2011年04月14日

日本に原発を持ち込んだのは読売の社長である

さよなら原発 野菜デモ.jpg原爆を落とされた日本の人々は、もちろん原子力も放射能も大嫌いだった。その正しい嫌悪は、1954年アメリカの水爆実験による第五福竜丸の被爆で頂点に達した。その日本にどうやって原発を持ち込めたんだろうか? それをやった中心人物が「原子力の父」と呼ばれる読売新聞と日本テレビの社長、正力松太郎だった(註1)。

アメリカはその頃共産圏に対抗するため、西側諸国の核装備を進めたがっていた。そのひとつの方便が、「原子力の平和利用」つまり原発だった。

55年に国会議員にもなった正力松太郎は、このアメリカの意向を受け、「原子力平和利用懇談会」を立ち上げた。そこには、経団連会長を筆頭に、重工業、電力業界など経済界の主要メンバーが集まった。原子力導入に積極的な学者も集められた(註2)。

そして正力は読売新聞と日本テレビなどを使って、人々の原子力嫌いをねじ曲げ、いいイメージを植えつけるべく、一大世論操作を行なったのだ。

すでにここで、マスコミ、経済産業界、学者、政界が癒着した「原発推進派」が出来上がっていて、「アメリカの意向」までが入っているのに驚く(原発に限らず、これらがこの国の裏の中枢だ)。さらにマスコミが、ここまで偉そうに我々の考えを左右しようとするのにも驚く。あまりにも我々をナメている(なにしろ、人々の感覚のほうが正しかったのだ!)。
これが当時からずっと、今も変わらずに、マスコミを通じて行われていると言わざるを得ない。

デモなどを通した我々の下からの声が、推進派の連中に届いていないわけはない。連中は認めたくないだろうが(註3)、たくさんの人々が怒っているというのは、絶対に恐いはずなのだ。だからもっと怒ってやろう。推進派はまだまだナメたことを言っている(註4)。

16日(土)には、PARC主催の「さよなら原発・野菜デモ」がある(註5)。自分も有機無農薬でやってきた畑に、放射性物質を撒き散らされた被害者として加わろうと思う。

本当の正義を!

(註1)参考:原発導入のシナリオ 〜冷戦下の対日原子力戦略〜 (NHKのドキュメンタリー。必見)

『原発・正力・CIA』(新潮新書)という本には、より詳しく書かれている。

(註2)翌1956年に正力は、政府の原子力委員会委員長に就任。原子力産業界の中心的な組織「原子力産業会議」(現・原子力産業協会)の設立を呼びかけた。この会議は、東京電力会長・経団連評議会議長の菅礼之助を会長に、東電旧館に事務局を置いて発足した。

(註3)ナイキが宮下公園の名前を残すことにした時も、無印良品がイスラエルへの出店をやめた時にも、「大々的に反対されたから」とは言わなかった。

(註4)原子力は今後も基幹エネルギー─関電会長 (時事)

原子力委員長、推進政策は変えず (毎日)

東電社長が柏崎原発再開に言及 (新潟日報)

今これを堂々と言う連中がこんなにいるなら、黙っている推進派はどれほど多いことか!

(註5)野菜にも一言いわせて! さよなら原発デモ!!

関係ないが、ストロンチウム90がこれほど軽く扱われるとは、信じがたいことだ。

posted by 鶴見済 at 22:57| 原発 | 更新情報をチェックする

2011年04月11日

すべての拳を掲げろ

高円寺デモ.jpg「すべての拳を掲げろ! 私たちに新鮮な空気を吸わせろ! きれいな海を! きれいな空気を! これからも吸い続けたいぜ! 希望を! 本当の正義を!!!」

「私たちが生きてる間には解決できないかもしれない。それでも声をあげたいぞ! 未来に希望を残したいぞ! 子どもの子どもの子どもの子どもにも海で泳がせたいぞ!」

             ──rumiskyfishのデモでのMC(註)

 

大変なことが起きた。
高円寺の原発反対デモに1万5千人の人々が集まった。

これまでに行ったどのデモとも違うことは、いつも出発点に使っている公園に人々が溢れて入れないことでわかった。若者だけでなく、大人も子どもも年寄りもいる。出発してもしばらく身動きが取れない。自分がいたのがデモのどのあたりだったのかも、よくわからない。あまりにも隊列は長出発点の公園.jpgく、あちこちで立ち往生した。周りでは、「原発やめろ!」のコールがあちこちから自然発火のように起こり、それがデモの間中続いた。自分が終点の高円寺駅前に到着してから、デモの最後尾が来るまで1〜2時間かかった。

もちろんデモが盛り上がっても、社会が変わらなければ喜べないが、とりあえず人々の思いがわかった。朝日も読売も毎日も報道しなかったが、これをニュースだと思わないなら、笑ってやる。


(註)2011.4.10 高円寺原発反対デモrumi + skyfish

(参考映像)高円寺・原発やめろデモ!!!!!! 2011.4.10 
(とにかくこの映像を見てほしい。これでも、デモの先頭でなく、後ろのほうなのごく一部なのだ。他にもネットで動画はたくさん見られる。)

(参考ニュース)東京・高円寺で反原発デモ ネット通じ1万5千人 (共同)

「浜岡停止」求め2500人が都内で集会デモ (産経)

東電・清水社長、経団連副会長辞任へ (読売)

経団連会長、原発事故「甘かったのは国の安全基準」 (日経) 

「東電には頭が下がる。甘かったのは東電ではなく、国が設定した安全基準のほうだ」

東電が経済界の中枢にいるなら、マスコミも批判できないわけだ。
写真下は出発地点。デモの長さがわかる写真がなくて残念。

posted by 鶴見済 at 20:56| 原発 | 更新情報をチェックする

2011年04月09日

「放射能は嫌だ」と言えない空気がある

原発やめろデモ.png自分は放射能(註1)が嫌で嫌でしょうがない。体を悪くするのも嫌だが、放射性物質を不当にも大人しく食わされているのはもっと嫌だ。けれども、そう言い出せない空気がある。

国やマスコミは、「嫌だ」と言わせない空気を作っている。放射能が悪くないなら、原発や原子力はそれほど悪いものではないのだから、それも当然だ。


基準値以下だろうが何だろうが、“発がん性物質”を嫌がるのは当然の心理であって、単なる「風評」などではない。それを「風評被害だ」と騒ぐのは、事を「農民・漁民」対「消費者」という対立関係に持ちこみたいからだ。本当は、「農民・漁民・消費者」が皆、放射能を嫌がっているだけなのに、この構図のなかでは「放射能をばら撒いた連中」は責任を問われない。

しまいには放射能を嫌がる海外の声でさえ、「風評」扱いする始末だ(註2)。


マスコミは今、戦時中のように大本営発表を一方的に流すことしかしていない。我々の下からの声は、街なかからまとめてぶつけよう(註3)。今ぶつけないと、このままうやむやにされそうだ(註4)。


(註1)「放射能」とは「放射性物質」が「放射線」を出す能力のことだが、自分は通りのいい「放射能」を多用することにしている。

(註2)「雨に放射性物質」韓国、休校やプロ野球中止も (読売)

「神経質」だの「微量なのに…」などという報道で溢れているが、そう言う前にばら撒いた連中が「すみません」とあやまるのが筋だ。我々に対してもそれは同じだ。

(註3)4月10日の反原発デモ案内 (マガジン9)

(註4)10年たって癌になっても、それと原発事故の関係を立証でき、訴訟に勝てる人がたくさんいるだろうか? ばら撒いた連中(単に東電だけでなく、「推進派」全部だと自分は思っている)は、今さえ乗り切ってしまえば、後は楽なのだ。

posted by 鶴見済 at 12:55| 原発 | 更新情報をチェックする

2011年04月06日

石原慎太郎の原発礼賛発言集(追記あり)

石原慎太郎.jpg

石原慎太郎は、わざわざ被災・原発事故後の福島まで行って、日本経済のための原発推進論を公言するほどの原発推進論者だ。原発で儲けたい連中が勝手にやったこととは言え、福島の原発は東京のために作られたのだから、今都民がこの人物を知事に選んでしまうことがあるとしたら、その意味は重い。以下はその発言の一部。


「完ぺきな管理が行われれば、東京湾に原子力発電所を造ってもいい」「(日本には)それだけの管理能力があると思うし、技術もある」(2000年)

(新潟県刈羽村の住民投票でプルサーマル計画への反対が過半数となったことについて)「一部の反体制の人たちがたきつけて、日本をぶっこわしちゃおうということだろう」

「原子力発電所は仕事をすればするほど、危険だというわけも分からない理屈で反対している。東京湾に造ったっていいくらい日本の原発は安全だ」

「日本の原子力発電所の管理体制は世界で一番」(2001年)

「今までも訳の分からない連中が原発反対というので、福島に押しかけていって、デモなんかをやったらしいけれども」「私は基本的に原発の推進論者」 (2011年3月23日)


表現の「有害」扱い(自分もこの被害にあいそうになり大変だった)、女性・外国人・同性愛者の差別、そしてこの原発推進、等々からしても、こういう人物を自分たちの代表に選ぶことはない。落選させよう(と書くことには何の問題もない。特定の候補者を当選させるために書きまくると、公選法に触れる可能性も多少あるらしい。)


発言引用元:石原都知事 原発で暴言数々 (赤旗) 

「東京湾に原発」 ? (弁護士・澤藤統一郎氏のブログ)

(追記)候補者のエネルギー政策を知りたい有権者の会 石原慎太郎(78)
「現在の電力消費を前提とした産業構造や日本人の生活様式の根本体質が変わらない以上、単純に、今回の事故をもって、原子力全てを否定することだけでは解決しない。」「観念論や感情論に流されることなく現実を直視する姿勢が大切である。」
原発推進派の全員に、この放射能汚染の現実を直視してもらおう。

posted by 鶴見済 at 22:18| 日記 | 更新情報をチェックする

2011年04月05日

「海が汚れても問題ない」という狂気

川での放射能濃縮データ.bmp「放射能は海では薄まるので問題ない」というのが、“放射能安全キャンペーン”の最新バージョンだ(註1)。けれども、「魚には蓄積されない」として検査すらされていなかった放射性ヨウ素が(註2)、コウナゴという魚から高濃度で検出されてしまった(註3)。

彼ら推進派はもう、まるっきりダメである。農民や漁民、人々の怒りも高まっているのをひしひしと感じる(註4)。けれどもこの怒りは、推進派の猿芝居を止めるまでには、なかなか至らない(註5)。「偽りの民主主義」(註6)を打ち破るまで、あと一歩だ。

 

(註1)汚染水、大量に流れ出ても…専門家「魚などに蓄積ない」 (日経)

「専門家は「ただちに魚介類や海藻に蓄積していくとは考えにくい」と話す。」

汚染水を海に流すことについても、「環境への影響は軽微」だの「この濃度なら問題にならない」だのと言いたい放題だ。海や土は漁民や農民の財産であり、我々皆の貴重なコモンズだぞ!

(註2)放射性物質 茨城3漁協、魚介類の「安全宣言」 (毎日)

「放射性ヨウ素については規制がないため調べていないという。」

他にも規制がない放射性物質があるが、大丈夫なのか? 特にストロンチウム90がまったく出てこないのが、とても気になる。

(註3)コウナゴから高濃度ヨウ素 北茨城市沖、魚も基準値検討 (共同)

「厚労省は「放射性ヨウ素は魚に蓄積されず、暫定基準値は必要ないという原子力安全委員会の見解を覆す結果だ」としている。」

(註4)高円寺4.10原発やめろデモ!!!!!!!の賛同メッセージが素晴らしい!

(註5)このまま行くと、東海村原発事故の時のように、完全にうやむやにされてしまうかもしれない。何年かたってガンになる人が増えても、彼らは今言っていることをそのまま繰り返して、「因果関係を立証できない」と強弁すればいいわけだし。イギリスのセラフィールド再処理工場の周辺では白血病の発生率があきらかに大きかったのに、英国保健省は放射能による被爆との関係を否定した。⇒セラフィールド再処理工場からの放射能放出と白血病

(註6)こんな時に、原発を推進してきた自民党が大連立を呼びかけられていて、「原発推進派」を公言している石原慎太郎が優勢とは! これが民主主義か? 今東京都民が、原発推進の都知事を選ぶことが、福島の人たちに対してどういう意味を持つのかわかってるのか?
 石原慎太郎の原発推進発言 (朝日新聞福島総局のツイッターより)
「私は原発推進論者です、今でも。日本のような資源のない国で原発を欠かしてしまったら経済は立っていかないと思う」。
図は米国・コロンビア川での放射能濃縮

posted by 鶴見済 at 23:52| 原発 | 更新情報をチェックする

2011年04月01日

それでも原発推進が叫ばれている

飯舘村の位置と周囲の汚染.jpg被災地と原発の問題は全然解決していないが(註1)、国はついに原発推進を見直して自然エネルギーに切り替えていくと言い出した(註2)。

ただし特に輸出分野で、堂々と原発推進が公言されているのを見ると(註3)、そうすんなりいくとも思えない。経済産業界のカネ儲けへの執念に、圧倒される思いだ。これはもうカネ儲けですらなく、単なる「意地」なのかもしれない。
自然エネルギーでは電力がまかなえない、などという連中の脅しも当たらない。スペインでは風力発電が21%、その他の自然エネルギーを合わせると42%を占めているのだ(註4)。

あとひと押しが足りないようなので、デモと集会に行こうと思う(註5)。


(註1)特に飯舘村がこのままでいいとは思えない。今関東にいることも体に悪いと思っている。

IAEA、2000万ベクレルに修正…飯舘 (毎日)

(註2)原発増設計画見直し (読売)

(註3)原発輸出に引き続き意欲=海江田経産相 (時事)

「同経産相は「こういう形で未曽有の原発危機を克服したと世界に対して報告したい」とも語った。」
これのどこが”克服”なのか聞きたい。

「原発推進」を明言 「島根」3号機は延期示唆−−中電社長 (毎日)

中国電力は上関原発の建設も続けると明言している。

日本原燃社長「プルサーマルは必要」強調 (産経)

ヨルダンとの原子力協定案を可決 原発事故後初の国際協定 (長崎新聞)

ちなみに、ヨルダンに原発を輸出するのは三菱重工。

出荷できなくなった野菜は、全部これら推進派の人たちに食べてもらいたい。安全だそうだから。
(註4)
スペインの風力発電、最大の電力供給源に (AFP)

(註5)2011SPRING LOVE〜春風〜   4.10原発やめろデモ!!!!!!!!!

(参考)ドイツのメディアは、こんなふうに言っている。

日本のメディアは原発事故を故意に過小評価している? (Zeit Online

「いまだに公共の場で騒動が起こる兆しはまったくない。(…)東京に住む誰もが感じている不安が公共の場で露わになる機会もほとんどない。」

放射能計測データのポータルサイト
図は、福島原発と飯館村(黄丸)の位置。放射能汚染は同心円状に広がるわけではない。

posted by 鶴見済 at 22:14| 原発 | 更新情報をチェックする

2011年03月29日

「危険である」ことを直視しよう

危険な話 p266.jpgプルトニウムが検出されても「人体に問題はない」と東電が言ってくれたおかげで、これまでの「問題なし」も信用できないことがはっきりした。国もマスメディアも、一緒になって“保身”をズルズル続けるべきじゃない。今すべきなのは、「危険である」ことをハッキリと認めて、「人々を逃がす」ことなんじゃないのか?

土壌からプルトニウム検出 「人体に問題はない」福島原発 (産経)


「プルトニウムは放射性物質としても毒性が高いが、重金属毒性も高い。肺の粘膜に沈着するとほんの微量で肺がんを引き起こす可能性が非常に高い(80%の確率)といわれている。」
鎌仲ひとみ氏のツイートより
(大切な発言ほど、小さいところに載っている)

チェルノブイリでの死者も極端に少なく言われているが(田原総一郎氏の『朝まで生テレビ』での発言では「50人」)、決してそんなことはない。

チェルノブイリの死者数、全くの過少評価 (グリーンピース)

「ベラルーシ国家がん統計に基づいたこの新たなデータは、チェルノブイリによって引き起こされたがんは約270,000症例、そのうち不治のがんは93,000症例であると推定している。この報告書はまた、人口統計に基づき、過去15年の間にロシアでチェルノブイリが原因で新たに60,000人の人々が死亡し、ウクライナとベラルーシの合計死者の推定はさらに140,000人に達する。」


(その他参考リンク)

放射性物質:食品や飲料水、規制値緩和へ 食品安全委 (毎日)

「厚生労働省は現在より緩やかな規制値を策定する見通し。」
無意味な“解決策”はまだまだ進められようとしている。

土壌汚染「チェルノブイリ強制移住」以上 京大助教試算 (京都新聞)

「福島県飯館村の汚染レベルが、チェルノブイリ原発事故による強制移住レベルを超えている」

何度でも言うが、福島県の人たちから避難させるべきだ。もちろん関東の人でも、避難できる人からしていくことは有効な対策。

石原慎太郎の原発推進発言 (朝日新聞福島総局のツイッター)

私は原発推進論者です、今でも。日本のような資源のない国で原発を欠かしてしまったら経済は立っていかないと思う」

この「経済のため」こそを今見直す時だということが、この人にはわかっていない。
原発を止めて 市民ら1000人デモ−−東京・銀座 (毎日)

我々のこの巨大な怒りを、そのまま見えるような形にすることが大事だ。こんな程度のものではないはずだ。

(有用ツイート)東海アマ管理人氏のツイッター

図は、ジャーナリズムと原子力産業の癒着関係。『危険な話』(広瀬隆、八月書館、1987年)、P266より。

posted by 鶴見済 at 12:19| 原発 | 更新情報をチェックする

2011年03月26日

放射能が恐いのは「当然」である

中部電力 原発CM.jpg今、この唯一の被爆国が必死になってやっているプロパガンダは、「放射能は安全だ」というものだ(!)。特にテレビでは、専門家や評論家が放射性物質など乳児以外の人にとっては、ほとんど「無害」であるかのように言っている(註1)。

作業員が原子炉の水の1万倍の放射線量を浴びても、医者は「普通のやけどの治療で回復する」と言う(註2)。

彼らはこれまでも、原発由来の放射能と癌の関係を否定して来た。そうやって被曝労働者の癌も切り捨ててきたのだから、当然とも言えるだろう。


思えば原発が壊れてから、電力会社の人間、政治家、学者・研究者がマスメディアに代わる代わる現れては、ずっと「このくらいなら安全」と言ってきた。

彼ら推進派(註3)が「安全です」と言い続けるのは、原発ができる前も、できた後も、事故を起こした時も、同じだった。安全どころか「原発はクリーン」だの「地球に優しい」とまで言ってきのだから、一貫しているのだ。


我々は今、地震・津波とは別の大災害(人災)に直面しはじめている。当初「4」と言っていた事故のレベルは、今の段階で「6」だ(註4)。スリーマイル以上の大事故が起きているのだ。

これまでこの国では、水俣病、四日市ぜんそく、イタイイタイ病、川崎ぜんそく等々、色々な環境汚染・公害があったが、これほど広範囲に致命的な有害物を撒き散らしたことはなかった。これはそういう類の災害だ。

原発は全然直っていないし、まだまだ放射能は出続けるだろう。大事なのはもちろん「放射能安全キャンペーン」ではなく、危険性をきちんと認めた上で、近い側から順に、もっと広い範囲の人々を避難させることだ。水の放射能汚染が乳児の基準値を超えたなら、もう避難してもいいんじゃないのか? 関東にいるだけでも、ある程度は被曝する。色々意見はあるだろうが、避難できるならしておくことは、後ろめたいことでもなんでもないと思う(注5)。


よく考えてみよう。放射能が恐いなんて「当然」だ。普通に恐がっていいのだ。


(註1)NHKの『クローズアップ現代』では、放射能の無害性を散々強調した上で、一人の専門家(記者)は、チェルノブイリでは癌になった人はいないとまで言った(これは事実とまったく異なる)。『朝まで生テレビ』での勝間和代氏も、「放射性物質が実際より恐いと思われているのが問題」などと放射能の安全性を強調している。⇒朝生 原発 勝間和代氏他発言ハイライト(YouTube、2分めあたり)。
ちなみに、スリーマイル島原発周辺でも、白血病が増えていることが住民の調査でわかっている(『原発を考える50話』(西尾漠)より)。

(註2)放医研「体内被曝を確認」 福島第1原発で被曝の作業員 (産経)

彼らの体内被曝についても、「治療が必要なほどの体内汚染はない」としている。我々もこの作業員も、受けている扱いは同じだ。
(註3)メディアに出ている学者がすべて推進派とは限らないが。京大の小出裕章氏などはとても信頼できる。

(註4)福島第一原発事故、スリーマイル超えレベル6相当に (朝日)
(註5)「疎開」のすすめ (内田樹の研究室)

(参考)福島第1原発:「日本人は政府を信用し過ぎ」伊記者 (毎日)

批難覚悟で・・・・ (藤波心ブログ)

「影響があることくらい、バカな厨房2年の私でも分かるのに!!

写真は中部電力のCMより。原発CMに協力した人の多くは単なるだまされた被害者だと思うが、勝間和代氏は根っからの推進派だったようだ。
(ちなみにところどころ字の色が濃くなっているところがあるが、これは意図してやっているわではない)

posted by 鶴見済 at 13:08| 原発 | 更新情報をチェックする

2011年03月24日

水道水の安全基準が緩められている

ヨウ素体内被ばく.gif今報道では、水道水のなかの放射性ヨウ素131の安全基準値は300ベクレルと言われている。が、WHOが定めた世界的なガイドラインでは、10ベクレルとなっている(註1)。

厚生労働省に問い合わせたところ、WHOの値は平常時のもので、今は事故が起きている時なので、(日本の)原子力安全委員会が定めた(註2)300ベクレルを使っている、という納得のいかないものだった。

要するに基準値やガイドラインというのはある程度恣意的なもので、東京で検出された値でさえすでに基準を超えているとも言えるわけだ。

原発を推進してきた人たちは当然、「こんなの大したことじゃない、大人しくしていろ」と言いたいだろうが、それは我々のためを思って言っているわけではない。

自衛のためのとろろ昆布にも、いい加減飽きてきた。

 

(註1)WHO飲料水水質ガイドライン 203ページ (ヨウ素の元素記号は“I”)

(註2)「原子力施設等の防災対策について」という資料に載っているそうだ。

(参考)放射能汚染された食品の取り扱いについて (厚生労働省)
     (緩められた放射性ヨウ素などの基準値が載っている。出されたのは今年の3月17日)
         都内の水道水中の放射能調査結果
      (新宿では22日以降にWHOの基準を超えた)

posted by 鶴見済 at 13:03| 原発 | 更新情報をチェックする

2011年03月23日

”安心”が煽られている

tokyo_radiation.png安心を煽る危険な人たち”はついに、「放射性物質を飲み込んでも安全」と言い始めた(註1)。

今や東京ですら、乳児が水道水を飲めないのだ。値がもう少し増えて、皆が飲めなくなったらどうするのか?

パニックと”風評”を押さえつけるのではなく、原発に近い地域の子どもから順に、水が飲める場所に避難させたほうがいいんじゃないか。そういう形で安心を与えたらどうか。

そして我々のこの怒りや不安は、正しく、原発とそれを推進してきた人たちにぶつけるべきだ(註2)。


(註1)放射性物質Q&A:どう対応 ヨウ素、体内8日で半減 (毎日jp)

    飲んでも心配なし…入浴・洗髪OK (読売。推進派研究者が語っている)
(註2)27日は大きい原発反対のデモがある。 ⇒銀座デモ・パレード

(ちなみに同じ日には、宮下公園のナイキ化に反対するデモも。⇒守る会
(参考)放射線による内部被ばくについて:津田敏秀・岡山大教授

日本原子力産業協会会員名簿 (これだけたくさんの法人・自治体が原発で儲けてきたのだから、推進派もやめたくないんだろう。ただしこれらのほとんどは、単なる下請け・関連企業だと思うが。)

(再掲重要発言)原発「津波に耐え素晴らしい」 原子力行政「胸を張るべきだ」 経団連会長が発言 (北海道新聞) これが16日の発言であることにも驚く。

図は、ここ1週間の東京の放射線量の推移。
posted by 鶴見済 at 23:10| 日記 | 更新情報をチェックする