2011年03月26日

放射能が恐いのは「当然」である

中部電力 原発CM.jpg今、この唯一の被爆国が必死になってやっているプロパガンダは、「放射能は安全だ」というものだ(!)。特にテレビでは、専門家や評論家が放射性物質など乳児以外の人にとっては、ほとんど「無害」であるかのように言っている(註1)。

作業員が原子炉の水の1万倍の放射線量を浴びても、医者は「普通のやけどの治療で回復する」と言う(註2)。

彼らはこれまでも、原発由来の放射能と癌の関係を否定して来た。そうやって被曝労働者の癌も切り捨ててきたのだから、当然とも言えるだろう。


思えば原発が壊れてから、電力会社の人間、政治家、学者・研究者がマスメディアに代わる代わる現れては、ずっと「このくらいなら安全」と言ってきた。

彼ら推進派(註3)が「安全です」と言い続けるのは、原発ができる前も、できた後も、事故を起こした時も、同じだった。安全どころか「原発はクリーン」だの「地球に優しい」とまで言ってきのだから、一貫しているのだ。


我々は今、地震・津波とは別の大災害(人災)に直面しはじめている。当初「4」と言っていた事故のレベルは、今の段階で「6」だ(註4)。スリーマイル以上の大事故が起きているのだ。

これまでこの国では、水俣病、四日市ぜんそく、イタイイタイ病、川崎ぜんそく等々、色々な環境汚染・公害があったが、これほど広範囲に致命的な有害物を撒き散らしたことはなかった。これはそういう類の災害だ。

原発は全然直っていないし、まだまだ放射能は出続けるだろう。大事なのはもちろん「放射能安全キャンペーン」ではなく、危険性をきちんと認めた上で、近い側から順に、もっと広い範囲の人々を避難させることだ。水の放射能汚染が乳児の基準値を超えたなら、もう避難してもいいんじゃないのか? 関東にいるだけでも、ある程度は被曝する。色々意見はあるだろうが、避難できるならしておくことは、後ろめたいことでもなんでもないと思う(注5)。


よく考えてみよう。放射能が恐いなんて「当然」だ。普通に恐がっていいのだ。


(註1)NHKの『クローズアップ現代』では、放射能の無害性を散々強調した上で、一人の専門家(記者)は、チェルノブイリでは癌になった人はいないとまで言った(これは事実とまったく異なる)。『朝まで生テレビ』での勝間和代氏も、「放射性物質が実際より恐いと思われているのが問題」などと放射能の安全性を強調している。⇒朝生 原発 勝間和代氏他発言ハイライト(YouTube、2分めあたり)。
ちなみに、スリーマイル島原発周辺でも、白血病が増えていることが住民の調査でわかっている(『原発を考える50話』(西尾漠)より)。

(註2)放医研「体内被曝を確認」 福島第1原発で被曝の作業員 (産経)

彼らの体内被曝についても、「治療が必要なほどの体内汚染はない」としている。我々もこの作業員も、受けている扱いは同じだ。
(註3)メディアに出ている学者がすべて推進派とは限らないが。京大の小出裕章氏などはとても信頼できる。

(註4)福島第一原発事故、スリーマイル超えレベル6相当に (朝日)
(註5)「疎開」のすすめ (内田樹の研究室)

(参考)福島第1原発:「日本人は政府を信用し過ぎ」伊記者 (毎日)

批難覚悟で・・・・ (藤波心ブログ)

「影響があることくらい、バカな厨房2年の私でも分かるのに!!

写真は中部電力のCMより。原発CMに協力した人の多くは単なるだまされた被害者だと思うが、勝間和代氏は根っからの推進派だったようだ。
(ちなみにところどころ字の色が濃くなっているところがあるが、これは意図してやっているわではない)

posted by 鶴見済 at 13:08| 原発 | 更新情報をチェックする

2011年03月24日

水道水の安全基準が緩められている

ヨウ素体内被ばく.gif今報道では、水道水のなかの放射性ヨウ素131の安全基準値は300ベクレルと言われている。が、WHOが定めた世界的なガイドラインでは、10ベクレルとなっている(註1)。

厚生労働省に問い合わせたところ、WHOの値は平常時のもので、今は事故が起きている時なので、(日本の)原子力安全委員会が定めた(註2)300ベクレルを使っている、という納得のいかないものだった。

要するに基準値やガイドラインというのはある程度恣意的なもので、東京で検出された値でさえすでに基準を超えているとも言えるわけだ。

原発を推進してきた人たちは当然、「こんなの大したことじゃない、大人しくしていろ」と言いたいだろうが、それは我々のためを思って言っているわけではない。

自衛のためのとろろ昆布にも、いい加減飽きてきた。

 

(註1)WHO飲料水水質ガイドライン 203ページ (ヨウ素の元素記号は“I”)

(註2)「原子力施設等の防災対策について」という資料に載っているそうだ。

(参考)放射能汚染された食品の取り扱いについて (厚生労働省)
     (緩められた放射性ヨウ素などの基準値が載っている。出されたのは今年の3月17日)
         都内の水道水中の放射能調査結果
      (新宿では22日以降にWHOの基準を超えた)

posted by 鶴見済 at 13:03| 原発 | 更新情報をチェックする

2011年03月23日

”安心”が煽られている

tokyo_radiation.png安心を煽る危険な人たち”はついに、「放射性物質を飲み込んでも安全」と言い始めた(註1)。

今や東京ですら、乳児が水道水を飲めないのだ。値がもう少し増えて、皆が飲めなくなったらどうするのか?

パニックと”風評”を押さえつけるのではなく、原発に近い地域の子どもから順に、水が飲める場所に避難させたほうがいいんじゃないか。そういう形で安心を与えたらどうか。

そして我々のこの怒りや不安は、正しく、原発とそれを推進してきた人たちにぶつけるべきだ(註2)。


(註1)放射性物質Q&A:どう対応 ヨウ素、体内8日で半減 (毎日jp)

    飲んでも心配なし…入浴・洗髪OK (読売。推進派研究者が語っている)
(註2)27日は大きい原発反対のデモがある。 ⇒銀座デモ・パレード

(ちなみに同じ日には、宮下公園のナイキ化に反対するデモも。⇒守る会
(参考)放射線による内部被ばくについて:津田敏秀・岡山大教授

日本原子力産業協会会員名簿 (これだけたくさんの法人・自治体が原発で儲けてきたのだから、推進派もやめたくないんだろう。ただしこれらのほとんどは、単なる下請け・関連企業だと思うが。)

(再掲重要発言)原発「津波に耐え素晴らしい」 原子力行政「胸を張るべきだ」 経団連会長が発言 (北海道新聞) これが16日の発言であることにも驚く。

図は、ここ1週間の東京の放射線量の推移。
posted by 鶴見済 at 23:10| 日記 | 更新情報をチェックする

2011年03月21日

原発推進は反省されたのか?(追記あり)

原発推進ポスター.jpg避難していた大阪から帰ってきた。大阪では、毎日のように友人・知人に会ったり連絡を取ったりしていた。驚くほどたくさんの知人が、西日本に避難していることを知った。内輪での大体一致した意見は、「危険な状態は変わっていない」ということだった。


水道水や雨から放射性物質が検出されているのに、安全性ばかりが強調されているのには腹が立つ(註1)。

けれどももっと腹が立つのは、つい2週間前まで国をあげて原発を推進してきたことが、まったく反省されていないことだ。推進してきたのは、まず原発で商売してきた“大企業”、特に電力会社と電機メーカー3社(東芝、日立、三菱重工)(註2)。“官僚”、特に経済産業省エネルギー庁。“政治家”、特に自民党、民主党(註3)。御用学者たち。そして大新聞をはじめとするマスコミだ。

彼らは少なくともチェルノブイリ以降、この地震の多い列島でこんなにたくさんの原発はありえない、と散々言われてきたのに、まったく耳を貸さずに推進を続けた。膨大な税チェルノブイリから飛び散ったセシウム137の分布.gif金を使って、「日本の原発は安全だ」「原発はクリーンだ」と宣伝してきた。しかも彼らは権力の中枢にいるので、誰からも反省を迫られない。今回も、このままうやむやにしてやり過ごすつもりだろう。

ここで反省させないと、またほとぼりが冷めた頃に推進を始める。

とりあえず、雨に濡れないように気をつけたい。


(註1)元ICU教授の田坂興亜氏は、ごく微量でも深刻な結果をもたらす「体内被曝」の可能性を無視し、CTのような「体外被曝」との比較に摩り替えている、と枝野官房長官の発言を批判している。

こんな悲劇的なニュースまである。摂取制限基準の3倍を超えているのに、「飲んでも差し支えない」とは!

福島県飯舘村で水道水の飲用控えるよう要請 「他に水がなければ飲んでも差し支えない」 (産経)  
(註2)なかでも東芝はウラン採掘、輸出、イメージアップ戦略まで、熱心にやっていた。参考:東芝原子力事業部  原子力はクリーンなエネルギーではない(日記)
(註3)菅直人は原発輸出を“新成長戦略”としていたが、この「経済成長のためなら何をしてもいい」という姿勢ごと反省する必要がある。

(参考)福島第一原発で起きていることを理解するために (友人が作ったサイト。いい情報が選ばれている)  

     鎌仲ひとみさんのツイッター
(関連日記一覧カテゴリ)原発
図上は、文部科学省原子力教育支援事業での公募ポスター。ここのサイトのポスター群を見てほしい。下はチェルノブイリから飛び散ったセシウムの行方。

追記)
原発「津波に耐え素晴らしい」 原子力行政「胸を張るべきだ」 経団連会長が発言
 (北海道新聞)
「日本経団連の米倉弘昌会長は16日、東京都内で記者団に対し、福島第1原発の事故について「千年に1度の津波に耐えているのは素晴らしいこと。原子力行政はもっと胸を張るべきだ」と述べ、国と東京電力を擁護した。」
「米倉会長は事故は徐々に収束の方向に向かっているとし「原子力行政が曲がり角に来ているとは思っていない」と発言。」

原発は重要エネルギー源=地震多いのは運命−与謝野経財相 (時事)

「「将来とも原子力は日本の社会や経済を支える重要なエネルギー源であることは間違いない」と語り、あくまでも原発を続けるべきだとの考えを示した。」


これはもう狂気だが、経済産業界の考えであることは間違いない。こういう連中が作っている社会では、我々が幸せになれないことも間違いない。

posted by 鶴見済 at 19:17| 原発 | 更新情報をチェックする

2011年03月15日

放射性物質が飛んできた

放射性物質の飛び方大変な被災をしている人がいるのに、原発のことばかりでなんだが、これはこれで極めて重大なことなので、共有したほうがいいと思う情報を。
心配が増すようなものばかりになってしまっているが、パニックになったら困る、などと言って安全性ばかり強調したり、知らせないようなことがあるなら、それはフェアじゃないので(人々をナメている)。

とりあえず放射性物質を吸い込まないこと、雨に濡れないことは誰にでもできる対策。弱い放射線しか検出されなくても、放射性物質が体内に入った場合は話が別だそうだ。 

福島原発の危機について私たちは考えます (原子力資料情報室)
 
(「原発から距離を置くのが最も有効な手段」とされている)
もしも大事故が起こったら (原子力資料情報室)
放射能から身を守るために (よくわかる原子力HP)
東京都日野市での今日の放射線量測定値 (ナチュラル研究所)
 (今日の12時頃ぐんと上がった後下がっている)
核反応生成物、都内で微量検出=セシウムなど、放射線量20倍 (時事)

メルケル独首相、国内原発の稼働延長を凍結 福島原発事故を受け(AFP)

posted by 鶴見済 at 22:16| 原発 | 更新情報をチェックする

2011年03月14日

震災が垣間見せる「もうひとつの世界」(追記あり)

1号機と3号機の爆発_edited.jpgニュースでは大丈夫そうなことを言っているが、そう思っている人もいるまい。震災自体が地獄だが、原発のほうもずっと、地獄まで首の皮一枚の状態だ。

炉心溶融寸前が3機もあり、そのうち2機が水素爆発を起こしてるだなんて、もう言葉がない。

震災だって悪いことばかりではないと思いたい。ある意味、「もうひとつの/こうじゃない世界」を垣間見せてくれている。

もし無事に普通の状態に戻れたら、こういうふうに助け合いながら、停電はあってもいいから原発のない社会に、工場は止まってもいいから、エネルギーを浪費してまで成長を目指さない社会にしていけばいい。そう思える。

とりあえず自分も節電するので、飲料自販機のコンセントを抜いてもらって(註)、ネオンサインを消してもらおう。


(註)国内の清涼飲料の自販機260万台が使う電気は、原発1基分の発電量になる。

 ⇒缶ジュースに見る消費社会の問題  自動販売機という無駄

(参考)山口県知事、上関原発の工事中断を要請 (日経。素晴らしい!)

      米第7艦隊、原発風下から離脱 放射線検出受け (AFP)

    原子力事故が起こったら 市民の防災ノート伊那谷版

関連日記:原発の輸出を喜ぶ国  日本の原発輸出を大新聞が推している  
       なぜ原発は推進されるのか

(追記)
15日になって、2号機の爆発、4号機核燃料プール付近の火災で、首の皮一枚つながっているかどうかわからなくなった。
福島第一原発4号機、超高濃度放射能が拡散 (読売)

仏大使館…自国民に外出自粛の呼びかけ (読売)
「福島第一原発での一連の事故を受け、「10時間ほどで弱い放射線が東京に到達する恐れがある」として、都内に滞在する自国民に外出を控えるよう勧告、さらに、「パニックに陥らず、家の窓を閉じよう」と呼び掛けた。」
なぜフランス大使館の呼びかけを参考にしなきゃならんのだ!?
放射線から身を守るために

posted by 鶴見済 at 23:10| 原発 | 更新情報をチェックする

2011年03月12日

これでもまだあなたは原発に怒りませんか?

爆発する福島第一原発.jpg原発のニュースを見ていると、まるでジェットコースターに乗っているようだ。

原子炉本体が爆発していないなら、こんなにありがたいことはないが、ではあの爆発は何だったんだ!? 

災害はどの施設も同じように受けた。なのに原発だけが、ここまで危険になりうる。

いつかこの事態が落ち着いた時、原発の計画を180度見直すことができないようなら、それでも「理想論ではなく現実的には原発は不可欠」などという言葉にだまされ続けるなら、ここまでの目にあってもまだ原発とそれを推進してきた連中に怒れないなら、もうこの国の国民はおしまいだ。

と思いながら、晩飯にはとろろ昆布の味噌汁を飲んだ。

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(爆発映像)Japan earthquake: Footage of blast at nuclear plant (BBC)

なんでここで、海外のニュースを紹介しなきゃならないんだ?

(参考)原発事故、世界に衝撃 欧米・新興国で推進政策見直しも (日経)

日経だけに、この期に及んでもまだ日本の原発を精一杯擁護しているところがムカつくが、この原発事故は世界の原発政策を左右し得る。反対するのに地元住民かどうかなんて小さいことは問題にならない。

写真は爆発中の福島第一原発。

posted by 鶴見済 at 23:58| 原発 | 更新情報をチェックする

2011年03月10日

原発の批判はマスメディアに出ない

モラトリアム・カミノセキ 記者会見.jpg上関原発の工事を強行せず、立ち止まって考えることを求める「モラトリアム・カミノセキ」の記者会見はためになる。出席者は鎌仲ひとみ、田中優、池田香代子、らんぼう、坂田昌子、坂口恭平、マエキタミヤコ各氏。
特に田中優氏の話が面白い。N新聞社から本を出そうとしたところ、原発に関する部分を次々と削らされた挙句、本自体が出ないことになったという。マスメディアでは出せない”コード”があり、それは都市伝説ではない、と強調している。
3/2モラトリアム・カミノセキ記者会見 (Ustream)  (写真は会見の様子)   
   モラトリアム・カミノセキHP

今ならこうしてインターネットで知ることができる情報も、これがなかった頃はマスメディアが握りつぶしてしまえば、ほぼ埋もれさせることができたはずだ。
原発に限らず、大企業や経済界全般について、日本のマスコミはこういうことをやってきた。90年代にナイキのスウェットショップ・スキャンダルを握りつぶしたように、こうやって経済界を守ることが、彼らの大きな役割になっている(註)。
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(註)その証拠に新聞の経済面には、「○○社の新製品△△が新発売。特徴は×××××。値段は□□円。」などというジャーナリズム精神のすべてをかなぐり捨てた”記事”が、広告としてではなく、毎日のように載っている。あんな紙面は、大企業とベタベタに癒着していなければできるわけがない。
(参考映像)2/16鎌仲ひとみトークライブ (もちろんテーマは原発。途中に出てくる福島みずほとの話が面白い。ここにも日本のマスメディアの腐敗の話がたくさん出てくるが、経済産業省の記者クラブに入った記者は、接待をたくさん受けていて、お土産まで貰っているそうだ。場所はロフトプラスワン)
posted by 鶴見済 at 21:53| 原発 | 更新情報をチェックする

2011年02月25日

なぜ原発は推進されるのか?(追記あり)

上関工事強行.jpg山口県上関町で、中国電力が何百人もの警備員を集めて原発の工事を始めてから、もう5日目になる。祝島の人たちが30年も反対・阻止してきた工事だ。全国から集まった大勢の人が、激しい抗議を行なっている。
      ⇒ 虹のカヤック隊  祝島島民の会blog

毎日Uストリームで中継もされている。 ⇒ 満月TV
上関、沖縄・高江、アメリカ大使館前と、同時にあまりにも腐ったことが起きてしまい、若者たちに見せるのも恥ずかしいが、残念ながらこれが現時点でのこの国の姿であり、今後変えていく以外にない(註)。

そして、1月に素人の乱12号店でやった、「原発どうする?」というイベントで話した映像がアップされた。

「原発どうする?」(鶴見済氏1) (2) (計約24分)

以下は、聞きながらでないとわかりにくいが、その時に配ったレジュメ。


1.なぜ原発は推進されるのか?


・経済産業省資源エネルギー庁の「エネルギー基本計画」(2010年6月)では、

  2020年までに原発9基を新設! 国際展開を進める、教育・広報事業の推進、などを謳う。

・推進派の構造

@原子力産業  メーカー(東芝、日立、三菱重工)

                      電力会社(東京電力、関西電力など)
                商社、土木・建設、鉄鋼、など

       
A官僚  経済産業省(天下り、審議会に原子力産業から)

Bマスコミ(原子力産業が有力スポンサー) C学者・研究者   D政治家 

          ⇒ これらの勢力が強く癒着している(他の産業でも同じ)

・原発一基3000〜5000億円(火力発電所の3倍) なぜ高いのに作るのか?

   電力会社は投資した分だけ電気料金に上乗せできる → たくさん投資すれば電気料金を上げられる(「日本の電気料金は世界一高い」と言われる) ⇒ 原発を作るほど儲かる

・地方自治体に莫大な交付金が落ちる  ⇒ 結局カネの問題


2.原発の輸出へ


上関工事 ネット.jpg・90年代以降「北」の国で原発需要頭打ち ⇒ アジアでの建設請負に乗り出す

   日本は、台湾(輸出済み)、ベトナム(決定)、中東? タイ? トルコ? インド?等々へ  (ベトナムへは5000億円の融資も(相手国を債務漬けにする))

・2000年代半ばにブッシュの原発回帰宣言 ⇒ 世界中で受注競争拡大(東芝はフィンランドへも)

・世界の三大原発グループ(+ロシア、韓国等)が受注をあさりまくっている

   東芝─ウェスチングハウス(米)

   日立─ゼネラル・エレクトリック(米)

   三菱重工─アレバ(仏)

・東芝はカザフスタンにウラン鉱山を獲得 ⇒ アジアを核燃料の輸入先としても利用(ウラン鉱山でも、原発同様、労働者の被ばくが起きる)

・アジアの人たちは原発を歓迎しているのか?
   →日本と同じく、原発反対運動はアジアでも起きている

   インド、07年に6000〜7000人のハンスト!

   台湾各地で、00年10万人デモ! 抗議の焼身自殺。放射性廃棄物を押し付けられた先住民の反抗

   フィリピン、インドネシア、タイなどでも  ⇒日本に原発を輸出するなと抗議 

・日本は資源や製品をアジアから輸入して、公害やゴミを輸出してきた。が、原発ほどひどい輸出品はない。
  
⇒日本はアジア、世界に放射能を輸出している

・参考:ノーニュークス・アジアフォーラム http://www18.ocn.ne.jp/~nnaf/


3.原子力と人類


・20世紀に入って人類は原子力(核)エネルギーに気づき開発を始めた

・1945年史上初の核実験 → 広島、長崎への原爆投下

・戦後、核実験(2000回以上も行われた)と核爆弾の製造 + 原子力発電 が進められる

・しかし。核実験の禁止、冷戦終了による核爆弾製造競争の終わり

   スリーマイル島(79年、米)、チェルノブイリ(86年、ソ連)原発事故による原発の見直し

   ⇒90年代には、人類は原子力を使いこなせない(放射能が出るから)、という結論に達したはずだった  

   2000年代の原発回帰は、単に原子力産業を儲けさせるため

・原発は人にも環境にも悪いけれども、カネは儲かるという、考える上である意味絶好の問題

「キミの言っていることは理想論としてはわかるけれども、現実問題として我々も食っていかなきゃいけないわけだから」という深く浸透している詭弁が飛んでくる

・自然界のなかで人間だけが永遠の経済成長(カネ儲け)を続けようとすることこそ理想論。現実問題として、人にも環境にも害が少なく、無理のない経済ができないわけがない。

     ⇒こうじゃない世界は可能だ!!!


(註)中部電力:原発2、3基新設へ 三重沿岸部想定か (毎日)
参考:
中国電力の筆頭株主は事実上山口県である (薔薇、または陽だまりの猫)
「中国電力株を13.3%も保有している筆頭株主(財)山口県振興財団の理事長さんは、1996年からずーっと山口県知事をやっている二井関成(にいせきなり)氏なのであった。」
また中国電力は、上関町に18億円もの寄付をしている模様。
写真は、恐るべき人海戦術で工事を行う中国電力。

(追記)
3月4日には、中国電力東京支社前で、デモ(というか抗議行動)と全国一斉キャンドルナイトが行なわれる。抗議の前には衆議院議員会館で院内集会もある。
上関原発いらんよ!緊急デモ&キャンドルナイト  3/4緊急院内集会

またNHKの以下の番組では、上関町で原発を推進する人たちの意見が聞ける。
"原発"に揺れる町〜上関原発計画・住民たちの27年〜(2) (YouTube)
その主張は、「原発で町の活性化を」ということに尽きる。これが原発のみならず、再処理工場や米軍基地やいらないダムや道路を受け入れてきた地方の心情だろう。輸入品をどんどん入れて一次産業をダメにする一方で、地方にこういうものを押しつけてきた国の政策の罪深さに呆然とする。これらの施設は、一時的にカネを落とすかもしれないが、地域のためになるものではないのだ。
もちろん原発を作りさえすればば町が活性化する、などということもない。
柏崎市からのメッセージ〜原発がきて町がどうなったか  (YouTube)

posted by 鶴見済 at 23:06| 原発 | 更新情報をチェックする

2011年02月19日

アメリカ大使館と経団連に行こう!(追記2件あり)

都内で行なわれた反TPPデモ.jpg日本の経済界とアメリカ。この国に住む我々を支配しているのは、こいつらなんじゃないかと秘かに睨んでいる、その連中の本拠地に向かうデモが、20日と26日にある。

20日(日)、沖縄・高江の米軍ヘリパッド建設に反対するデモはアメリカ大使館に向かう。

高江にヘリパッドを造らせるな! 沖縄に基地はいらない!〜アメリカ大使館デモ〜
そして26日(土)、TPPに反対するキャンドル・デモは経団連へ行く。

TPPでは生きられない!座談会(&デモ)

そしてこのTPPがまた、日本の農林水産業と経済界の対立というだけではなく、アメリカによる侵略でもある(註)。

エジプトでもそうだったが、不満はまとめて相手に見せないと、事態はよくならない。


(註)参考:中野剛志:TPPはトロイの木馬

参考報道:TPPに「反対」「慎重」が7割 都道府県・政令市の議会

日豪EPA、結論持ち越し 崩れる菅政権のシナリオ (朝日)

「豪州は日本に対し、小麦、砂糖、牛肉、乳製品の関税撤廃を要求。日本側は自動車輸出にかかる5%の関税撤廃や、鉄鉱石やレアアース(希土類)など天然資源の安定供給の確約を求めた。」

(オーストラリアとのEPAは、レアアース騒ぎが起こるはるか前から問題になっている。日本の最大の目当ては、オーストラリアの「自動車の5%の関税撤廃」なのだ。こんなくだらないもののために、食べものの自給を犠牲にするとは!)

TPP断固反対! 1000人以上の青年農業者が東京都心でデモ行進 (農協新聞、このニュースはテレビや大手新聞でも報じられた<写真も>。こういうデモはマスコミが報道しないだけで、日本中で起きている。TPP参加を絶対的に肯定しているマスメディアが、この問題を中立的に取り扱うなんてことがあるだろうか? 今やマスコミは、経済界の大政翼賛会だ)

関連日記:アメリカに侵略されている

(追記)20日のアメリカ大使館デモの出発点、コース変更については、下記ブログを参照。    ⇒アメリカ大使館前を通るデモコースを却下

(追記2)

20日のアメリカ大使館抗議で、2人の逮捕者が出てしまった!

我々はエジプトや中国とは違う自由な国に生きているのだ、と思うかもしれないが、そうでもない。肝心なところに行こうとすれば、絶対に行けないようになっているのがわかる。

20日のデモは、アメリカ大使館前を通るコースが却下されたので、大使館前で抗議をしようとすると、2〜300メートル手前に警察が3重になって人垣を作り、絶対に行かせない。当然接触が起きるが、そうすると今度は「公務執行妨害だ」と叫びだして、逮捕してくる。

詳細は⇒アメ大救―2・20アメリカ大使館前弾圧救援会


エジプトやヨーロッパを見ればわかるが、ハッキリ言って我々のデモなど、世界的に見て大人しすぎるくらいに大人しい。こんなにたくさんの警官など完全に無用で、まるで前衛演劇を見ているようだ。

高江も上関も由々しいが(註)、この「警察問題」もまた、この国の民主主義にとって、非常に由々しい。

(註)上関では中国電力が、なんと深夜2時にやってきて、工事を再開しようとしたらしい。

虹のカヤック隊

原発予定地の埋め立て本格着工 反対派ともみ合い (朝日新聞、海の写真がとても美しい)

posted by 鶴見済 at 16:33| 日記 | 更新情報をチェックする