2011年07月06日

なぜ日本人は世論操作されやすいのか?

世界と日本の新聞の発行部数比較.jpg「灰色の存在に気がつくと、偽造された歴史、ねつ造された『普通の感覚』、というものが見えてくる。一度気がつくと、周りにあるものが、今までとは全然違う風に見えてくる。(…)『何だ、こんな簡単なことに騙されていたのか。考えてみれば当たり前だ。何で気づかなかったんだろう』って、自分にも腹が立つ。」
  ───小沢健二 『うさぎ!』第7話より(註1)

「ひとつはっきりしているのは、単に原発の問題ではないと、みんな思っている。むしろ日本の社会が持っていたそもそもの構造の問題だ。」
  ―――毛利嘉孝(社会学者)(註2)

(註1)『子どもと昔話』31号掲載。この雑誌は図書館にあるかもしれない。

(註2)radioactivist 』予告編より


●「原発は安全」という明らかな嘘に、これほど完璧にだまされていたことを、我々はこの機会によくよく考えてみなければならない。なぜ日本に住む我々は、これほどあっさりとだまされるのか、を。

自分なりに理由を考えてみると──、


@まず、少数の全国紙が国中で圧倒的に読まれているので(それも朝夕2回も)、それらを押さえてしまえば世論操作しやすい(註3)。

A記者クラブの存在。全国紙とその系列化したテレビ局(註4)、NHK、通信社2社(共同、時事。地方紙はここから配信を受けている)。これらの大メディアばかりが記者クラブのメンバーとなって、官僚や政治家や経済界と癒着しつつニュースを貰っているため、ニュースも社説も「全部同じ」になりやすい(例:TPP参加、消費税増税。対抗できるのは『週刊金曜日』『世界』『赤旗』くらいか?)。

新聞発行紙数.jpgBスポンサーに対する弱さ。スポンサーを降りる、広告を出さないと脅されれば、テレビに出る人の私生活での発言にまで口出しを許してしまう、この国のメディア(特にテレビ)の大企業に対する弱さも原因。

これは原発に限った話であるはずがない。大企業の利益がらみで進めている大事は、同じように批判禁止になっているはずだ。

C人々が怒らないこと。『赤旗』が明かした、日本原子力文化振興財団の「世論操作マニュアル」は、我々が戦時中も正力松太郎の頃も、今も、変わらずエリートに世論操作されていることを教えてくれる、戦慄すべき内容(註5)。それでも人々が文句を言わなかったことも大きな原因だ。

(註3)世界の新聞の発行部数上位100位(05年)World Association of Newspapers

1位読売、2位朝日、3位毎日、4位日経、5位中日、7位産経。これは日本のではなく、世界のランキングである。

(註4)言うまでもないが、日本テレビ=読売、TBS=毎日、フジテレビ=産経、テレビ朝日=朝日、テレビ東京=日経。
(註5)
原発推進へ国民分断、メディア懐柔/これが世論対策マニュアル (赤旗、この記事は必見!)

「読者は三日すれば忘れる。繰り返し書くことによって、刷り込み効果が出る」「停電は困るが、原子力はいやだ、という虫のいいことをいっているのが、大衆であることを忘れないように」


●7月9日(土)は、渋谷で久々の脱原発デモがある。文句があるなら言わないと、ナメられるだけだ。

福島/青森/新潟にリスクを押し付けるな!デモ@東京・渋谷


(参考)

「反原発の機運抑えろ」 英政府 産業界に働きかけ (東京)

「英政府が反原発の機運が高まらないよう、産業界に世論を誘導するよう求める電子メールを送っていたことが1日分かった。」

NHKの「シリーズ原発危機」では番組で使うアンケートを受け付けている。答えよう。

図上は、世界と日本の新聞発行部数比較。データは、外国紙が96年、国内が98年とやや古い。下は各国の新聞紙数、つまり新聞の種類数(08年)。日本は16位と少ない。つまり、日本ほどいくつかの新聞だけが読まれている国は珍しい。

posted by 鶴見済 at 13:07| 原発 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年07月04日

電力を浪費しているのは「製造業」である

日本の電力使用量内訳 2005年.bmp●「原発がなくても電力は足りている」(註1)、という批判をなかったことにして、「原発がないから電力不足」の猛キャンペーンが始まっている。

日本は世界でもアメリカ、中国に次いで電力を使っている国だ(4位ロシア、5位インド)。ドイツやイギリスやフランスの使用電力量など、日本の半分かそれ以下だ。だからもともと、日本は電力を使いすぎなのだ。

そして国内でその電力を一番浪費しているのは、家庭のクーラーやオフィスの照明などではなく、「製造業(の工場)」が圧倒的だ。製造業のなかでも、電力を大量に使っているのは金属機械(自動車、家電を含む)、鉄鋼業、化学工業などだ(エネルギー多消費型の業種は他に、セメント、製紙など)(註2)。けれどもこの国に生きていて、鉄筋コンクリートや鉄骨、ビニールやプラスチックが多すぎると思わない人がいるだろうか? そもそも工業製品自体が多すぎる。 

電気を使わないのは簡単だ。これら余計なものの生産を減らせばいいのだ。今、電気を浪費している製造業がまったく批判されないのは、驚くべきことだ(註3)。けれども、こうした重厚長大型製造業は日本経済界(というかこの国)の中枢にいるので(経団連会長・米倉は住友化学の会長)、なかなか批判できない。


国別電力消費量.gif(註1)原発なくても電力足ります 環境保護団体が試算 (共同)

電力が足りていることは、多くの論者・専門機関・マスコミが指摘している。2003年春には東電の原発がすべて止まったが、電力は足りていた。


(註2)日本の製造業エネルギー消費の推移 業種別の電力消費量については、EDMC(日本エネルギー経済研究所)の統計による。


(註3)この産業はCO2排出の多さでも、環境団体から批判されてきたが、なぜか社会的にはまったく批判を受けていない。⇒ 企業の各事業所の温室効果ガスの排出実態 (下のほうのファイルに、各企業の工場ごとの電力消費量まで書いてあるが、細かい。自動車や電気機械の工場も電力を浪費している)

Radio Freedomまでが、あまりの原発へのムカつきで復活してしまった! 鶴見済、神長恒一、ココペリが、「原発が大好きなヤツが本当にいるのか?」「このもやっとした権力は何か?」などの日本社会の話、デモの話、自然界の話などを交えつつ、311以降を振り返り、怒りと希望を語ってます。

ポスト3.11  ふざけるな、原発社会!@下北沢・気流舎  (Rdio Freedom)



(参考リンク)

モンゴルに国際的核処分場建設を 東芝が米高官に書簡 (共同)

「東芝の佐々木則夫社長が5月中旬、米政府高官に書簡を送り、使用済み核燃料などの国際的な貯蔵・処分場をモンゴルに建設する計画を盛り込んだ新構想を推進するよう要請、水面下で対米工作を進めていることが1日、分かった。」

単なるゴミを「南」の国に送るだけでも国際的な非難を浴びているのに、これは言語道断だ。また、一企業の社長がここまでやるのかと驚かされる。東京と福島や青森の関係は、日本とモンゴル、日本とアジアの関係、つまり南北関係に等しい。⇒ 東芝へのご意見・ご要望(不買するだけでなく、自分の不買を伝えよう)

前原前外相「急激な脱原発はポピュリズム」 首相を批判 (朝日)

ポピュリズムというのは、「X JAPANのファンだ」「プレスリーが好きだ」などと言って、「知能が低い」と見なしている国民に「小泉最高!」と言わせることであり、国民の意見を政治に反映させることは、それとは全然違う。それだけが政治家の仕事だ。


図上は、2005年の電力消費量の内訳。家庭の努力など大した影響はない。下は主要国の電力消費量。

posted by 鶴見済 at 23:30| 人間界の経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年06月18日

自然界を汚せば人体も汚れる

スタジオジブリの屋上横断幕.png●農水省がまたしても、遺伝子組替え(GM)作物を認可しようとしている。しかも今回は、世界最大のGM企業であり、悪名の高いモンサント社のナタネ、綿花などを認めようとしてるのだ。21日までパブリックコメントを受け付けているので、文句を言おう。

GM作物とセットで売られる除草剤は、遺伝子操作をしていないすべての植物を枯らすほど強力なものだ。自分がGMに反対する第一の理由は、その除草剤が環境や人体に悪いからだ。

けれども悲しいのは、今進行中の大放射能汚染に比べたら、農薬による汚染は軽いものに感じられることだ。

農水省遺伝子組み換えパブリックコメント概要  フォーム


参考日記:グローバル企業は種も独占する



●原発事故のおかげでわかったことのひとつは、自然界のなかの物質の循環のしかたであり、ヒトが自然界にいかに含まれているかだった。

福島で大気中に出た物質は、風で東京に運ばれ、雨で川や湖に落ち、水道水に混ざって我々の体に入る。牧草につけば、それを食べた牛の乳に混ざり、それをヒトが飲む。川から海に流れれば、それを魚が食べ、それをヒトが食べる。どのくらいの時間に、どのくらいの範囲を物質が巡っているのか、こんなにハッキリわかったことはなかった。

「身土不二」(体と土は別物ではない)という言葉は、地産地消を勧める時によく使われるが、今は「土が汚れれば生物の体も汚れる」という意味で説得力がある。

日本のカレイ・ヒラメのセシウム汚染.png大体の野菜の9割は水なので(ヒトは7割が水)、水が汚染された場所の野菜は当然汚染されている。ヒトも牛も哺乳類なので、牛乳に混じるものは、ヒトの母乳にも混じる。


嫌になるほどすべてはつながっていて、土や水や空気を痛めつけるのは、自分の体を痛めつけているのと同じだ。

で、あのエコロジー・大ブームはどこに行ったんだ?


(参考)

「メルトスルー」どころじゃない!建屋突き破って地下めり込み(小出裕章氏)  発言映像 

「したがって、もはや水をかけようが循環冷却をしようが、「炉心を冷やすことは不可能」だという。さらには、燃料がコンクリートをも突き破り、地下水と接触して、(超高濃度の?)汚染水が海に流れ出すことが懸念されるという。」

飯田哲也氏が推進派の構造を語ったインタビューと文字起こし (脱原発100万人アクション)

「原発輸出で成長なんてできるわけないのに狂ってますよ。あれはただの東芝に儲けさせるためだけの物であってですね」

「日立と三菱は提携しているだけだけど、東芝は6000億円突っ込んでるからそれを取り返さなければいけないのですよ。巨悪は東芝です」

原発再稼働、経産相が要請「安全対策は適正」 (読売)

「日本経済のため」というやつに抵抗しないと、我々はぶっ殺されてしまう。

3月12日にはメルトスルーの事態に 福島氏指摘 (IBTimes

テルルが出ていたことを発表していれば、メルトスルーもバレていた。保安院は「国民に示すという発想がなかった」と言いやがったが、ちゃんと考えてデータを伏せているらしい。今起きていることも、我々は2ヶ月くらい後になって知り、また怒るのだろう。

図は、関係ないが、上がスタジオジブリの屋上に張られた脱原発横断幕。下が日本のカレイ、ヒラメに含まれる放射性セシウム量の変化。核実験の頃よりも今のほうが桁違いに多い。チェルノブイリの頃、少し上がっているのがわかる。

posted by 鶴見済 at 18:19| 人間界の経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月19日

浜岡原発を誘致したのは産経の社長である(追記あり)

都内環境放射線測定結果.png産経新聞は今最も原発推進的な新聞と言えるが、浜岡原発を今の場所に誘致したのも、元産経新聞社長・会長の水野成夫(しげお)だった。
この男は、文化放送初代社長、フジテレビ初代社長を歴任して、「メディア三冠王」と呼ばれ、フジサンケイグループの基盤を確立した。経団連理事も努め、「財界四天王」の一人とも言われた。その彼が、生まれ故郷の浜岡町(現・御前崎市)に、「泥田に金の卵を生む鶴が舞い降りたようなものだ」と原発を勧めたのだ。

読売新聞・日テレの正力、フジサンケイの水野、こういう連中が推進してきたのだから、メディアが原発を批判できないのもよくわかる。さらに、こういう少数の人間にマスコミ、経済産業界、政界を牛耳られていることに怒るべきだ(註)。

浜岡原発の歴史の記事
 (朝日)

「地元出身で、「財界四天王」の一人と称された故水野成夫・元産経新聞会長が当時の町長に原発受け入れを勧めた」

水野成夫 (ウィキペディア)

(註)参考本:『持丸長者─戦後復興編』(広瀬隆)

「浜岡原発建設主導者」として水野成夫が紹介されている。また、この本で暴かれている日本の「閨閥(けいばつ)」には驚く。閨閥とは、婚姻関係で有力者の家が網目状に結びついている血縁ネットワークで、日本では経済界と政界を縦横無尽に結んでいる。格差社会の上にいるのも、民主主義を無視して社会を動かしているのも、この連中だと思う。知らなかったわけじゃないのに、そうハッキリとは意識していなかった。

(参考ニュース)
原子力発電 首相は再稼働を命じよ 電力不足は経済の活力を奪う (産経)
産経新聞への文句は ⇒ msnニュ−スへのご意見・ご感想 産経新聞・記事に対するご意見・ご要望 (自分も言っておいた)

図は、関係ないが、3月以降東京で測定した環境放射線量。15日の異常に高い値が、何の爆発のせいだったのか、わからないで済まされるのか?

(追記)

福島の牛乳、給食で復活.jpg5月22日(日)には渋谷で、「さよなら原発 野菜デモ」の第2弾。5月23日(月)には、子ども20ミリシーベルト撤回のための、「文部科学省包囲・要請行動&院内集会」がある。福島の親たちも駆けつける。

「不正に慣れた」「怒らなくなった」などという声も聞くが、自分はまったくそうならない。「メルトダウンは予想していたので驚きはない(斑目)」だの、「プルトニウムが見つかったが、核実験の時のもの(文科省)」だの(註)、「福島の小学校給食で福島産の牛乳が復活」だのと、いちいちが怒りの種であって、デモや抗議行動があってくれるととても助かる。


(註)ウラン・プルトニウムは確認されず 原発10キロ圏内 (朝日)

「プルトニウムは3カ所で微量の239と240を検出したが、1980年代までの大気圏内核実験によるもので、今回の事故による飛散は確認されなかったという。」

こういう報告は以前にもあったが、どうすればわかるんだ、そんなこと。

 

(その他の怒りの種)
「原発ほぼ制御不能のところまで行った」細野補佐官 (読売)

4号機、燃料溶融寸前だった…偶然水流入し回避 (読売)
だったらその時にそう言え!

東芝:原子力事業に事故「影響ない」…副社長 (毎日)

「売上高の約9%を占める原子力発電事業について、「(福島第1原発事故に伴う)影響が出るとは思わない」と述べ、12年3月期も同事業の増益を確保できるとの認識を示した。」
福島第一原発を作った責任を取らずに、ソロバン勘定だけはしっかりやっているとは!
写真は福島の牛乳の給食復活を喜ぶ小学生。

posted by 鶴見済 at 21:32| 原発 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月20日

東芝、日立、三菱重工にも責任がある

東芝新聞全面広告 2011年2月27日.jpg電力会社がなぜ原発を推進するのか? 80年代から言われているのは、設備投資した金額をそのまま電気代に上乗せしていいことになっているからだ(註1)。原発は一基3000〜5000億円と、火力発電所の3倍も高くつく。その分だけ電気代を上げることができ、儲かる。そのせいで日本人は、「世界一高い」と言われる電気代を払わされ続けている。

ただしこの構造は、ややわかりにくい。


その点、東芝、日立、三菱重工という、日本に3つしかない原発メーカーが原発推進にこだわる理由は、とてもわかりやすい(註2)。受注する側としては、当然高いほど儲かるのだ。ここ数年の日本の原発ブームの重点は「原発の輸出」にあり、その中心になっていたのは、電力会社よりも、これら3つの原発メーカーだった。これら3社は日本・世界の原発の巨大な推進力であり、逆に彼らが原発を作る気をなくせば、少なくとも国内の新規増設は難しいだろう(註3)。

特に東芝は、「原子力世界シェアNo1」「世界の原子力リーディイングカンパニー」を自称し、原発の輸出やウランの採掘にも熱心だった。もちろん、輸出される国の人々も、福島の人々も、我々も怒っている。それなのに「原発作りはやめない」と公言する、こういう”神経”にどう対応したらいいのか?(註4)


エネルギーシフトパレード.pngとりあえず24日もデモがあってよかった(註5)。こんな時にデモで、同じ考えの人たちに会って、思い切り言いたいことが言えなかったら、頭がおかしくなりそうだ。そのくらいこの社会では、マスコミやら癒着やらにねじ曲げられて、当たり前のことがまともに通らない(註6)。


(註1)87年広瀬隆の『危険な話』でも、『世界』2011年1月号の原発特集でも、そう言われている。このサイトでも。 ⇒なぜ原発は推進されるのか (よくわかる原子力)

(註2)「原発の必要性変わらない」 佐々木・東芝社長 (日経)

「「長期的には原発の必要性は変わらない」として経営の柱とする戦略は変えない考えを示した。」

東芝の社長は原子力事業部出身。
その他の最近の推進論としては、次のようなものが。

急接近:中曽根康弘さん (毎日)

「この苦難を突破し、先見として活用すれば、日本の原発政策はより強固なものとして発展すると思う。そうしていかなければならない。」
中曽根(92歳)は、日本で一番熱心に原発を推進してきた政治家である。こういう人物にとっては、「核を作る技術を持っていたい」という動機が大きいのかもしれない。
経財相、電力「原子力に頼る状況から抜け出すことはできない」 (日経)

「「日本人の生活レベルをどんどん落としてよいならば、江戸時代に戻ることもできる。原子力は引き続き重要なエネルギー源であり、日本が電力生産を原子力に頼る状況から抜け出すことはできない」と語り、原子力エネルギーの必要性を改めて強調した。」

経財相・与謝野馨は日本原子力発電出身で、中曽根の秘書も勤めている。

こうして見ると頑なな原発推進論には、「今さら否定できないから」という理由もあるように思える。老人の保身のために子供や若者が将来を脅かされるのは、完全な不正だ。

(註3)このあたりの話は、以前の日記を参照。⇒なぜ原発は推進されるのか?

(註4)自分は東芝、日立、三菱重工の3社に、メールで「まったく安全でないことがわかったのだから、原発の製造と輸出をやめてほしいが、やめる気はないのか?」という質問・意見を送った。が、まだ返事がない。

東芝へのご意見・ご要望

東芝へのお問い合わせ・ご質問

総合お問い合わせ:日立

三菱重工|お問い合わせ

(註5)バイバイげんぱつ エネルギーシフトパレード (自分はこれに行く予定)

4/24原発とめよう!東京ネットワーク、集会&デモ

(註6)新聞やテレビにも、原発批判が大きく出るようになり、論調は変わってきている。そもそも首相が、原発推進を見直すと繰り返し言っているのだ。

首相、原発増設の凍結示唆 (朝日)

写真は、東芝が2011年2月27日に新聞に出した全面広告。原発で儲けてきた企業は、損害賠償も負担すべきだ。「原子力のすべてを担う」と言っているわけだから。東芝製品の不買は、人として当然するべきことのひとつ。

posted by 鶴見済 at 23:56| 原発 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月14日

日本に原発を持ち込んだのは読売の社長である

さよなら原発 野菜デモ.jpg原爆を落とされた日本の人々は、もちろん原子力も放射能も大嫌いだった。その正しい嫌悪は、1954年アメリカの水爆実験による第五福竜丸の被爆で頂点に達した。その日本にどうやって原発を持ち込めたんだろうか? それをやった中心人物が「原子力の父」と呼ばれる読売新聞と日本テレビの社長、正力松太郎だった(註1)。

アメリカはその頃共産圏に対抗するため、西側諸国の核装備を進めたがっていた。そのひとつの方便が、「原子力の平和利用」つまり原発だった。

55年に国会議員にもなった正力松太郎は、このアメリカの意向を受け、「原子力平和利用懇談会」を立ち上げた。そこには、経団連会長を筆頭に、重工業、電力業界など経済界の主要メンバーが集まった。原子力導入に積極的な学者も集められた(註2)。

そして正力は読売新聞と日本テレビなどを使って、人々の原子力嫌いをねじ曲げ、いいイメージを植えつけるべく、一大世論操作を行なったのだ。

すでにここで、マスコミ、経済産業界、学者、政界が癒着した「原発推進派」が出来上がっていて、「アメリカの意向」までが入っているのに驚く(原発に限らず、これらがこの国の裏の中枢だ)。さらにマスコミが、ここまで偉そうに我々の考えを左右しようとするのにも驚く。あまりにも我々をナメている(なにしろ、人々の感覚のほうが正しかったのだ!)。
これが当時からずっと、今も変わらずに、マスコミを通じて行われていると言わざるを得ない。

デモなどを通した我々の下からの声が、推進派の連中に届いていないわけはない。連中は認めたくないだろうが(註3)、たくさんの人々が怒っているというのは、絶対に恐いはずなのだ。だからもっと怒ってやろう。推進派はまだまだナメたことを言っている(註4)。

16日(土)には、PARC主催の「さよなら原発・野菜デモ」がある(註5)。自分も有機無農薬でやってきた畑に、放射性物質を撒き散らされた被害者として加わろうと思う。

本当の正義を!

(註1)参考:原発導入のシナリオ 〜冷戦下の対日原子力戦略〜 (NHKのドキュメンタリー。必見)

『原発・正力・CIA』(新潮新書)という本には、より詳しく書かれている。

(註2)翌1956年に正力は、政府の原子力委員会委員長に就任。原子力産業界の中心的な組織「原子力産業会議」(現・原子力産業協会)の設立を呼びかけた。この会議は、東京電力会長・経団連評議会議長の菅礼之助を会長に、東電旧館に事務局を置いて発足した。

(註3)ナイキが宮下公園の名前を残すことにした時も、無印良品がイスラエルへの出店をやめた時にも、「大々的に反対されたから」とは言わなかった。

(註4)原子力は今後も基幹エネルギー─関電会長 (時事)

原子力委員長、推進政策は変えず (毎日)

東電社長が柏崎原発再開に言及 (新潟日報)

今これを堂々と言う連中がこんなにいるなら、黙っている推進派はどれほど多いことか!

(註5)野菜にも一言いわせて! さよなら原発デモ!!

関係ないが、ストロンチウム90がこれほど軽く扱われるとは、信じがたいことだ。

posted by 鶴見済 at 22:57| 原発 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月05日

「海が汚れても問題ない」という狂気

川での放射能濃縮データ.bmp「放射能は海では薄まるので問題ない」というのが、“放射能安全キャンペーン”の最新バージョンだ(註1)。けれども、「魚には蓄積されない」として検査すらされていなかった放射性ヨウ素が(註2)、コウナゴという魚から高濃度で検出されてしまった(註3)。

彼ら推進派はもう、まるっきりダメである。農民や漁民、人々の怒りも高まっているのをひしひしと感じる(註4)。けれどもこの怒りは、推進派の猿芝居を止めるまでには、なかなか至らない(註5)。「偽りの民主主義」(註6)を打ち破るまで、あと一歩だ。

 

(註1)汚染水、大量に流れ出ても…専門家「魚などに蓄積ない」 (日経)

「専門家は「ただちに魚介類や海藻に蓄積していくとは考えにくい」と話す。」

汚染水を海に流すことについても、「環境への影響は軽微」だの「この濃度なら問題にならない」だのと言いたい放題だ。海や土は漁民や農民の財産であり、我々皆の貴重なコモンズだぞ!

(註2)放射性物質 茨城3漁協、魚介類の「安全宣言」 (毎日)

「放射性ヨウ素については規制がないため調べていないという。」

他にも規制がない放射性物質があるが、大丈夫なのか? 特にストロンチウム90がまったく出てこないのが、とても気になる。

(註3)コウナゴから高濃度ヨウ素 北茨城市沖、魚も基準値検討 (共同)

「厚労省は「放射性ヨウ素は魚に蓄積されず、暫定基準値は必要ないという原子力安全委員会の見解を覆す結果だ」としている。」

(註4)高円寺4.10原発やめろデモ!!!!!!!の賛同メッセージが素晴らしい!

(註5)このまま行くと、東海村原発事故の時のように、完全にうやむやにされてしまうかもしれない。何年かたってガンになる人が増えても、彼らは今言っていることをそのまま繰り返して、「因果関係を立証できない」と強弁すればいいわけだし。イギリスのセラフィールド再処理工場の周辺では白血病の発生率があきらかに大きかったのに、英国保健省は放射能による被爆との関係を否定した。⇒セラフィールド再処理工場からの放射能放出と白血病

(註6)こんな時に、原発を推進してきた自民党が大連立を呼びかけられていて、「原発推進派」を公言している石原慎太郎が優勢とは! これが民主主義か? 今東京都民が、原発推進の都知事を選ぶことが、福島の人たちに対してどういう意味を持つのかわかってるのか?
 石原慎太郎の原発推進発言 (朝日新聞福島総局のツイッターより)
「私は原発推進論者です、今でも。日本のような資源のない国で原発を欠かしてしまったら経済は立っていかないと思う」。
図は米国・コロンビア川での放射能濃縮

posted by 鶴見済 at 23:52| 原発 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月01日

それでも原発推進が叫ばれている

飯舘村の位置と周囲の汚染.jpg被災地と原発の問題は全然解決していないが(註1)、国はついに原発推進を見直して自然エネルギーに切り替えていくと言い出した(註2)。

ただし特に輸出分野で、堂々と原発推進が公言されているのを見ると(註3)、そうすんなりいくとも思えない。経済産業界のカネ儲けへの執念に、圧倒される思いだ。これはもうカネ儲けですらなく、単なる「意地」なのかもしれない。
自然エネルギーでは電力がまかなえない、などという連中の脅しも当たらない。スペインでは風力発電が21%、その他の自然エネルギーを合わせると42%を占めているのだ(註4)。

あとひと押しが足りないようなので、デモと集会に行こうと思う(註5)。


(註1)特に飯舘村がこのままでいいとは思えない。今関東にいることも体に悪いと思っている。

IAEA、2000万ベクレルに修正…飯舘 (毎日)

(註2)原発増設計画見直し (読売)

(註3)原発輸出に引き続き意欲=海江田経産相 (時事)

「同経産相は「こういう形で未曽有の原発危機を克服したと世界に対して報告したい」とも語った。」
これのどこが”克服”なのか聞きたい。

「原発推進」を明言 「島根」3号機は延期示唆−−中電社長 (毎日)

中国電力は上関原発の建設も続けると明言している。

日本原燃社長「プルサーマルは必要」強調 (産経)

ヨルダンとの原子力協定案を可決 原発事故後初の国際協定 (長崎新聞)

ちなみに、ヨルダンに原発を輸出するのは三菱重工。

出荷できなくなった野菜は、全部これら推進派の人たちに食べてもらいたい。安全だそうだから。
(註4)
スペインの風力発電、最大の電力供給源に (AFP)

(註5)2011SPRING LOVE〜春風〜   4.10原発やめろデモ!!!!!!!!!

(参考)ドイツのメディアは、こんなふうに言っている。

日本のメディアは原発事故を故意に過小評価している? (Zeit Online

「いまだに公共の場で騒動が起こる兆しはまったくない。(…)東京に住む誰もが感じている不安が公共の場で露わになる機会もほとんどない。」

放射能計測データのポータルサイト
図は、福島原発と飯館村(黄丸)の位置。放射能汚染は同心円状に広がるわけではない。

posted by 鶴見済 at 22:14| 原発 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年03月26日

放射能が恐いのは「当然」である

中部電力 原発CM.jpg今、この唯一の被爆国が必死になってやっているプロパガンダは、「放射能は安全だ」というものだ(!)。特にテレビでは、専門家や評論家が放射性物質など乳児以外の人にとっては、ほとんど「無害」であるかのように言っている(註1)。

作業員が原子炉の水の1万倍の放射線量を浴びても、医者は「普通のやけどの治療で回復する」と言う(註2)。

彼らはこれまでも、原発由来の放射能と癌の関係を否定して来た。そうやって被曝労働者の癌も切り捨ててきたのだから、当然とも言えるだろう。


思えば原発が壊れてから、電力会社の人間、政治家、学者・研究者がマスメディアに代わる代わる現れては、ずっと「このくらいなら安全」と言ってきた。

彼ら推進派(註3)が「安全です」と言い続けるのは、原発ができる前も、できた後も、事故を起こした時も、同じだった。安全どころか「原発はクリーン」だの「地球に優しい」とまで言ってきのだから、一貫しているのだ。


我々は今、地震・津波とは別の大災害(人災)に直面しはじめている。当初「4」と言っていた事故のレベルは、今の段階で「6」だ(註4)。スリーマイル以上の大事故が起きているのだ。

これまでこの国では、水俣病、四日市ぜんそく、イタイイタイ病、川崎ぜんそく等々、色々な環境汚染・公害があったが、これほど広範囲に致命的な有害物を撒き散らしたことはなかった。これはそういう類の災害だ。

原発は全然直っていないし、まだまだ放射能は出続けるだろう。大事なのはもちろん「放射能安全キャンペーン」ではなく、危険性をきちんと認めた上で、近い側から順に、もっと広い範囲の人々を避難させることだ。水の放射能汚染が乳児の基準値を超えたなら、もう避難してもいいんじゃないのか? 関東にいるだけでも、ある程度は被曝する。色々意見はあるだろうが、避難できるならしておくことは、後ろめたいことでもなんでもないと思う(注5)。


よく考えてみよう。放射能が恐いなんて「当然」だ。普通に恐がっていいのだ。


(註1)NHKの『クローズアップ現代』では、放射能の無害性を散々強調した上で、一人の専門家(記者)は、チェルノブイリでは癌になった人はいないとまで言った(これは事実とまったく異なる)。『朝まで生テレビ』での勝間和代氏も、「放射性物質が実際より恐いと思われているのが問題」などと放射能の安全性を強調している。⇒朝生 原発 勝間和代氏他発言ハイライト(YouTube、2分めあたり)。
ちなみに、スリーマイル島原発周辺でも、白血病が増えていることが住民の調査でわかっている(『原発を考える50話』(西尾漠)より)。

(註2)放医研「体内被曝を確認」 福島第1原発で被曝の作業員 (産経)

彼らの体内被曝についても、「治療が必要なほどの体内汚染はない」としている。我々もこの作業員も、受けている扱いは同じだ。
(註3)メディアに出ている学者がすべて推進派とは限らないが。京大の小出裕章氏などはとても信頼できる。

(註4)福島第一原発事故、スリーマイル超えレベル6相当に (朝日)
(註5)「疎開」のすすめ (内田樹の研究室)

(参考)福島第1原発:「日本人は政府を信用し過ぎ」伊記者 (毎日)

批難覚悟で・・・・ (藤波心ブログ)

「影響があることくらい、バカな厨房2年の私でも分かるのに!!

写真は中部電力のCMより。原発CMに協力した人の多くは単なるだまされた被害者だと思うが、勝間和代氏は根っからの推進派だったようだ。
(ちなみにところどころ字の色が濃くなっているところがあるが、これは意図してやっているわではない)

posted by 鶴見済 at 13:08| 原発 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年03月24日

水道水の安全基準が緩められている

ヨウ素体内被ばく.gif今報道では、水道水のなかの放射性ヨウ素131の安全基準値は300ベクレルと言われている。が、WHOが定めた世界的なガイドラインでは、10ベクレルとなっている(註1)。

厚生労働省に問い合わせたところ、WHOの値は平常時のもので、今は事故が起きている時なので、(日本の)原子力安全委員会が定めた(註2)300ベクレルを使っている、という納得のいかないものだった。

要するに基準値やガイドラインというのはある程度恣意的なもので、東京で検出された値でさえすでに基準を超えているとも言えるわけだ。

原発を推進してきた人たちは当然、「こんなの大したことじゃない、大人しくしていろ」と言いたいだろうが、それは我々のためを思って言っているわけではない。

自衛のためのとろろ昆布にも、いい加減飽きてきた。

 

(註1)WHO飲料水水質ガイドライン 203ページ (ヨウ素の元素記号は“I”)

(註2)「原子力施設等の防災対策について」という資料に載っているそうだ。

(参考)放射能汚染された食品の取り扱いについて (厚生労働省)
     (緩められた放射性ヨウ素などの基準値が載っている。出されたのは今年の3月17日)
         都内の水道水中の放射能調査結果
      (新宿では22日以降にWHOの基準を超えた)

posted by 鶴見済 at 13:03| 原発 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする