新年の居場所も荻窪で

新年1回目の居場所は、またしても荻窪の貸会議室でやりたいです。前回は人が多くて混んでいましたが、年末はなぜかいつもそう。そして新年は逆に少なくなります。 1月後半から2月と言うと、年末年始というビッグイベントも過ぎ、次に何か始まるのは春から。一年のなかでも一番寒くて外にも出づらい、なかなか厳しい季節。毎日30℃以上の真夏も嫌ですが、自分はどちらかと言えば真冬のほうが辛い。嫌なので東南アジアに逃げることも多いです。 冗談ではなく、生きづらさの最大の要因は気温。停滞するこの時期は、人と話して厳しさを共有しましょう。 ちなみに荻窪のスペースは、この広さでは都内で最安と言えますが、快適さもなかなかです。 ****************************日時:1月28日(日)14~18時 場所:荻窪駅近くの貸会議室PSP (駅南口から徒歩5分。杉並区荻窪五丁目15-7 白凰ビル 4階 401<図の赤印。Googleマップでは「貸会議室アニノベーション」となっている>)   床に布を一面に敷き、座りたいです。なので最初と最後に会場を作る/元に戻す時間あり。持ち物:各自の飲み物(飲酒もOK)、食べ物も必要なら。おいしい手作りの食べ物はカンパ制でおそらくそこそこあります。敷く布は持っていきます。やること:花見のように座って各自勝手に駄弁るだけ。簡単な自己紹介タイムだけはあり。費用:会場代が8千300円かかっています。それから食べ物もあるので、1万5千~2万円くらいは全員(35人くらいの見込み)…

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人が最多だったクリスマスの居場所

クリスマスイブに初めて荻窪でやった不適応者の居場所、どうなることかと思ったら、参加者はこれまでで最多だった。55人くらい。今回のスペースは以前より広いと聞いていたのに、印象は大体同じくらい。外が寒いこともあって換気に気をつかった。初めての人も10人くらいいた。男女比は3:1くらいだったか。今回は荻窪だったので、来やすくなった人もいたようだ。そして毎年年末には、特にクリスマスには人が多い。 三重県からわざわざこのために来てくれた人も、そして福岡からも来てくれた人もいた。 香港から日本に移住している人もいて、外国人の参加者は彼が初めてだったのではないか。彼は日本語もうまくて、最近香港からカナダに亡命した活動家のアグネスの話にもなったのだが、彼女に限らず優秀な人が続々と海外に出て行ってしまっているらしい。彼は香港より日本のほうがいいと言っていた。自分は日本の人の生真面目すぎてゆるさがなくて、「みんな」の顔色ばかりうかがっているところがものすごく嫌だ。それに比べれば香港はもっと生きやすそうに見えていた。けれども言論の自由すらあるとは言えない香港の話を聞くと、まだ日本のほうがマシかもなと思えたりした。 そしてこの日はクリスマスイブだったので、いつも参加してくれている男性が手づくりのクッキーをみんなにプレゼントしてくれた(写真)。家に帰ってこれをあらためて見て、心が和んだ。 自分は深く沈んでいた大学生の頃、クリスマスイブの夜に近所のキリスト教会の前で立ちすくんでしまったことがある。外にはクリス…

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「褒められること」の肯定。京王線ジョーカー氏の件、その2

先日ある読書会に出ていた時、一緒に参加していた友人がこんなことを言った。「どうせ死ぬんだと思った人が無差別殺人をするのを、どうすればなくせるんだろう?(大意)」自分は大体こんなふうに答えた。「どうせ死ぬと思ったから人を殺すわけじゃない。余命数ヶ月の宣告をされたがん患者は無差別殺人をしない。あれらの人たちは、ああいうことがしたくてやっていると思う。あれをなくすには彼らが褒められればいい」 これは前回のブログの続きだ。前回書いたのは、京王線ジョーカー氏が首吊りを2度失敗したと証言したことから、「死刑になるためにやった」発言そのものが信用できず、彼のやりたかったことは、あのジョーカーの格好と大騒動そのものだったのだろうということだった。 もうひとつ似たケースとして、東大前無差別殺傷事件を見てみよう。東大志願者のあの犯人は「死刑になって死ぬため」という論法は取らなかった。よく似ているが死刑は通さず、「人を殺すことで罪悪感を背負い、その勢いで自殺するためにやった」という論法を選んだ。(ここまで無茶苦茶な言い分は、社会としても受け入れるべきではない)。 彼の場合も「大学受験の日に東大の前で」犯行を行うことは、その目的と一切関係ない。東大赤門を燃やすことまで計画していたが、赤門も関係ない。わざわざ上京しなくても、住んでいる名古屋で事件を起こせばいいのだ。彼がやりたかったこともやはり、この東大前の大騒動を起こすことだったと思う。 己の存在をないがしろにされ続けた人のなかからは(自らをないがしろ…

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今年最後の居場所はクリスマスイブに

今年最後の「不適応者の居場所」は、クリスマスイブの日にやりたいです。そして会場は前から狙っていた、初めての荻窪の貸会議室で。去年もクリスマスイブにやりましたが、この日はなぜか貸しスペースが空いている。このスペースはいつもは先々まで埋まっているのに、この日だけは空いてました。この日ってやっぱり、いい年した大人が大勢で集まる日じゃないんでしょうね。本当はイブの日じゃないほうがいいのですが、しかたない。 このスペースは記載に間違いがなければ、以前のスペースより広くて、より安い。そして後楽園よりも荻窪は親しみが湧くのではないかと。 ちなみに自分は場所には物理的な距離の他に、心理的距離というのがあると思っていて、例えば行き慣れた場所は、実際の距離よりも近く感じる。後楽園の会場付近は決して交通の便が悪くはないけれども、まわりはオフィスで普段用もない人が行くところではない。ついでに行きたい店もなく、心理的距離が遠いと思う。それに比べて荻窪駅はJRも通っているし、駅前には商店街がある普通の街。後楽園よりは不適応者に似合う。というわけで初めての場所なので不安もあるが、荻窪でどうなるか見てみたい。また後楽園に戻ると思うけど。***************************日時:12月24日(日)14~18時  場所:荻窪駅近くの貸会議室PSP (駅南口から徒歩5分。杉並区荻窪五丁目15-7 白凰ビル 4階 401<図の赤印。Googleマップでは「貸会議室アニノベーション」となっている>)   床に布を一…

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京王線ジョーカー氏が本当にやりたかったこと

書きにくいことだが、こんなことは自分が言わなければ誰も言わないだろうから書く。京王線ジョーカー事件の犯人の裁判での証言の肝心な部分が、率直に言えば、どうしても信じられないのだ。 念のためにあらかじめ強調しておきたいが、自分は彼に「自殺をすればいいのに」と言いたいわけではない。(書きにくいのはこういう誤解のせいだが、そのせいで考えを言えなくなるのはおかしい)。 彼はこれまでに二度、自殺に失敗したと言う。最初は中学生の時、自宅の屋上で首を吊ったところ、「何かの拍子にロープが外れて」失敗したそうだ。そして社会人になった18歳の時、また自宅の屋上で首を吊ったが、気づいたら病院のベッドの上だったそうだ。一度ならあるかもしれない。けれども二度も同じ場所で、首吊りを失敗するというのはどうか。首吊りを成功させる条件なんて、わざわざ調べなくても子供にもわかる。それを二度も失敗したと言うのだ。 そして彼の言い分では、このことが無差別殺人に走った大きな原因となった。 つまり、自分で死ぬことはできない。死刑になって死ぬしかない。そう考えて、「大量殺人から死刑」という遠大な道を選んだという。確実に死ぬために「確実な首つり」を選ぶのではなく。あるいはもっと確実な別の自殺手段を検討するのではなく。 ではその「死に方」はそんなに確実だったのだろうか。彼はまず、「殺人のモチベーションを保つのに苦労した」と語る。それを克服してとほうもない準備を重ねて犯行にこぎつけても、技術的にも大量殺人などできなかった。死ぬために…

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晩秋の公園はちょっと寒かった

今年最後の公園での居場所は、12時に始まってから20分くらいは3人しかいないという、居場所はじまって以来の寂しさ。いったいどうなるんだと思っていたら、1時間もするとそれが20人になり、最終的に来た人は全部で36人(かな?)になった。気温は低くなく、日が照ると暑いくらいだったのに、途中から風が吹きはじめると暖かさは相殺された。これで日が完全に陰ったら、いたたまれないくらいの風だった。が、最後まで日は照ってくれた。終了の16時には風で寒くなり、これ以上はいられなかったのでギリギリセーフだった。──と、こんなことばかりいつも考えている。 ある人が、川を河口まで歩いていくのが好きだと言っていた。多摩川の河口まで歩いた時は、そこで野宿をして日の出を見たと言う。日の出の写真を見せてもらったが、確かにこれを見たら「歩いてきた甲斐」を満身で感じられることだろう。自分も自転車ではるばる多摩川河口まで行ったことがあるが、海が見えてきた時の感動は忘れられない。この人はこの居場所では、隣の人によく「何が好きですか」と聞くそうだ。 自分もこの日他のところで、「日頃何をしてますか?」と聞くと、少なくとも駄弁りはいい感じになる、というような話をした。それは例えば、山歩きが好きとか、哲学カフェに行くのが好きとか、何でもいいのだが。 ある仕事を辞めて休職期間中に何もすることがなくなり、それとともにつながりも元気もなくなり、ますますうつっぽくなり、どんどん休職期間が延びていく。これが、この居場所では一番メジャーな悩みなのか…

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11月の居場所はギリギリ暖かい公園で

11月の「不適応者の居場所」は、ギリギリでまだ暖かいであろう真昼の公園でやりたいです。いつもより少し早くしたのは、なるべく暖かいうちにやってしまいたいから。関係ないけど先日、社会人になったばかりくらいのすごく年下の人に会って、60年代から現在までの洋楽・邦楽ロックの話をした。60~90年代の洋ロックの話(ストーンズからニルバーナまでとか)が合うのは割と普通なのだが〈すでに情報が整理されている〉、最近の日本のロック(きのこ帝国やニトロデイのやぎひろみさんまで〈全然メジャーじゃない〉)合ったのは驚いた。なぜなんだろう、それだけでも感動する映画何本分くらいの感動を覚える。ただ名前を挙げているだけなのに。 こういうことは他のあらゆるジャンルであるだろうし、別に居場所はコア趣味話ばかりする場ではないけれども、こういう相手がいくらでも世の中に存在するのに、その相手に会わず、この不思議な感動を味わわずに死んでいくのはもったいないと思う。話が合うってなんなんだろう。(ちなみにLINEのグループチャットみたいな場でこのような話が合ったとしても、特に感動しない。そのような人を集めているわけだし。あー、みんな俺より詳しくてすげえなあ、みたいな気持ちによくなる) というわけで、別に大した話なんかしなくても、気分のいい公園で駄弁りましょう。 ****************日時:11月18日(土)12~16時 (雨の場合は23日(祝)に延期)場所:代々木公園(噴水池・5本ケヤキそばの図の赤丸のあたり。ただし最近は…

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秋の公園の居場所の報告

ようやく暑さの心配をしなくてよくなった10月の不適応者の居場所。それでも昼は直射日光が来ると暑いので木陰に場所を取り、夕方には肌寒くなった。これ以上暑くても寒くてもダメという、まさに最適な気温ということだ。 参加者は35人?で、はるか遠い地方から久々に来ていただいた方が、今日上京したというのにもう今日中に帰途に着くという。それを聞いて、やっててよかった感が高まった。 4時間の集まりで、最近はビールのロング缶(500ml)2本しか空けなくなった。ロング缶1本と普通サイズ(350ml)1本のこともある。3年くらい前まではロング缶3本は必ず空けていて、他でも4時間あればそのくらいは必ず飲んでいた。ガンガン酔っていないと盛り上がらないという不安がそうさせていたようにも思う。けれどもそんなこともなかった。居場所の人たちも全然飲まない人が半分はいるのだった。 もちろんたくさん飲んだって、人に嫌なことを言ったりしなければ全然いいのだが。 そして、ビジュアル系のバンドが好きな人とディル・アン・グレイやラルク・アン・シエルの話をしながら帰っていた。 公園を出て駅に向かう細い道に、双方向の人がぶつかってまったく進まなくなった。こういうのは花見の時くらいなので、すぐ近くの代々木体育館で何かあったのか後ろの人に聞いてみた。(自分は店に行列ができていたりすると、いつも何の行列なのか聞いてしまう)。すると「第一体育館と第二体育館の両方で大きなイベントがある」と言っていた。あとで調べてみたら第一ではこれから宮野真…

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『人間関係を半分降りる』の読書会

自著『人間関係を半分降りる』の読書会を開いてもらうことになった。 ****************日時:11月3日(金)15:00‐17:00場所:お店のようなもの参加費:500円内容:上記本を各自持参し、著者を囲んで感想を語り合う申し込み:スペースの関係で10名までのため、参加希望の方は @shimizhiroshi  まで気軽にDMお願いします締め切りました***************** ⇓告知のツイートhttps://x.com/shimizhiroshi/status/1711986728259780750?s=20 開いてくださる清水浩史さんは、『海のプール』などの本を書かれているライター・編集者の方です。会場の「お店のようなもの」は、野宿野郎のかとうちあきさんが運営する横浜のスペースです。語り合いましょう! ちなみに「不適応者の居場所」は、鶴見の本について著者と話したり、著者に質問したりする場では決してありません(まだ来られたことのない人に誤解の無いよう、念のため)。鶴見もいち参加者です。著者・鶴見と話したい方は、ぜひこのようなイベントに来てください。(ただで自分に会える集まりをやっているせいで、読書会やトークイベントに人が来なくなったりするなら、それはこちらにとってはかなり厳しい)。

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「ジャニー性加害」が突然大問題になったことの重大さ

ついこの間まで「大した問題ではない」と見なされていたことが、突然重大問題だと騒がれだす。それも知られていなかった問題ではなく、広く知られていて裁判でも有罪判決が出ているような問題がだ。 もちろん、ジャニー喜多川氏の性加害問題のことを言っている。けれどもあることが、社会に「問題認定」された途端に大騒ぎになるのは珍しいことではない。「加害」全般がそうなったのが最近のことだ。性的マイノリティの問題だってそうだろう。発達障害やHSPだって最近だ。これらはどれも、それまで誰もが知っていた問題だ。 なぜこんなことが起きるのだろう? その大きな原因が今回は明らかになったと思う。 ジャニー氏の性加害問題は、北公次氏が告発本をベストセラーにした80年代から、多くの人に知られていた。それが今回大問題となったきっかけは、今年3月にBBCがその特集番組を作ったことだ。 では大問題認定の「瞬間」には何が起きたか?マスコミがそれまでの「大した問題ではない」という態度を一斉に翻したのだ。さすがにBBCが取り上げたらもうごまかしようがないと各社が判断した。この瞬間については、もっと語られるべきだ。 このことを誠実に謝罪した東京新聞と日本テレビの双方は、「しょせんは芸能界のスキャンダル」くらいに見なしていたと語っている。(テレビ局については正確には「事務所の味方をしよう」という態度を「事務所を責めよう」に一変させたと言うべきだ)。私たちは反省します 東京新聞はジャニー喜多川氏の性加害問題に向き合えていませんで…

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