)、雨宮処凛、内田聖子(PARC事務局長)。前売り:1000円、当日1300円(飲食代別)(脱資本主義的スペシャルプライス!!)。詳細はあらためて告知します。
●本はどこで取り寄せても同じなので、なるべく地元の書店で買えば、自分の地域の活性化につながります。
●下北沢・気流舎、新宿・IRAでは、メッセージ付きサイン本を売ってくれています。他にもこの後、サイン本を置いてもらえる店が増えるかも。
●ブログはなかなか更新できませんが、twitterで言いたいことを言っています。最新情報などはこちらを ⇒ twitter(@wtsurumi鶴見済)  過去のツイート ⇒ twilog  favstar


posted by 鶴見済 at 12:30| 日記 | 更新情報をチェックする

2011年08月18日

twitter始めました

広告宣伝費 上位10社.gifわけあって、やるまいと思っていたtwitterをついに始めました。

短い言葉で言えることはこっちで、長くなることはブログで書くことになると思います。どうぞうよろしく。

鶴見済twitter  

図は、関係あるわけないが、07年度の宣伝広告費上位10社。東京電力など入っていない。つまりメディアにとって東電以上に批判禁止である大企業はまだまだある。特にトヨタ、電通などは敵に回してはならないことで知られる。

posted by 鶴見済 at 17:54| 日記 | 更新情報をチェックする